定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成15年10月2日(木)

午前10時午後0時5分

第2 出席者 渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長           

第3 議事の概要

 議題事項

(1)犯罪捜査規範の一部を改正する規則案について 

警察庁から、司法制度改革推進計画に基づき、取調べの書面による記録制度の導入のための規定を整備すること等を内容とする犯罪捜査規範の一部を改正する規則案について説明がなされ、原案どおり決定した。

委員より、「情報公開法に基づく開示請求と捜査書類との関係はどのようになっているのか。」旨、質問があり、警察庁より、「刑事訴訟法第53条の2で、『訴訟に関する書類及び押収物』については、情報公開法の規定は適用しないと規定されていることから、捜査書類については、情報公開法の規定の適用はない。」旨、説明した。

委員より、「取調べ報告書等の作成に関しては、その内容の真正が確保されることが非常に大切である。報告書に虚偽の内容が記載されること等がないように指導の徹底をお願いしたい。」旨、発言があり、警察庁より、「取調べ報告書等の作成に際しては、御指摘のようなことが起こらないよう十分指導してまいりたい。」旨、説明した。

(2)社会資本整備重点計画の閣議決定について

警察庁から、交通安全施設等整備事業を含む社会資本整備事業を重点的、効果的かつ効率的に推進するため、社会資本整備重点計画法第4条に基づき、社会資本整備重点計画の案を作成し、閣議の決定を求めることについて説明がなされ、原案どおり決定した。

委員より、「この『重点計画』の『総合的な交通安全対策及び危機管理の強化』という項目の中でハイジャック対策も挙げられているが、警察としてハイジャック対策の現在の状況についてどのように考えているか。」旨、質問があり、警察庁より、「ハイジャック対策については、一昨年の9月11日に発生した米国における同時多発テロ事件以降、最も高いレベルで現在まで行っているところである。」旨、説明した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。

 報告事項

(1)国会の状況について

警察庁から、9月29日に行われた衆議院本会議の状況等について報告がなされた。

(2)「インターネット安全教室」の開催について

警察庁から、10月から11月にかけて、警察が参画して、全国11ヶ所で開催される「インターネット安全教室」について報告がなされた。

委員より、「このような『安全教室』に防犯の視点から警察も参画するのは非常に良いことだと思う。インターネット上の犯罪について被害届が出された場合、どのような捜査が行われるのか。体制面で何か工夫はあるのか。」旨、質問があり、警察庁より、「各都道府県警察本部では、そのようなハイテク犯罪に対応するための体制を作っている。また、相談窓口も設置し専門知識を持った者が対応できるようにしている。」旨、説明した。

(3)銃器犯罪根絶の集い・群馬大会について

警察庁から、「10月9日、前橋市において、警察庁と群馬県銃器対策推進本部との共催により、銃器犯罪根絶の集いを開催する。」旨の報告がなされた。

(4)北朝鮮を仕出地とする覚せい剤密輸入事件の被疑者の国際手配について

警察庁から、「警察庁は、警視庁及び山口県警察の要請に応じ、北朝鮮を仕出地とする覚せい剤密輸入事件の被疑者について、10月1日、国際刑事警察機構を通じた国際手配の手続を行った。」旨の報告がなされた。

委員より、「説明のあった二つの事件は現在どういう状況になっているか。なぜ今になって国際手配をすることとしたのか。また、これらの事件の捜査を通じて、北朝鮮の国家機関の介在が判明したというようなことはないのか。」旨、質問があり、警察庁より、「これらの事件については、今回国際手配した二名を除いてすべて被疑者は検挙し、裁判で実刑判決を受けている。この二名の被疑者については、これまで所在等を継続して捜査してきたが判明しなかったこと等から、最終的な手段として国際手配することとした。また、北朝鮮の国家機関の介在については、現時点では、そのことを示す明確な証拠は入手し得ていない。」旨、説明した。

委員より、「ICPOに国際手配を依頼する際、これまでの捜査状況等を踏まえ、潜伏可能性のある特定の地域を指定して依頼するようなことはあるのか。」旨、質問があり、警察庁より、「ICPOの国際手配は、被疑者の所在発見を求めて加盟国に一斉に通報するものである。潜伏の疑いがある国については、個別にその国の捜査機関やICPO事務局に協力を依頼することになる。」旨、説明した。

委員より、「日本の港には年間千数百隻の北朝鮮の船が入港しているとのことだが、北朝鮮の貨物船等から陸揚げされた荷物の中から覚せい剤等が発見されたという事案はこれまでにあるのか。」旨、質問があり、警察庁より、「平成9年に宮崎県で1件、そのような事案を検挙している。」旨、説明した。

(5)東京慈恵会医科大学付属青戸病院における医療過誤事件について(警視庁)

警察庁から、「警視庁は、昨年11月8日、東京慈恵会医科大学付属青戸病院において発生した医療過誤事件について、9月25日、執刀医など医師3名を業務上過失致死罪で逮捕、翌26日、他の医師3名を同罪で書類送致した。」旨の報告がなされた。

(6)平成15年秋の全国交通安全運動期間中の交通事故発生状況等について

警察庁から、期間中の交通事故死者数は、233人で昨年と同数であったこと等、平成15年秋の全国交通安全運動期間中の交通事故発生状況等について報告がなされた。

(7)天皇皇后両陛下の「第23回全国豊かな海づくり大会」御臨席等(島根県)に伴う警衛警備について

警察庁から、「天皇皇后両陛下は、10月3日から6日までの間、「第23回全国豊かな海づくり大会」御臨席等のため、島根県へ行幸啓になる。本行幸啓に関して、関係警察で警衛警備を実施する。」旨の報告がなされた。

(8)平成15年(2003年)十勝沖地震の発生と警察措置について

警察庁から、9月26日の北海道十勝沖等を震源とする地震の発生とそれに伴う警察措置について報告がなされた。

3 その他

(1)警察庁から、茨城県警察における少年(当時)による傷害等事件の放置事案等に関し、事案の概要及び同県警察における対応について報告がなされた。

(2)委員から、9月29日から30日にかけて沖縄県公安委員会及び同県警察本部を訪問した結果について、「沖縄県警察における重点施策は、犯罪抑止総合対策の推進と米軍基地の問題ということであった。沖縄県では、平成14年6月の道路交通法の改正以降も交通事故が増えているとのことであった。少年犯罪に関しては、全国的には高校生によるものが多いのに対し、沖縄県では中学生によるものが多く低年齢化が進んでいる。その対策の一つとして、例えば、非行少年を対象に、大学生を少年サポーターとして委嘱したり、スポーツ教室(ゴルフ)を開いたり、また、警察官が制服を着て小学校、中学校を訪問し非行防止等に関する授業を実施するなどしており一定の成果を上げているとのことであった。沖縄警察署では、その管内に嘉手納基地を抱えていることから、米軍の犯罪にどう対処するかが国政や国際関係にまで影響する可能性があり非常に気を使っている。そこで今回警察署協議会委員のうち約半数を新しくした際、同基地で働いている日本人を同委員に選任し相互に要望を出し合っているとのことであった。さらに、沖縄県警察では、尖閣諸島の警備のため、同県警の警察官が海上保安庁の船に同乗して行くことがあり、これが大きな負担になっているとのことであった。これは一種の国境警備だと思われるが、警察と海上保安庁はどのような役割分担になっているのか。」旨の報告及び質問がなされ、警察庁より、「尖閣諸島は、基本的には、海上保安庁の船がその周辺を警戒しているが、台湾や香港から活動家が船で来て上陸する可能性がある場合には、それらの活動家が上陸して帰国しないという事態も考えられ、そのようなときには入国管理法違反で検挙する必要があることから、沖縄県警察から警察官が海上保安庁の船に同乗して現地に行くこととしている。」旨、説明した。