定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成15年11月27日(木)
午前10時~午前11時45分
第2 出席者 小野委員長、渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。
2 報告事項
(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について
警察庁から、11月25日までの間に警察庁長官に対してなされた開示請求の状況、当該請求に係る部分開示及び不開示決定の概要について報告がなされた。
(2)国会の状況について
警察庁から、11月25日に行われた衆議院予算委員会の状況等について報告がなされた。
(3)指定建物錠の防犯性能の表示に関する基準試案に対する意見の募集について
警察庁から、「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律の規定に基づき、指定建物錠の防犯性能の表示に関する基準(国家公安委員会告示)を制定するに当たり、その試案を公表し、広く国民から意見を募集することとした。」旨の報告がなされた。これに関連し、本年9月の法施行後、10月末までの特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律に係る検挙状況、本年1月から10月末までの侵入窃盗の認知状況等について報告がなされた。
委員より、「侵入犯罪への防犯対策の一環として、建物錠の防犯性能を改善しようとする動きを評価するが、メーカー等の関係者に対しては、『競争』をキーワードにして、防犯性能を一層高めるよう要請してもらいたい。建物錠の防犯性能のみならず、ドアやサッシ、更には建物全体として防犯性能を高めることを重視する競争に加え、今後は犯人の侵入技術の向上も想定されることから、それに負けない競争が必要になると考える。」旨、発言があり、警察庁から、「御指摘の2つの競争の必要性は全くそのとおりである。実際に建物錠の防犯性能の表示がなされるようになれば、メーカー間の競争は相当促進されるのではないかと思われるが、警察としても、先般報告した『防犯性能の高い建物部品の開発普及に関する官民合同会議』等を通じ、そうした競争の更なる促進を図ってまいりたい。また、犯人側との『競争』については、刑事部門ともよく連携して、新しい手口に対する分析・研究を進めるほか、メーカーや消費者への情報提供等も積極的に行ってまいりたい。」旨、説明した。
委員より、「今回パブリックコメントを行う告示案については、法律の規定との間に齟齬があるのではないかと思われるところがある。すなわち、法律の規定では、国家公安委員会は、建物錠の防犯性能に関し製造業者等が表示すべき事項を定め、これを告示するとされているところ、今回の告示案では、この表示すべき事項の一つとして『かぎの本数』が挙げられているが、このままの表現では法律が表示すべきとする鍵の防犯性能に関する事項の範囲を越えているのではないかという疑義が生じかねない。したがって、なぜこれを表示させるのかという趣旨を明確にするような表現の工夫が必要だと思われる。」旨、発言があり、警察庁より、「御指摘のような趣旨が明確になるよう告示案の規定振りを少し工夫してみたい。」旨、説明した。
委員より、「建物錠の防犯性能の表示については、消費者が購入の際に粗悪なものを高い値段で買わされるようなことがないように、表示内容が明確にわかるようなものにしていただきたい。」旨、発言があり、警察庁より、「消費者が表示内容を確実に知ることができるようにすることは非常に大切であり、実際どのような表示がなされているかはよく確認し、指導もしていきたいと考えている。」旨、説明した。
委員より、「築後何年も経過した建物についても、防犯性能の高い錠前への交換やそのような錠前をもうひとつ取り付けること等、現在ある建物の防犯対策も必要であると考えるが、その点についてはどうか。」、「このような表示制度を導入する趣旨としては、既に住宅を購入し現在住んでいる人に対し、防犯性能の高い建物錠への取替えを促すという点が重要であると思われる。この点の手当てについて、どのようことを考えているのか。」旨、質問があり、警察庁より、「既存建物の防犯に関しては、防犯運動等の中で、侵入窃盗の手口等を実物の錠前等を使用して示すこと等により、住民の防犯意識の向上を図ることが重要であると考えている。」、「来春の法の全面施行に向けて、防犯性能の高い建物錠への取替え等、住民の自主的な防犯行動を促すべく、そのような点にも十分配慮した防犯運動を展開していく必要があるのではないかと考えている。」旨、説明した。
委員より、「このような新たな制度ができると、防犯診断をすると称して一般家庭を訪問し、防犯上問題がないのに問題があると偽りの診断をして、錠前等を交換させ代金を詐取するような事案が発生するおそれがある。警察としては、そのような事案の発生にも注意を払っていただきたい。」旨、発言があった。
委員より、「法律の制定時に心配された、正当な理由を有する用具等の所持者が誤って逮捕されるような事案は、法施行後、発生していないか。」旨、質問があり、警察庁より、「法の施行に当たっては、警察庁から全国警察に対し人権侵害のないよう慎重な運用を図るよう指導するとともに、各都道府県警察においても、その点の教養の徹底を図っており、御指摘のような事案は現在のところ発生していない。」旨、説明した。
(4)インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の施行状況について
警察庁から、9月13日の法施行後、これまでに不正誘引(法第6条違反)事件を5件検挙したこと等、インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の施行状況について報告がなされた。
(5)指定暴力団五代目山口組五菱会に係るヤミ金融事件の捜査について
警察庁から、「警視庁等の合同捜査本部は、山口組五菱会関係者らが大規模なヤミ金融グループを組織し高金利貸付けを行うヤミ金融事件について捜査中のところ、11月26日、五菱会会長を組織的犯罪処罰法(犯罪収益等収受)違反で逮捕した。」旨の報告がなされるとともに、これまでに判明したヤミ金融組織の全体構造、ヤミ金融の手口と被害状況等について説明がなされた。
委員より、「本件の捜査態勢に関し、警視庁等の合同捜査本部というのはどのようものなのか。」旨、質問があり、警察庁より、「本件合同捜査本部については、警視庁に捜査本部を置き、そこに関係する県警察の捜査員が出向き、警視庁の指揮の下、一元的に捜査活動に従事している。」旨、説明した。
委員より、本件に関連して、「マネー・ローンダリングに関し、日本は、スイス、アメリカ合衆国、大韓民国及び中華人民共和国と比較して法制度や実態の面でどのような状況なのか、後日整理して報告いただきたい。」旨、発言があった。
(6)「貨物自動車を運転することができる運転免許の在り方についての提言」について
警察庁から、11月27日、運転免許制度に関する懇談会から、交通局長に対して提出された「貨物自動車を運転することができる運転免許の在り方についての提言」の概要等について報告がなされた。
(7)情報収集衛星の概要について
警察庁から、情報収集衛星の整備状況やこれに伴う警察庁における態勢の整備等について報告がなされた。
3 その他
(1)警察庁から、内閣府大臣官房政府広報室発行の「国政モニター月報」11月号(課題報告「警察改革の推進状況について」)について紹介がなされた。
(2)警察庁から、先週報告の「暴走族に対する意識調査結果について」に関し、暴走族グループの出身中学校に係る調査結果について説明がなされた。
(3)委員より、「先週、『アル・カーイダ』の指導者を名乗る人物名等で、日本がイラクに自衛隊を派遣すれば、東京にテロ攻撃を加える旨の警告がなされたとの報告があったが、今後、イラクへの自衛隊派遣が十分考えられることから、国内のテロ対策には万全を期していただきたい。」旨、発言があり、警察庁より、「警告について真偽とその背景は今のところよく分からない。テロ対策については、情報収集と警戒警備の2つの面があり、平成13年9月11日の米国における同時多発テロ事件以降、本年3月の米国によるイラク攻撃の時も含めて、双方とも強化してきているが、国際テロ情勢が厳しくなっていることから更に徹底してまいりたい。」旨、説明した。
(4)委員から、11月25日、大韓民国警察委員会常任委員のキム・ヒョンジン氏の表敬を受けた際の対談の状況等について説明がなされた。