定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成16年9月9日(木)
午前10時~午後0時15分
第2 出席者 小野委員長、渡邊、荻野、安崎、川口、大森各委員
長官、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
総括審議官、首席監察官
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)人事案件について
官房長から、「9月21日付け地方警務官2名の人事異動について発令していただきたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(2)犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律施行規則の一部を改正する規則案について
官房長から、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(いわゆる「国民保護法」)が施行されるのに伴い、犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律第7条第1項の政令で定める給付等を規定する同法施行令第2条の改正に合わせ、遺族給付金等との調整対象となる具体的な給付を規定する同法施行規則第10条の一部を改正する規則案について説明がなされ、原案どおり決定した。
(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を原案どおり了承した。
2 報告事項
(1)構造改革特区提案、地域再生提案及び全国で実施すべき規制改革・民間開放要望への対応について
官房長から、本年6月の「特区、地域再生、規制改革・民間開放集中受付月間」に、地方公共団体等から寄せられた提案への対応状況について報告がなされた。
(2)国会の状況について
官房長から、9月6日に行われた衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会等における質疑の状況について報告がなされた。
(3)現行警察法施行50周年記念平成16年度全国青年警察職員意見発表会の開催について
官房長から、「10月6日、警視庁警察学校において、現行警察法施行50周年記念平成16年度全国青年警察職員意見発表会を開催する予定である。」旨の報告がなされた。
委員長より、「3年に1回の開催とのことであるが、最近は1年で社会が大きく変わっていることを考えると、それが若い警察官等の参考になる内容のものであるならば、少なくとも2年に1回位開催してもよいのではないか。また、審査員を見ると部外者の方が多いが、もう少し警察関係者が入っていてもよいのではないか。」旨、発言があり、総括審議官より、「かつては毎年開催していたが、警察改革の中で、都道府県警察の負担になるような大会等はなるべく抑制しようということで整理した結果、本大会については3年に1回の開催となったという経緯がある。また、審査員の関係については、都道府県警察や管区警察局における予選の段階で幹部警察官が中身を十分審査していることから、最終段階では、部外の専門家に表現力等の点をきちんと審査していただこうという趣旨でそのような構成になっている。なお、優秀作品の内容については、その内容を現場に伝えるようにしている。」旨、説明した。
渡邊委員より、「この大会の目的は何か。」旨、質問があり、総括審議官より、「多くの人が予選に参加し、そこで互いに切磋琢磨しつつ、良い人が選ばれ上に上がっていく過程を通じて、一線の警察職員全体の表現力やプレゼンテーション能力が向上することを目指している。」旨、説明があった。
川口委員より、本大会への出場資格に関し、また、大森委員より、本大会の表彰に関し、それぞれ質問があり、総括審議官等より説明した。
(4)予算執行検討委員会の開催状況について
官房長から、「愛媛県大洲警察署における事案に関し、愛媛県警察は、9月17日に調査結果を公表する予定であるが、その概要は、次のとおりである。同警察署において、協力者との飲食代等を捜査費等で支出した際、領収書を徴取できなかった場合に、偽領収書を作成するなど事実と異なる会計書類を作成した事実が認められた。偽領収書は5種類で、平成11年度から15年度までの間に合計107件の使用が認められたが、これらの偽領収書を使用した捜査費の執行内容は、いずれも捜査費として執行されたものである。また、同警察署以外の捜査費を執行しているすべての部署について、領収書を調査した結果、すべて正規の領収書であった。」旨の報告がなされた。
また、「北海道警察は、監察の指示に基づく全道159部署に対する平成10年度から14年度までの捜査用報償費等の執行状況についての特別調査に関し、9月13日の北海道議会において、調査の進捗状況について報告する予定である。」旨の報告がなされた。
さらに、「静岡県警察では、本部総務課の平成7年度の旅費及び食糧費の不適正執行部分については、当時予算化されていなくても現在捜査活動費として認められるものを除いて、既に県に返還したところであるが、この返還方針については、先週の国家公安委員会でも報告したとおり、8月30日の県監査委員の監査結果でも妥当なものと認められている。しかし、同県警察では、治安の回復を図るためには、早期に県民の信頼を回復し、警察職員の職務執行の環境を整備することが大切であると考え、その方針を転換し、当該旅費等の不適正執行部分全額を返還することとした。」旨の報告がなされたほか、北海道北見方面本部に対して会計検査院の検査が実施された旨の報告がなされた。
委員長より、愛媛県警察の事案に関し、「平成12年に警察改革がなされたにもかかわらず、平成13年度と14年度に偽領収書の使用件数が多いのは残念である。警察改革の趣旨が浸透していない。」旨、発言があった。
大森委員より、愛媛県警察の事案に関し、「偽領収書を使用することは、単なる手続上の不始末に止まる問題ではないことを銘記すべきである。」旨、発言があり、長官より、「自分が行っている行為に対する認識が薄い点に問題がある。」旨、説明した。
渡邊委員より、北海道警察の事案に関し、「事案が最終的に解明されれば、責任問題や返金問題が生じるのか。また、その際の基本的な考え方は、旭川中央警察署や弟子屈警察署の事案の場合と同じか。」旨、質問があり、官房長より、「そのとおりである。」旨、説明した。
(5)監察の取扱い事案について
首席監察官から、「京都府警察は、同府警察の警部が、長男の負傷を奇貨として、平成13年12月、医師に内容虚偽の診断書を作成させた上、保険会社に通院保険金の支払請求をし、11万2,800円を騙し取った事件に関し、本年9月5日、同警部を詐欺罪で逮捕した。」旨の報告がなされた。
(6)平成16年全国地域安全運動の実施について
生活安全局長から、「10月11日から20日までの間、防犯協会等の関係機関・団体と警察が連携して、『住宅を対象とする侵入犯罪の防止』を全国重点とした『平成16年全国地域安全運動』を実施する予定である。」旨の報告がなされた。
(7)元東北文化学園大学理事長らによる補助金適正化法違反事件について
刑事局長から、「宮城県警察は、補助金の受給資格がなかったにもかかわらず、内容虚偽の書類を作成し日本私立学校振興・共済事業団に提出するなどして、偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けた事件に関し、9月3日、元東北文化学園大学理事長ら2名を、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律違反で逮捕した。」旨の報告がなされた。
(8)「治安出動の際における武装工作員等事案への共同対処のための指針」の作成について
警備局長から、「警察庁と防衛庁は、これまでの共同図上訓練の成果等を踏まえ、『治安出動の際における武装工作員等事案への共同対処のための指針』を作成した。」旨の報告がなされた。
荻野委員より、「このような指針が作成されたことは大きな一歩であるが、この指針を実際に運用していく際には、例えば、現実の事案において警察と自衛隊のいずれが最初に対処すべきか等判断が非常に難しいこともあると思うがどうか。」旨、発言があり、警備局長より、「御指摘の点については、共同図上訓練等によりお互いの能力をよく知ることが大切であり、また、これらを通じて事案に対する的確な判断能力も養われるものと思われる。今後は、この指針に従った的確な運用ができるよう努力してまいりたい。」旨、説明した。
荻野委員より、「この指針では、警察と自衛隊の意思疎通を円滑にするため、双方の地図の共有化に努めるとあるが、これはそれ程簡単なことではないのか。」旨、発言があり、警備局長より、「地図の共有化については、以前、国家公安委員会において委員長から災害の関係で御指摘を受けたが、これは必要なことであり、また、実現可能なことと考えている。警察と自衛隊のそれぞれの地図の長所が活かせるように具体化してまいりたい。」旨、説明した。
安崎委員より、「警察と自衛隊の治安出動に関する連携プレーについて、これまで北海道を皮切りに共同図上訓練が進められてきたことは、『治に居て乱を忘れず』の精神に則るものであり、非常に心強い。単純なマニュアル化に終わらせずに、いざというときに臨機応変に適切な行動ができるように、図上訓練のみならず、時には実働訓練も行うことにより、両者の連携協力が更に進展することを期待している。」旨、発言があった。
(9)国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部第7回会合の開催結果について
警備局長から、国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部第7回会合が9月3日に開催され、官房長官から、テロの未然防止に向けた制度、体制等について、年内を目途に改善の方向性を取りまとめること等につきあいさつがあったこと、局長級の「国際テロ対策幹事会」の設置が決定され、警察庁警備局長を含む内閣官房長官の指定した職が幹事とされたこと等について報告がなされた。
荻野委員より、「本会合の官房長官のあいさつでは、テロ対策に関し、何より重要なのは未然防止であることが指摘されたようだが、全くそのとおりだと思う。未然防止に当たり一番重要なのは、事前の情報収集であるが、警察として情報収集能力の強化という点についてどのように考えているのか。」旨、質問があり、警備局長より、「まず、本年4月の警察庁の組織改編で外事情報部が設置されたことにより、諸外国の関係機関との連携が強化されており、既に一定の成果を上げているところである。また、来年度の予算要求において、警察庁における情報収集体制の強化を要望している。さらに、外国での情報収集のための要員の育成も重要だと考えている。」旨、説明した。
安崎委員より、「本年4月の組織改編で誕生した外事情報部は、国際テロ対策の窓口的役割を果たしていくものと思うが、本日報告のあった『国際テロ対策幹事会』の今後の活動にも大いに期待している。警察自身としても、警備局と刑事局、警察庁と都道府県警察との間で縦割り組織特有の報告・連絡・相談の不足が問題とならぬよう工夫していただきたい。平成13年9月11日の米国同時多発テロを検証した米国議会の調査報告書でも関係部署間の連絡ミスや担当官の情報感度・想像力不足による失敗の例が取り上げられている。日本でも対策を進める上で注意を要することだろうと思う。」旨、発言があり、警備局長より、「テロ対策においても部門間の協力・連携というものが非常に大切であり、御指摘の点については十分配慮してまいりたい。」旨、説明した。
川口委員より、「先程、治安出動の際における警察と自衛隊との共同対処のための指針について説明があったが、一般には、実際に治安出動を要する事態と平時にどのような国際テロ対策をしておくかとは別の事柄であるとしても、連続的なこともあり得ると思う。つまり、実際にテロが起きて治安出動になるということもあり得る。そうだとすると、警察と自衛隊がそれぞれいかなる情報収集活動を行い、どのような情報を持っているのかについてお互いが全く知らないというのでは困る。テロ対策でも共同が必要なのではないかと思うがどうか。」旨、質問があり、警備局長より、「防衛庁の情報収集活動についてお答えする立場にはないが、政府には、内閣の重要政策に関する情報について関係機関が相互に緊密な連絡を行うため、内閣情報会議が設置されており、その下に内閣官房副長官(事務)を議長とする合同情報会議も置かれている。」旨、説明し、さらに、長官より、「内閣の重要政策に関する情報を収集調査するため、内閣官房に内閣情報官が置かれており、その下に内閣情報調査室がある。現在の制度では、関係機関の収集した情報については、この内閣情報官の下に集める仕組みになっている。」旨、説明した。
渡邊委員より、「先日の新聞にも日本在住のアルジェリア人がフランスで捕まった旨の報道があったが、国際テロに関する情報というものには、どのような種類があり、どのような情報ソースがあるのか、諸外国とどのように共有しているのかということを一度体系的に分析する作業が必要ではないかと思われる。」旨、発言があり、長官より、「様々な情報があると思われるが、我々が一番関心を持つのは、日本における具体的なテロの兆候につながるような情報である。」旨、説明した。
(10)小泉総理の中南米訪問及び国連総会出席等に伴う警護警備について
警備局長から、「小泉総理大臣は、9月13日から23日までの間、首脳会談及び国連総会出席等のため、ブラジル、メキシコ及び米国を訪問する予定であり、警視庁では、警護警備を実施する。」旨の報告がなされた。
3 その他
(1)警備局長から、台風18号による被害の状況等について報告がなされた。