定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成15年5月8日(木)

午前10時~午後0時15分

第2 出席者 谷垣委員長渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員、長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。

2 報告事項

 (1)G8司法・内務閣僚会合の結果概要について

警察庁から、「5月4日及び5日の両日、フランス・パリにおいて、「G8司法・内務閣僚会合」が開催され、当庁次長が出席した。同会合では、テロとの闘い等について協議が行われ、テロ対策に係る国際協力の重要性等について各国の認識が一致した。」、「イスラム過激派については、東南アジアの島嶼部がその拠点となる可能性があり、我が国を含むアジア・太平洋周辺諸国への影響が懸念されることから、各国の情報交換が必要であることや、北朝鮮については、テロに加えて組織犯罪に関与している可能性を踏まえ、各国の連携が必要であることを発言した。」旨の報告がなされた。

委員より、「国際的な司法協力と日本の国内法間の矛盾等の問題が将来発生することが考えられる。国内法改正の必要性があるものについて、優先度、緊急度の高いものがあると考えるか。」旨、質問があり、警察庁より、「それについては主として法務省でどうするかの問題ではあるが、パスポートにバイオメトリクスを組み込む関係については、米国が来年10月までに指紋と容貌で判断する認証方式を一部実施に移すと言っていることから、日本としてもどうするのか、これから法務省とも詰めていかなければならないし、旅券の問題でもあるから外務省との協議も必要である。」旨、説明した。

委員より、「北朝鮮の拉致問題について報告されたとのことだが、拉致された日本人の中には日本のパスポートを持ってヨーロッパに留学していた際に、拉致された方もいらっしゃるわけで、そうだとすれば、国際的な問題として協力していただきたいという面は当然あると思うがどうか。」旨、発言があり、警察庁より、「テロの脅威との関係では、イスラム過激派の問題が中心となったが、拉致問題についても問題提起をし、国際協力の必要性を訴えた。」旨、説明した。

 (2)国会の状況について

警察庁から、5月6日に行われた衆議院本会議の状況等について報告がなされた。

 (3)不正アクセス対策に関する調査研究報告書について

警察庁から、不正アクセス行為の禁止等に関する法律に基づき、企業等を対象として行った「不正アクセス行為対策の実態調査」及び「アクセス制御機能に関する技術研究開発の状況等に関する調査」の結果について報告がなされた。

 (4)山岳遭難救助活動について 

警察庁から、本年春の連休中の山岳遭難発生状況及び警察の山岳遭難救助活動等について報告がなされた。

(5)静岡県焼津上空における日本航空機のニアミス事故について(警視庁)

警察庁から、「警視庁は、平成13年1月31日発生した日本航空機のニアミス事故に関し、5月7日、航空管制官、機長ら3人を業務上過失傷害罪等で書類送致した。」旨の報告がなされた。

委員より、「このような事件は非常に専門的な捜査になると思われるが、警視庁はどのようにして捜査を行ったのか。また、送致までに1年半もかかっているが、どうしてこれほど時間がかかったのか。」旨、質問があり、警察庁から、「警視庁においては、国土交通省の事故調査委員会と連携を取りつつ、機長や航空会社等の関係者からの事情聴取のほか、専門家の意見を聴取したり、鑑定を行うなどの捜査を進めてきたが、今回は、最終的に誰の過失責任を問うべきかについて慎重な判断を要したことから、捜査が非常に長期間にわたったと考えている。」旨、説明した。

委員より、警察庁と国土交通省との関係に関して、「航空機事故等の原因そのものの解明となれば、事故調査委員会の能力に期待しそれに依拠するのが現実的ともいえるので、できる限り、国土交通省と緊密な連携をとることが必要だと思われる。」旨、発言があった。

 (6)交通安全対策特別交付金の見直し問題について

警察庁から、5月7日、地方分権改革推進会議から政府に対し、交通安全対策特別交付金の見直しが重点的に推進すべき項目の一つとして提示されたこと等について報告がなされた。

委員から、「交通安全対策特別交付金の見直しに関して警察庁としての対応が報告されたが、地方分権改革推進会議が見直しを再三言及する先方の論点は何か。」旨、質問があり、警察庁から、「先方の説明は、『確かにこの特別交付金は、三位一体の改革の、3つのうちのいずれにも当たらないかもしれないが、一度国に入ってまた都道府県に配分されるという点からするとこれらに似ているところがある。また、特別交付金を都道府県の直入とすると、中小の県で財源不足に陥るという点については、都道府県として必要な部分をトータルとして地方交付税交付金でまかなっているのであるから、そこで調整すれば問題はないのではないか。』ということであった。しかし、県に入ってからそのお金がどのように使われるかについては保証の限りはなく、交通安全に関する国の関与の在り方としてなお問題は残る。」旨、説明した。

 (7)「平成15年春の全国交通安全運動」の実施について

警察庁から、「5月11日から20日までの10日間、「子どもと高齢者の歩行中、自転車乗用中の交通事故防止」及び「シートベルトとチャイルドシートの着用の徹底」を重点とした春の全国交通安全運動が実施される。」旨の報告がなされた。

 (8)「パナウェーブ」の動向について

警察庁から、多数の110番通報が寄せられる等、地域住民等とのトラブルが発生している「パナウェーブ」の動向等について報告がなされた。

 (9)廬武鉉大韓民国大統領の来日に伴う警備対策室の設置について

警察庁から、「廬武鉉大韓民国大統領は、6月上旬に国賓として来日する予定である。同大統領の来日に伴い、閣議決定の日、庁内に警備局長を長とする「廬武鉉大韓民国大統領来日警備対策室」を設置し、警護警備の万全を期することとしている。」旨の報告がなされた。

3 その他

(1)委員より、5月9日に11都道府県公安委員会連絡会議に出席した結果について、「宮城、京都、大阪、兵庫、福岡の5つの府県から報告がなされ、それぞれが当面している問題ということで期せずして、街頭犯罪対策-少年対策-犯罪抑止・防犯という一連の流れの対策が中心になった。各府県の報告を聞いた結果、警察組織の内部では各部門の壁をとり外して柔軟かつ総合的に取り組むとともに、外部では地方自治体、学校、あるいは県民との協力が非常に重要になっていると感じた。」旨の報告がなされた。

(2)委員より、5月6日に岡山県公安委員会及び同県警察本部を訪問した結果について、「県警本部長から、現在、警察本部から30数名の警察官を岡山市内の4つの警察署に派遣しているが、その結果、少年犯罪が非常に減少しているとの報告を受けた。また、岡山西警察署長からは、留置場に収容している被留置者の数が増え、その対応のための要員が必要となり、その分街頭で勤務できる警察官の数が減ることになる。根本的に、警察署において、被留置者の検察庁への護送や病気治療等の処遇・対応に従事することと、他方、国民の治安のための街頭活動への従事との間のバランスをどう取るのかが課題であるとのことであった。このような状況の下で、警察本部からの警察官の派遣は大変助かっているとの言葉があった。」旨の報告がなされた。

(3)委員より、4月22日に群馬県公安委員会及び同県警察本部を訪問した結果について、「けん銃の訓練状況を見たが、これなら良いと思える訓練であった。大きな画面に犯人が様々な状況で現れるのに対し、訓練生がけん銃を適正に撃ったときは○が、そうではないときには×が画面にすぐに出るようになっていた。さらに、×のときには、そばにいる教官がなぜ良くないのかを事細かに説明していた。撃つべきときに撃つという新しい方針の下に、極めて微妙な撃ち方が実に明快に懇切丁寧に教えられており、こういう方法でやっていけば、現場の判断力は必ず向上すると感じた。」旨の報告がなされた。