定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成16年8月19日(木)

午前1後1

第2 出席者 小野委員長、渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、 

情報通信局長

首席監察官、国家公安委員会会務官

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「8月20日付け地方警務官1名の人事異動の変更及び8月19日付けを始めとする地方警務官132名の人事異動について発令していただきたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

(2)国家公安委員会委員長に対する開示請求に関する決定について

会務官から、7月21日付けで国家公安委員会委員長に開示請求のあった文書について、当該行政文書は、国家公安委員会において作成又は取得をしていないため、不存在により不開示としたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

(3)「平成17年度予算概算要求の重点事項に関する事業評価結果報告書」等について

官房長から、「平成17年度予算概算要求の重点事項に関する事業評価結果報告書」、平成15年実績評価経過報告書」、「平成16年警察改革の推進に関する総合評価経過報告書」、「平成15年街頭犯罪・侵入犯罪の発生を抑止するための総合対策の推進に関する総合評価経過報告書」、「平成15年実績評価書」及び「国家公安委員会及び警察庁における政策評価に関する基本計画」について、それぞれ説明がなされ、原案どおり決定した

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「警視庁の警部補が、配偶者からの暴力被害で相談に訪れた女性に対し、職務上の立場を利用して不適切な行為を行った事案に関し、同庁は、8月23日、同警部補を懲戒免職処分とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として、地方警務官の警察署長を警視総監訓戒の措置とする予定である。」旨の説明がなされ、原案どおり了承した。     

(5)改正道路交通法の一部の施行期日を定める政令案等について

交通局長から、「道路交通法の一部を改正する法律附則第1条第2号に規定する改正規定の施行期日を定めるとともに、道路交通法施行令について、携帯電話使用等に係る点数及び反則金の額に関する規定の整備、騒音運転等及び消音器不備に係る反則金の額に関する規定の整備等を行うほか、道路交通法施行規則等について所要の規定の整備を行うこととしたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

(6)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。

2 報告事項

(1)平成17年度警察庁予算概算要求・要望の概要について官房長から、平成17年度警察庁予算概算要求・要望の概要に関し、予算要求・要望の重点項目における内容等のほか、地方警察官の増員、国家公務員の増員及び組織改正の要求について説明がなされた。

渡邊委員より、「要求・要望の主な内容としての『テロの未然防止と緊急事態への対処態勢の強化』に関し、スカイマーシャルの実施について説明があったが、具体的にはどの位の規模が想定されているのか。」旨、質問があり、警備局長より、「すべての航空機に乗せることは考えていない。具体的な体制は未確定であるが、ある程度の割合で搭乗できる体制を検討している。」旨、説明した。

安崎委員より、「予算要求と政策評価に関連し、犯罪の発生が現在よりも少なかった平成元年頃の予算規模はどの位だったのか。併せて、その当時と現在とでは、警察庁だけでなく都道府県警察をも合わせた警察全体の総予算はどうなっているのか。適当な機会に教えていただきたい。また、『犯罪に強い社会の実現のための行動計画』の実現に向けて、国として予算措置上、関係省庁がどのように連携していくかという点も重要である。さらに、警察官の士気高揚を図るための、捜査本部解散時等の激励慰労費のようなものは、堂々と予算化して使用するなど、不正経理防止対策としても、予算上明確にした方が良いと思う。仮に都道府県で認められないのであれば、国の予算でも良いのではないのか。なお、地方の警察官の士気を上げるという点では、自他共に認める優秀な警察官がいれば、3年任期位の副本部長制を設けて警察本部長と共に警察運営を行う人事上の工夫も必要ではないか。現在の推薦制度は見直しの時期が来ているという反省は不要か。」旨、発言があり、官房長より、「御指摘の副本部長制度については、組織再編の検討でも議題に上げて議論を行ったが、様々な意見があり、結論には至らなかった。今後更に検討させていただきたい。また、各県において、御指摘の激励慰労費のようなものを知事部局に対し予算要求を行っていくという努力は大切であり、当方としても実態を把握したい。」旨、説明した。

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「全国45部局319所属において発生した会計文書誤廃棄等事案に関連して、8月18日までに、関係職員604人が戒告・訓戒等の処分等を受けた。」旨、また、「沖縄県警察の警部補が、6月8日、沖縄県北谷町内のホテルにおいて、少女が18歳に満たない者と知りながら、みだらな行為をした事案に関し、同県警察は、8月18日、同人を県青少年育成条例違反で通常逮捕した。」旨、それぞれ報告がなされた。

(3)「古物営業法施行規則の一部改正試案」に対する意見の募集について

生活安全局長から、「古物商等は、自動二輪車等を取り扱う営業所の管理者についても一定の知識、技術又は経験を得させるよう努めなければならないこと、『盗品等に関する情報の提供を求める者で国家公安委員会規則で定めるもの』(盗品売買等防止団体)について定めた古物営業法施行規則の一部改正試案を公表し、意見を募集することとした。」旨の報告がなされた。   

(4)草加警察署不適正事案に対する埼玉県警察における再発防止対策について

生活安全局長から、埼玉県草加警察署事案に関し、埼玉県警察の再発防止対策の内容等について報告がなされた。

大森委員より、「前回の国家公安委員会において、埼玉県警察における同種事案の再発防止対策について報告を求め、本日その報告を受けたわけであるが、報告を受けた諸対策のうち、どの部分については、前回の同委員会における議論とは関係なく、実行される予定であったのか。また、本件の報道に接した際に、平成14年3月に神戸市内において大学院生が連れ去られ殺害された事件を思い出した旨の話を数人の方から最近聞いた。当時、兵庫県警察では、当該事件への対応に関し、どのような反省がなされ、いかなる対策が講じられたのか。その点について、後日、報告していただきたい。」旨、発言があった。

渡邊委員より、「本日報告のあった埼玉県警察における再発防止対策については、このような措置を取った結果を、フォローアップとして、6か月後あるいは1年後に報告していただきたい。」旨、発言があった。

川口委員より、「今回問題となったような事案は、どこでも起こり得るものであるから、埼玉県警察で取りまとめた再発防止対策については、全国にも示すべきではないかと思う。」旨、発言があり、生活安全局長より、「埼玉県警察における再発防止対策については、その骨子の部分は全国に紹介し、今後の参考にしていただきたいと考えている。」旨、説明した。

荻野委員より、「本日報告のあった埼玉県警察の再発防止対策については、全国的にも有効なものが少なくないと思われる。対策では『執行力の強化』の一つとして『人事措置』が挙げられているが、この中の『昇任異動者の地域部門への配置』については、お金もかからず、すぐにでも措置できることだと思うので、全国的に採用してもよいのではないか。」旨、発言があり、生活安全局長より、「県によっては、相当程度このような人事配置を行っているところもある。もっとも、これを全国的に採用すべきかどうかについては、各県の事情も考慮する必要があると思われる。」旨、また、「埼玉県警察では、本件事案を深刻に受け止めており、警察庁においても再発防止対策をとるべき旨を指示したところであるが、埼玉県警察においては、これらの指示や国家公安委員会における議論を待つまでもなく、事案発生直後より、同種事案の再発防止策を講ずることとしたものである。」旨、説明した。

安崎委員より、「研究や技術開発の世界では、『自分の所で発明されなかったものは面子上重用しない』という『Not-Invented-Here症候群』という言葉がある。埼玉県警察の再発防止対策は真剣に考えられたものだと思う。犯罪発生の増加傾向が顕著な警察署を抱える各県では、これを他山の石として良い対策は直ちに採用してもらいたい。」旨、発言があった。

(5)警察庁情報セキュリティ政策大系-2004について           

生活安全局長から、「平成12年に策定された『警察庁情報セキュリティ政策大系』を近年の情勢を踏まえて改正し、これにより警察の情報セキュリティ施策を更に推進することとした。」旨の報告がなされた。

(6)平成16年上半期のサイバー犯罪の検挙及び相談受理状況等について

生活安全局長から、「平成16年上半期のサイバー犯罪の検挙件数は1,063件で、前年同期と比べて約12%増加した。また、サイバー犯罪等に関する相談受理件数は33,066件で、前年同期と比べて約1.7倍に増加した。」旨の報告がなされた。

(7)平成16年上半期の不正アクセス行為の発生状況等について

生活安全局長から、「平成16年上半期の不正アクセス行為の認知件数は198件で、前年同期と比べて84件増加した。また、不正アクセス禁止法違反の検挙は66件39人で、前年同期と比べて件数は18件減少し人数は2人増加した。」旨の報告がなされた。   

(8)沖縄県宜野湾市所在沖縄国際大学構内における米軍ヘリ墜落事案について

刑事局長から、8月13日に発生した沖縄県宜野湾市所在の沖縄国際大学構内における米軍ヘリ墜落事案に関し、沖縄県警察における捜査の状況等について報告がなされた。

渡邊委員より、「本件事案に絡み在日米軍に対する沖縄県民の感情が相当程度悪化しているような報道がなされているが、沖縄県警察と在日米軍当局との関係は良好なのか。」旨、質問があり、刑事局長より、「在日米軍と沖縄県警察との間では、これまで組織として十分なパイプを築いてきており、今後もそれを通じて捜査を遂げてまいりたい。」旨、説明した。

(9)関西電力美浜発電所における蒸気噴出事故について(福井県警察) 

刑事局長から、「福井県警察は、8月9日、福井県美浜町に所在する関西電力美浜発電所において発生した死傷者を伴う蒸気噴出事故に関し、捜査本部を設置して所要の捜査を推進中である。」旨の報告がなされた。

10)第20回参議院議員通常選挙の違反取締りについて

刑事局長から、第20回参議院議員通常選挙の違反取締りに関し、投票後30日現在の状況について報告がなされた。

11)平成16年上半期における来日外国人犯罪の検挙状況について

刑事局長から、「平成16年上半期における来日外国人犯罪の検挙は、24,437件、10,543人で、検挙件数・人員が過去最多を記録した前年の同期を上回っており、一層の組織化の進展、全国への拡散の傾向がみられる。」旨の報告がなされた。

12)天皇皇后両陛下の「第16回国際解剖学会議開会式」御臨席(京都府)に伴う警衛警備について

警備局長から、「天皇皇后両陛下は、8月21日から23日までの間、『第16回国際解剖学会議開会式』御臨席のため、京都府へ行幸啓になる。本行幸啓に関し、関係警察で警衛警備を実施する。」旨の報告がなされた。

13)皇太子殿下の「第16回全国農業青年交換大会」御臨席等(熊本県)に伴う警衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、8月25日から27日までの間、『第16回全国農業青年交換大会』御臨席等のため、熊本県へ行啓になる。本行啓に伴い、関係警察で警衛警備を実施する。」旨の報告がなされた。

14)平成16年度警察庁総合防災訓練について

警備局長から、「警察庁及び都道府県警察では、9月1日の『防災の日』を中心とした『防災週間』に、関係機関連携の下、総合防災訓練を実施する。なお、警察庁においては、9月1日に、東海地震が発生したとの想定の下、職員を対象にした非常参集訓練、緊急災害警備本部の設置・運営訓練、臨時国家公安委員会の開催等を実施する。」旨の報告がなされた。

15)テロ対策推進要綱について

警備局長から、テロの未然防止と発生時の対処に向け、当面講ずべき諸対策を取りまとめた「テロ対策推進要綱」について報告がなされた。

3 その他

(1)官房長から、8月9日に東京高等裁判所において言渡しがあった、警視庁警察官によるけん銃発砲に係る国家賠償請求訴訟控訴審判決の概要等について報告がなされた。

委員長より、「警察官のけん銃発砲事案に関する報道では、最後に必ずと言ってよいほど『今回の職務執行は適正であった』旨の警察側のコメントが付けられているが、これは警察側から言っているものなのか。」旨、質問があり、官房長より、「それは多くの場合、マスコミからコメントを求められ、警察署の副署長等が述べているものである。」旨、説明し、さらに、次長より、「なお、その点については、事案発生の初期段階では、画一的に、職務執行は適正である旨コメントすることなく、現在事実関係を調査中であるならばその旨をきちんとコメントするよう指導しているところである。」旨、説明した。

(2)交通局長から、お盆休みを中心とした10日間(8月9日~18日)における交通事故発生状況について報告がなされた。

(3)渡邊委員より、「長官は、就任の挨拶で、今後の警察運営の基本方針として、『治安と信頼の回復』と『国際協力の在り方』との2点を取り上げ、後者に関しては、警察庁としての基本的な考えを取りまとめるため、検討チームを立ち上げる旨述べておられたが、ぜひその検討結果について承知したい。」旨、発言があり、長官より、「本件については、後日、機会を見て報告させていただきたい。」旨、説明した。  

(4)刑事局長及び交通局長から、退任に当たっての挨拶がなされた。