国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和2年3月12日(木)12:07~12:10

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について説明いたします。令和元年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況等の案件がございました。私の方からは、以上です。

問  大臣にお伺いします。ただ今ありましたけれども、昨年中の児童虐待がまとまったところです。児童相談所への通告件数、それから検挙件数、保護児童数、いずれも過去最多と、非常に深刻な状況であろうかと思いますけれども、状況への受け止め、児童相談所や自治体との連携も含めまして、警察としての取組についてのお考えをお願いします。

答 (大臣)御指摘の児童虐待事件の検挙件数は、過去最多となりました。大変憂慮するべき状況であろうかと思います。
 児童虐待は、刑法犯が現在減少を続ける最近の犯罪情勢の中で、DVと共に治安上留意すべき要素の一つであると認識をしております。
 累次にわたる関係閣僚会議決定や昨年6月に成立した改正児童福祉法等を踏まえ、警察においては、引き続き、児童相談所や学校等の関係行政機関等と連携を図りつつ、児童の安全確保を最優先とした取組を確実に進めるよう指導してまいりたいと思います。

問  長官にお伺いします。昨年、運転免許証の自主返納数が過去最多を更新して、60万件を超えました。池袋の暴走事故等、相次ぐ重大事故が背景にあるかと存じますが、こうした情勢についての御見解と今後の取組について、お願いいたします。

答 (長官)昨年の運転免許の自主返納件数は、御指摘のとおり、60万1,022件で、前年の平成30年と比較して42.7%の増加で、平成10年にこの制度が始まって以来最多となりました。
 警察における昨年の施策として、例えば、運転に不安のある方が相談しやすいよう、♯8080という全国統一の安全運転相談ダイヤルを開設するなど、相談体制の充実を図りました。また、これまでも関係省庁等と協力し、自主返納した方に対するいろいろな支援施策の充実に努め、運転免許証を返納しやすい環境整備に取り組んできたところです。
 現在、高齢運転者対策の充実・強化等を内容とする道路交通法の改正案を国会に提出しております。さらに、関係省庁とも連携して、高齢運転者の移動手段を確保する方策も進めていく必要があると考えております。こうしたことなども併せながら、交通の安全を確保してまいりたいと考えております。