国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和2年12月17日(木)11:31~11:37

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。国家公安委員会の権限に属する事項の専決区分の整理案等の案件がございました。
 また、先ほど、令和3年度警察庁予算に関し、財務大臣と折衝し、マイナンバーカードと運転免許証の一体化に向けた新たな運転者管理システムの整備に必要な経費として約38億円をお願いしたところ、御了承を頂きました。
 一体化による利便性を国民の皆様に実感していただくためには、全国共通の新たな運転者管理システムの整備を完了する必要があります。
 国民の皆様にとって利便性が高く、安心して利用いただけるものとなるように警察庁を指導してまいります。私からは以上です。何かございましたら。

問  大臣にお願いします。今ほどお話がございました免許証とマイナンバーカードの一体化の関係です。今お話があったように大臣折衝を終えられたということですが、関係予算が来年度予算に盛り込まれるということ、それから、第3次補正でも、関連としてオンライン講習のモデル事業等の経費も盛り込まれているところです。一体化に向けて、今後、準備・整備が進んでいく段階になりますが、改めまして、一体化に向けてのお考えをお願いします。

答 (大臣)運転免許証とマイナンバーカードとの一体化については、令和6年度末から全国一斉にカードの一体化を開始することなどを内容とする工程表が、先週開催された第6回の「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」において取りまとめられました。
 冒頭に申し上げたとおり、先ほど、令和3年度の当初予算に関して、運転者管理システムの整備経費について大臣折衝を行い、御了承を頂きました。また、先日閣議決定された第3次補正予算においても、優良運転者講習のオンライン化に関するモデル事業に要する経費や運転免許証情報を読み取るための端末の整備経費等を盛り込んだところであります。
 一体化の更なる取組ですが,今言ったような取組を加速化させるとともに、これまでも言ってまいりましたが、国民の皆様に対する発信として、住所変更等の手続がワンストップでできるようになること、お住まいの都道府県以外で更新手続ができるようになること、オンライン化された講習の受講が可能になることなど更新手続をスムーズに行えるようになるという点の発信を、更に警察から国民の皆様に行ってもらいたいと思います。認識していただく努力が大切だと思いますので、引き続き、警察と一緒になって進めてまいりたいと思います。

問  長官にお願いいたします。コロナに対する警察の取組を第1章とする令和2年版の「治安の回顧と展望」が公表されました。長官の所見をお願いいたします。

答 (長官)「治安の回顧と展望」は、警備局が1年間の治安情勢を総括して、来年の展望を記述するというもので、昭和39年以降毎年作成をしてきております。
 今回の令和2年版では、お尋ねのとおり、国内外の情勢に多大な影響を与えた新型コロナウイルス感染症について、「新型コロナウイルス感染症に対する警察の取組」という章を新たに立て、これを第1章としました。このほか、国内外の情勢について取りまとめております。
 国内外の情勢は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大も含め、時々刻々と大きく変化しているところです。今後とも、そのように変化する情勢を反映した、時宜にかなった内容となるように努めてまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。クロスボウ・ボウガンの規制の在り方を検討している有識者検討会の報告書がまとまりました。空気銃と同様の規制をするべきだといった考え方が基本になっているようですが、今回の報告書への受け止め、それから報告書を踏まえての警察庁としての対応、どう取り組んでいくか、お考えをお願いします。

答 (長官)お尋ねの報告書では、最近におけるクロスボウが使用された犯罪の発生状況等を踏まえ、クロスボウの所持等の在り方に関して今後の方向性を具体的に御提示いただいたと認識しております。
 この報告書は、クロスボウの悪用や危害の発生を防止するために、所持の許可制を導入するなど、実効性がある対策を早急に講じることを求める内容となっています。
 今後は、本報告書を踏まえて、銃砲刀剣類所持等取締法の改正を含めた必要な検討を進めてまいりたいと考えております。