国家公安委員会委員長就任記者会見要旨

1 日時 令和2年9月16日(水)24:50~24:58

2 場所 官邸1階会見場

3 概要   小此木八郎でございます。この度、国家公安委員会委員長、防災担当、国土強靱化担当、海洋政策担当及び領土問題担当大臣を拝命いたしました。国家公安委員会委員長を拝命するのは2度目でございます。国家の治安維持に重い責任を持つものであり、改めて身の引き締まる思いであります。
 現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止に、政府を挙げて取り組んでいるところでありますので、私としても、引き続き、所管の事項について最大の取組を進めてまいりたいと存じます。
 さて、我が国の治安情勢ですが、私が前回国家公安委員会委員長の職にあった際、刑法犯の認知件数が3分の1にまで減少したことを印象深く覚えています。
 その後も減少傾向を維持していることは、良い傾向ですが、オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺、児童虐待、配偶者からの暴力事案等の被害は、依然として深刻であります。また、サイバー空間は国民の生活に不可欠な基盤となっており、デジタル化の推進は、この内閣の重要政策であります。総理から特に、運転免許証のデジタル化について強い指示が私にございました。同時に、サイバー空間の安全確保も進めていく必要があります。
 こうした治安課題に的確に対処し、国民が安全・安心を実感できるよう、諸対策に全力を尽くしてまいります。
 このほか、2020東京大会開催等に向けた諸対策、交通事故防止対策、警察の災害対処能力の向上等、引き続き、対策を講ずべき課題が山積しているものと認識しております。
 良好な治安は、国民生活の基盤であり、日本を「世界一安全な国」にするため、これらの治安上の諸課題への対処に全力を尽くしてまいります。
 防災担当及び国土強靱化担当についても2度目の拝命となりました。防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であり、総理からもこの点につきましても、強い指示がございました。政府一体となって災害対策に全力を尽くしてまいります。
 一方で、災害への対応は、様々な立場の方の知恵や力を結集して初めて奏功するものであり、国民や現場の声に耳を傾け、自助・共助・公助による災害に強い国づくりが進むよう努めてまいりたいと存じます。
 私の前回の在任中も、平成30年7月豪雨、台風第21号、北海道胆振東部地震など、大きな災害が相次ぎました。近年、災害が激甚化、頻発化する中、昨年も房総半島台風や東日本台風、本年に入ってからは令和2年7月豪雨、台風第10号など、一連の災害で甚大な被害が発生しました。これらの災害により亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
 政府としては、発災直後から関係省庁一体となって総力を挙げて、応急対策活動を実施してまいりました。引き続き、被災された方々の生活・生業の再建に向け全力でこの取組に尽くしてまいりたいと存じます。
 今後発生が危惧される南海トラフ地震や首都直下地震といった大規模災害については、甚大な被害を軽減するため、関係者と連携した対策を推進しつつ、地震・津波防災の国民運動への展開を図っているところであり、その備えに万全を期してまいります。
 また、国土強靱化についても、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」、これを着実に推進するとともに、3か年緊急対策後も中長期的視点に立って計画的に取り組み、災害に屈しない国土づくりを進めてまいります。
 本格的な台風シーズンの中で、コロナ禍においても自然災害への対応を適切に実施できるよう、緊張感をもって職務に臨む決意であります。
 海洋政策につきまして、我が国は四面環海の海洋国家であり、世界有数の管轄海域を有しています。海洋の安全保障、産業利用、環境保全、人材育成、資源開発などの取組を強化していくことが重要であります。平成30年5月に閣議決定された、第3期海洋基本計画に基づき、政府一丸となって海洋政策に取り組んでまいる所存であります。
 また、有人国境離島については、政府・地方が一体となって、その保全と地域社会の維持に関する施策を引き続き強力に推進いたします。
 領土問題につきまして、北方領土問題を担当する北方対策本部と連携をして、また、竹島の領土問題及び尖閣諸島をめぐる情勢に関し、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、外交政策等との整合性を確保しつつ、領土・主権展示館を拠点として、内外発信の強化に努めてまいります。
 カジノ管理委員会についてですが、IRを支えるカジノへの厳格な規制という、これまで我が国に存在しなかった全く新しい業務を担う機関であることから、委員会がその使命と任務を果たすことができるよう、適切に対応してまいります。 内閣の一員として、精一杯努めさせていただく所存でございますので、何とぞよろしくお願いいたします。

問  菅内閣でですね、御父上とあわせて二代続けて関係が深い菅総理の下で大臣をされるということについて何か御所感あればお願いします。

答  昔のことを思えば夢にも思わなかったことでありますが、現下の情勢がですね、コロナ禍収束に向けて一丸となって対策を引き続き行っていかなきゃならないということの気持ちの方が重要であって、それについてしっかりと力を尽くしてまいりたいと存じます。