定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成16年11月25日(木)
午前10時~午後0時30分
第2 出席者 村田委員長、渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
総括審議官、首席監察官
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)親和会、三代目浅野組及び道仁会の指定の確認について
刑事局長から、「香川県公安委員会から受理した親和会、岡山県公安委員会から受理した三代目浅野組及び福岡県公安委員会から受理した道仁会に関する指定暴力団としての確認請求について、暴力団対策法第6条に基づく確認をし、当該公安委員会に通知することとしたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
渡邊委員より、「説明では、道仁会の構成員が増加しているが、その要因は何か。」旨、質問があり、刑事局長より、増加の要因等について説明した。
(2)道路交通法施行令の一部を改正する政令案等について
交通局長から、道路交通法の一部を改正する法律附則第1条第3号に規定する改正規定の施行期日を定める政令案、高速自動車国道等において運転者以外の者を乗車させて大型自動二輪車等を運転することができる者に関する規定の整備、大型自動二輪車等乗車方法違反に係る点数及び反則金の額に関する規定の整備及びICカード免許証の交付手数料の標準等に関する規定の整備を行うことを内容とする同法施行令の一部を改正する政令案並びに道路交通法施行規則等改正案について説明がなされ、原案どおり決定した。
安崎委員より、「運転免許証の更新手数料等は高過ぎないのか。身分証明書代わりにもなり、軽々には扱えないとは思うが、節目節目で競争原理を導入するなど、国民の負担を軽減するために、警察でも本件のような場合にはコスト意識を持って対処してもらいたい。」旨、発言があり、交通局長より、「今回の政令の改正では、現行の運転免許証に係る手数料については、機材の調達価格の実態等を踏まえ見直しを行い、少し下げている。」旨、説明した。
大森委員より、「一般国民の立場からすると、現在、警察署等で行われているような運転免許証の更新手続になぜ2,250円もかかるのかという疑問は当然生じ得る。そもそも手数料の積算の基準自体に問題がないのか。」旨、発言があった。
委員長より、「交付手数料、更新手数料、再交付手数料の順に高くなるのはなぜか。」旨、質問があり、交通局長より、「運転免許証に係る各種手数料については、それぞれの手続の対象毎にグルーピングして物件費と人件費を積算しており、その積算の差が手数料の違いとなって現れている。」旨、説明した。
渡邊委員より、「国家公安委員会宛ての意見・要望を見ていると、70歳以上を対象とする高齢者講習について、内容は良いが、講習料が高いとの声がある。どうしてそのような料金設定になっているのか。」旨、質問があり、交通局長より、「高齢者講習の場合、機械による適性検査に加え、実車してのインストラクターによるマンツーマンの指導も行われており、その分が割高になっている。」旨、説明した。
(3)監察の取扱い事案について
首席監察官から、「兵庫県警察の職員が、自己の評価を高めるため、虚偽の捜査書類を作成するなどしていた事案に関し、同県警察は、本年12月1日、関係職員を懲戒免職処分等の処分とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として、地方警務官1名を本部長訓戒の措置としたい。」旨の説明がなされ、原案どおり了承した。
大森委員より、「特に兵庫県警の事案は由々しき問題であり、兵庫県警のみならず、全国の警察でこのようなことが二度とないようにより一層の注意喚起をお願いしたい。」旨、発言があった。
渡邊委員より、「大森委員と同意見である。刑法犯の認知件数の累増を防止するため、防犯と検挙を大いに推奨し、最近その結果が数字に現れてきているが、その背後にこのような事案が他にもないか心配である。」旨、発言があった。
長官より、「兵庫県警の事案を踏まえ、今後こういう事案が起こらないよう一層の注意喚起をしてまいりたい。」旨、発言があった。
(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、「11月24日の衆議院内閣委員会で、いわゆる『オレオレ詐欺』対策の一環としての本人確認法案が質疑・採決され、本日の衆議院本会議で議了の運びである。」旨等の報告がなされた。
(2)予算執行検討委員会の開催状況について
官房長から、「静岡県警察では、11月29日の本部長記者会見において、平成10年度から15年度までの間における同県警察全所属(総務課を除く。)の旅費、食糧費及び捜査費の執行状況の調査結果を報告する予定であるが、その概要は次のとおりである。食糧費の一部に一人当たりの経費が5,000円を超える、妥当性を欠く執行が3件(超過額54,615円)あり、これに法定利息を加えた額71,000円を、11月29日午前中に県に返還する予定である。なお、旅費及び食糧費については不適正な執行は認められなかった。」旨の報告がなされた。
また、北海道警察が11月22日の道議会において報告した、「捜査用報償費等特別調査結果報告」、「適正かつ効果的な予算執行のための改善方策報告」及び「予算の不適正執行に伴う道及び国に与えた損害額の返還方針」の概要並びにこれに関する報道状況について報告がなされたほか、福岡県警察が11月22日の県議会において報告した「調査報告書」の概要及びこれに関する報道状況について報告がなされた。
安崎委員より、北海道警察の「適正かつ効果的な予算執行のための改善方策」に関し、「『現場の声を踏まえた検討課題』の中に『関係当局と協議して改善方策を検討する』とあるが、延々と協議をしても適時適切な改善策が決まらないという心配はないのか。」旨、発言があり、官房長より、「御心配の点についてはよくチェックしたい。」旨、説明した。
渡邊委員より、「特に北海道では、今回の道警の調査結果報告に対するマスコミ、議会及び知事の反応は全体として相当厳しいものがあるようだが、今後どのような手続となり、どういう見通しなのか。」旨、質問があり、官房長より、「今後、道警の調査結果報告に関して道議会で質疑が行われる予定であり、その場で不適正執行額についての算定の根拠や使途等をきちんと説明をして理解を求めることとなる。また、12月には道監査委員の監査結果も公表されることから、それへの対応がある。さらに、関係職員の内部処分も予定されている。」旨、説明した。
大森委員より、「北海道警察の調査結果報告についての説明では、不適正額というのは予算執行手続上問題のあった金額であるように聴き取れたが、手続上問題があったというのではなく、支出の実態もないのにそのような名目で執行した金額ではないのか。」旨、また、「『公費で執行が可能な経費』との表現があるが、これはその当時、交際費等として予算要求に計上されていたのか。」旨、発言があり、官房長より、「単なる形式的な手続上の問題ではなく、執行事実がないことが問題であり、その点は大変遺憾なことである。先程はそれを前提として御説明申し上げたものである。」旨、「正規の手続によれば公費として予算の執行が認められたであろうというものである。」旨、それぞれ説明した。
大森委員より、「北海道警の改善策の中で、『現場の声』を踏まえた今後の検討課題として、証拠書類の合理化、捜査用報償費等の機動的な執行による捜査活動の円滑化等が挙げられているが、これは現在問題となっている『カラ執行』を防ぐための方策として成り立ち得るのか。そのようなことは一切やめるということが唯一の改善策ではないのか。」旨、「特に平成10年から12年までの『カラ執行』の額は多額であり、これをただ予算執行手続上の問題として説明しても到底一般国民の納得は得られないと思う。」旨、「『カラ執行』はいかなる理由があっても認められないということを明確にしておく必要がある。」旨、発言があり、官房長より、「委員御指摘のとおり、公金に対する意識改革がまず第一である。そしてその上で、従来、会計経理手続が複雑で、それが不適正経理の一つの大きな要因となっていたことも踏まえ、手続の合理化や体制の強化を行い、手続の円滑を図ることも重要なことであり、これもまた大きな防止策の一つになると考えている。」旨、説明し、また、長官より、「北海道警において、本件事案は大変遺憾なことであり、お詫びする旨、対外的にきちんと説明するよう重ねて指示したい。」旨、発言があった。
(3)監察の取扱い事案について
首席監察官から、「中部管区警察局長に対する情報公開請求に関連して、不適切な行為をしたことについて、同警察局及び愛知県警察は、11月24日、関係職員を所属長注意・戒告の処分とした。」旨、「警察大学校の技官が、25日余にわたり、みだりに欠勤した事案に関し、同校は、11月24日、同技官を懲戒免職処分とした。」旨の報告がなされた。
(4)第1回「沖縄県在日米軍事故対応に関する合同協議会」の開催について
生活安全局長から、「8月13日の米軍ヘリ墜落事故を踏まえ、外務省沖縄事務所(沖縄担当大使)、沖縄県警察(警察本部長)、内閣官房(沖縄危機管理官)等を構成主体とした『沖縄県在日米軍事故対応に関する合同会議』が設置されたところ、11月24日、那覇市内において第1回会合が開催された。」旨の報告がなされた。
(5)風俗行政研究会における検討状況について
生活安全局長から、風俗行政研究会における検討状況について報告がなされた。
安崎委員より、「最近の性風俗対策を考える上で、エイズの蔓延防止対策も重要な別の視点だと思う。法規制を念頭に置いた研究会ならば、メンバーにエイズ対策の専門家を入れることや、仮にそれができないのであれば少なくとも専門家に来てもらい、その意見を聞いた上で、最終提言をまとめることにして欲しい。それは厚生労働省の仕事かもしれないが、この問題でエイズ対策の視点が抜けることは残念だと思う。ぜひとも縦割り組織にこだわることなく、連携して良い立法を考えてもらいたい。」旨、発言があった。
委員長より、安崎委員の発言に関連し、「どうせやるのであれば、少し広くなるが、性感染症一般の方が良いと思う。」旨、発言があった。
これに対し、生活安全局長より、「厚生労働省に照会するなどして、適任の専門家を見付けて、意見を聞くようにしたい。」旨、説明した。
(6)合同捜査によるインターネット・オークション利用広域多額詐欺事件の検挙について
生活安全局長から、「石川県警察及び群馬県警察の合同捜査本部は、11月9日、インターネット・オークションを利用した、被害者数(約1千名)、被害額(約1億5千万円)とも過去最大の広域多額詐欺事件に関し、被疑者2名を逮捕した。」旨の報告がなされた。
川口委員より、「こうした詐欺事件については、どこにどのような手続で訴え、救済を求めることになるのか。インターネット・オークションを行っているプロバイダーも被害者の掲示板への書き込み等でその被害を把握することがあると思われる。そのような場合、プロバイダーは、自らの活動が犯罪を生んでいるわけであるから、警察に通報することになるのか。」旨、質問があり、生活安全局長より、「基本的に、プロバイダーは、場を提供しているだけであるとの認識であり、被害者が民事的に解決するのか、刑事事件として被害届等を出すかの判断を当事者に委ねている。」旨、説明した。
(7)奈良市内における女子児童被害の誘拐・殺人事件について(奈良県警察)
刑事局長から、「11月17日、小学校1年生の女子児童が誘拐され、同月18日、遺体で発見された事件に関し、同日、奈良県警察では、捜査本部を設置して所要の捜査を推進中である。」旨の報告がなされた。
荻野委員より、「本件については相当高い社会的関心を生んでいる。捜査状況について日々様々な報道がなされ、犯人逮捕への期待も高まっている。また、類似の事件の発生も心配である。捜査員等を十分に確保し、早期検挙に全力を挙げていただきたい。」旨、発言があった。
安崎委員より、「関連質問だが、捜査本部の設置は通常、犯罪発生地を管轄する警察署に設置するのか。犯行場所や犯人の居住地、逃走場所がもう少し広域と推定される場合の捜査のやり方にはどんな配慮が行われるのか。」旨、質問があり、刑事局長より、「捜査本部は通常、事件発生地を管轄する警察署に設置されるが、要員は警察本部と、近隣の警察署あるいは大規模警察署から集めることになる。」旨等、説明した。
(8)平成16年全国暴力追放運動中央大会の開催について
刑事局長から、「11月30日、グランドアーク半蔵門において、平成16年全国暴力追放運動中央大会を開催する予定である。」旨の報告がなされた。
(9)小泉総理大臣の「ASEAN+3首脳会議」出席に伴う警護警備について
警備局長から、「小泉総理大臣は、11月28日から12月1日までの間、『東南アジア諸国連合及び日中韓(ASEAN+3)首脳会議』出席のため、ラオスを訪問する予定であり、警視庁では、警護警備を実施する。」旨の報告がなされた。
3 その他
(1)委員長より、「最近、埼玉県内で、大手消費者金融のATMを壊している男を110番通報で駆けつけた警察署員3名が発見し、その男がバールで殴りかかったため、けん銃2発を発射したが、逃走された旨の報道がなされていたが、警察官が3人もいてどうして取り逃がしたのか。本件でけん銃の使用が慎重過ぎたということはないのか。」旨、質問があり、刑事局長より、「事案の詳細は後ほど確認したいが、本件では、けん銃は2発とも命中しなかったとの一部報道もあったが、実際にはいずれも男の足に当たっており、その後、その男は警察に出頭してきている。」旨、「これまでのけん銃使用事案を見ると、弾丸が犯人の足に当たっても直ぐにはその行動力を奪うことができない例もあるようである。」旨、説明し、長官より、「実際に、現場で犯人の足を狙ってけん銃を発射し、命中させること自体なかなか難しいことである。」旨、説明した。
荻野委員より、「結果として命中していたことが犯人検挙につながったのであり、この警察官のけん銃の扱いの技術は評価されてよい。また、事案によってだが、犯人の足以外を撃つことはできないのか。」旨、質問があり、刑事局長より、「その判断は極めて難しい。警察官の身に危険が及ぶような場合は別として、基本的には、足を撃つことになると思われる。」旨、説明した。