定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成15年10月30日(木)

午前10時午前11時50分

第2 出席者 小野委員長、渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員

長官、次長、官房長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長、官房審議官(生活安全局担当)

第3 議事の概要

 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。

 報告事項

(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について

警察庁から、10月28日までの間に警察庁長官に対してなされた開示請求の状況、当該請求に係る部分開示及び不開示決定の概要について報告がなされた。

(2)平成16年警察庁月間等について

警察庁から、「平成16年の警察庁月間等として本年と同様の8件を設定することとした。」旨の報告がなされた。

(3)監察の取扱い事案について

警察庁から、「大阪府警察の巡査部長が、平成15年10月10日、覚せい剤を使用したとして、覚せい剤取締法違反で逮捕された事案に関し、同府警察は、同月30日、同巡査部長を懲戒免職の処分とする予定である。また、神奈川県警察の巡査部長が、平成15年8月ころ、金融機関から、同僚警察官名義のキャッシングカードを詐取し、現金を引き出し窃取した事案に関し、同県警察は、10月10日、同巡査部長を詐欺等で通常逮捕するとともに、同月31日、同巡査部長を懲戒免職とする予定である。」、「警視庁の警部が、会社役員と交際する中で、種々便宜な取り計らいをし、その見返りとして、平成12年4月ころから平成14年7月ころまでの間、合計約998万円の供与を受けた事案に関し、同庁は、平成15年10月28日、同警部を単純収賄罪で通常逮捕した。また、山梨県警察の警部が、平成15年10月28日、甲府市内のアパート内居室に侵入した事案に関し、同県警察は、同日、同警部を住居侵入罪で通常逮捕した。」旨の報告がなされた。

(4)第36回全国少年補導職員研修会の開催及び天皇皇后両陛下の御接見について

警察庁から、「11月5日から7日までの間、第36回全国少年補導職員研修会を開催するが、研修生は、同月6日、皇居において、天皇皇后両陛下の御接見を賜る予定である。」旨の報告がなされた。

(5)尖閣諸島をめぐる情勢と警察の対応について

警察庁から、尖閣諸島をめぐるこれまでの経緯と抗議活動発生時の警察の対応方針等について報告がなされた。

(6)我が国におけるインターネット治安情勢の分析について(平成15年度第2/四半期)

警察庁から、インターネットに接続する全国警察施設に対するサイバー攻撃の監視結果及びその分析結果について報告がなされた。

委員より、「サイバーテロ等は技術進歩も日進月歩で毎日が攻撃と防御の繰り返しと思われるが、説明にあったワーム等による『攻撃』を犯罪と認め、取締りを行っている国はあるのか。また、国連や条約等において犯罪として取り扱うような動きはあるのか。日本の国民や組織も国内外で被害者、加害者どちらにもなる可能性があるが、国内における取締りのための法制整備の動きはどうか。」旨、質問があり、警察庁より、「法律上の問題は別として、インターネット上でどこから誰が攻撃しているのかを解明することは、現実問題として非常に困難である。したがって、現時点では攻撃をいかに防ぐかという対処の面が重要である。」、「現在、『サイバー犯罪に関する条約』を批准するため、刑法を始めとする国内法の整備が進められているところである。」、「『サイバー犯罪に関する条約』では、締約国は、コンピューター・ウィルスの製造等を犯罪とするための立法措置をとることとされており、現在、法務省では、同条約批准のため、刑法の一部改正の作業が進められている。」旨、説明した。

3 その他

(1)警察庁から、先週報告した「東京都における不法滞在者問題対策について」に関する補足として、「昨年東京入国管理局で退去強制した不法滞在外国人は約3万人で、このうち、約2万1千人が自主的に出頭し、残りの約9千人が摘発によるところ、摘発された約9千人の概ねの内訳は、東京入国管理局が独自に摘発したものが約3000人、警察との合同摘発によるものが約1000人、刑事手続を経て身柄を受け取ったものが約5000人であるとのことである。また、退去強制の旅費を公費で賄ったものは、昨年は全国で76件であったとのことである。」旨の説明がなされた。

(2)警察庁から、警察署協議会に関して、「現時点で警察署協議会委員の選任につき公募制を採用しているのは、秋田県と山口県のみである。警察庁としては今後、各都道府県の警察署協議会の委員の選任や協議会の運営がどのようになっているのかについて、協議会委員に対するアンケート調査等も含めて調査を行いたいと考えている。」旨の説明がなされた。

(3)警察庁から、「10月14日に宮城県警察の古川警察署敷地内で時限装置付きのダイナマイトが発見された事件に関し、同月30日午前5時過ぎ、岩手県内の男性を爆発物取締罰則違反で逮捕した。」旨の報告がなされた。

(4)警察庁から、10月28日に開催された運転免許に関する懇談会の討議の状況等について報告がなされた。

(5)委員より、「先日、山口組五菱会によるヤミ金融事件に関し、警視庁が出資法違反で山口組本部の捜索を行ったことは、日本最大の暴力団組織の本部に対する強制捜査として注目されるが、捜索に着手する前にそのことが新聞等で報道されていた。これはどういう経緯でそうなったのか。」旨、質問があり、警察庁より、「今回の捜索では大量の捜査員等が東京から現地に行っていることから、捜索を完全に秘匿のうちに行うことが困難であったのではないかと思われる。」旨、説明した。

(6)委員から、10月27日に中国管区内公安委員会連絡協議会(岡山県)に出席した結果について、「山口県公安委員会から、警察署協議会委員の選任状況について報告があり、その中で委員の公募状況についても説明があった。同県の説明では、公募委員について、各種協議会の委員等も務められるなど、各分野に造詣が深く、確固とした見識に基づく意見が述べられているとのことであった。この点について、私からは、警察署協議会は権限行使に関わるものではないことから、ひとつの民意の反映として公募制を採用することは、公募の枠をどうするかの問題はあるにしても決して悪いことではなく、公募制自体にしり込みすることは協議会の活性化にとってかえってマイナスではなかろうかという意見を述べてきた。次に、緊急時における公安委員会の職権行使の特例についても報告があったが、その規定振りは各県まちまちの状況であった。当該規定は地方の特性をそれほど反映するような規定ではないと思われることから、全国的に整備された段階で一度整理分類をして、あるべき規定振りの参考案といったものを示す作業を行う必要があるのではないかと感じた。」旨の報告がなされた。これに対し、警察庁より、「春の全国公安委員連絡協議会代表会では、緊急時における公安委員会の権限行使の規定が未整備のところも見受けられたことから、そのための運営規則の改正をお願いしたが、その結果として全国的にどのような規定が整備されたのかについて、調査した上で、後日報告させていただきたい。」旨、説明した。

(7)委員から、10月29日に東北六県公安委員連絡協議会(福島県)に出席した結果について、「宮城県公安委員会からは、暴走族対策として、平成11年に施行した条例を罰則付きに改正し本年5月から施行したところ、暴走行為等が大幅に減少したとの報告があった。秋田県公安委員からは、警察署協議会運営の現状等に関し報告があったが、この中で協議会委員の公募選考について、申込者に『秋田県警察に望むこと』というテーマで作文を提出してもらうなどして、本年は41人の応募者から23人を委員として決定したとの説明があった。山形県公安委員会からは、少年非行の防止等に向けた取組みとして、県教育委員会との意見交換会を開催したが、非常に有益であったことから今後も継続することになったことや、最近、県公安委員長や県教育長等が地元のテレビに出演し、『安全と教育』というテーマで県民に対し様々な提言を行ったこと等が報告された。また、各県公安委員会委員からは、警察庁がとりまとめた『緊急治安対策プログラム』や内閣に設置された犯罪対策閣僚会議の活動により、人員や予算、省庁間の連携の面で今後、実効ある施策が進められることに対する強い期待と要望があった。3期目の任期中のある公安委員からは、警察刷新会議の前後で公安委員会の活動や公安委員会と警察との関係には大きな変革があったとの述懐を伺った。」旨の報告があった。

(8)委員から、10月24日に四国管区内公安委員会連絡協議会(高知県)に出席した結果について、「10月21日の中部管区内公安委員会連絡協議会に出席した際、最後に、『東海・東南海・南海地震時の被害の特徴と対応』と題する講演があり、講師は京都大学の教授で地震の権威の方とのことであったが、同教授は、政府全体としても、普段から地震に対する緊張感を持っていないと、実際に地震が発生した場合に必要なところに遅滞なく支援を行うことができないのではないかと非常に心配されていた。今回も高知県公安委員会から、南海地震対策の推進について報告があり、同県では、地震が発生した際、地理的に厳しい状況におかれる可能性があることを念頭に対応策を検討されていることが伺われた。」旨の報告があった。