定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成17年2月24日(木)
午前10時~午後0時35分
第2 出席者 村田委員長、荻野、安崎、川口、大森、佐藤各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長
情報通信企画課長、政策評価・情報公開企画官
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律案について
官房長から、刑事施設及び警察留置場(代用刑事施設)の管理運営、受刑者処遇等を定めることなどを内容とする刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律案について説明がなされ、原案どおり決定した。
安崎委員より、「将来的には拘置所や刑務所等が余るようなことになるかもしれないが、犯罪が多発している今日、そうした施設が不足している現実への対処の仕方について、法律の素人として質問がある。すなわち、豪華過ぎない適当な質の刑事施設を必要な量を確保するということは法律で定めるべきことなのか、それとも関係行政機関が決めるべきことなのか」旨、質問し、官房長より、「御質問の事柄については、法律に定める事項には適さないと思われる。ただ、政府の犯罪対策閣僚会議の『犯罪に強い社会の実現のための行動計画』においては、留置場や刑務所等の整備に努める旨述べており、それに基づき、現在法務省では、拘置所や刑務所等の増設や増員を進めているようである。また、警察としても留置場の増設等に取り組んでいるところである」旨、説明があった。
(2)不正アクセス行為の発生状況等の公表について
生活安全局長から、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律第7条第1項の規定に基づき、不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況について公表することとしたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(3)不動産登記法等の施行に伴う関係内閣府令等の改正について
交通局長から、不動産登記法及び不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う警察庁関係内閣府令の整備に関する内閣府令等について説明がなされ、原案どおり決定した。
(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について
政策評価・情報公開企画官から、2月22日までの間に警察庁長官に対してなされた開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。
(2)国会の状況について
官房長から、2月18日に行われた衆議院予算委員会における質疑の状況等について報告がなされた。
(3)平成16年度第3四半期会計監査の実施状況について
官房長から、会計の監査に関する規則(平成16年国家公安委員会規則第9号)に基づき、平成16年12月までに実施された、管区警察局及び都府県警察に対する会計監査の実施状況の概要について報告がなされた。
荻野委員より、「会計監査を厳しく行うことは結構だが、それにより捜査員が捜査費を使わずに自腹を切るようなことにならないように、捜査に必要な費用はきちんと執行させるという指導も必要だと思う。捜査費の執行が低調となれば、将来的に捜査費が先細りし、それに伴い捜査活動の範囲が狭まってくるのではないかと懸念している」旨、発言し、官房長より、「現在過渡期であり、御指摘のような点も多少見受けられるところであるが、今後、意識改革や教養を更に徹底することにより改善していくのではないかと思われる。また、警察庁内部部局でも都道府県警察に対し、捜査費、特に捜査諸雑費について、使える場合はきちんと使うように指導しているところである。いずれにしても、一年を通じて会計監査を実施し、その結果、改めるべきところがあれば改めてまいりたい」旨、長官より、「特に捜査諸雑費については、今後、警察署の刑事課長等の幹部に対する教養を充実させていきたいと考えている」旨、それぞれ説明があった。
(4)予算執行検討委員会の開催状況について
官房長から、「本年度末に保存期間の満了する会計文書等の取扱いについて、別途、指示・連絡のあるまでの間保存期間を延長するよう各都道府県警察等に対して官房長通達により指示することとした」旨の報告がなされた。
「福岡県警察は、平成10年度から平成12年度の不適正な捜査(報償)費の執行額並びに平成8年度及び平成9年度の基本経費について、国費分の約1億9,350万(法定利息を含む。)は2月28日に、県費分の約2,340万円(法定利息及び加算金を含む。)は3月31日に、それぞれ国及び県に返還する予定である旨、本日の福岡県公安委員会において報告する予定である」旨の報告がなされた。
「警察庁では、2月17日、静岡県警察における平成10年度から12年度までの旅費の不適正経理事案に係る補助金約26万円について、交付決定を取り消すとともに、その返還(加算金を含む。)を行うよう、警察庁長官名により静岡県知事に通知した。また、2月23日、岩手県警察における平成13年度の報償費の不適正経理事案、すなわち、殺人事件に係る激励慰労費について一人当たりの基準額を超える執行がなされていた事案に係る補助金約4万円について、交付決定を取り消すとともに、その返還(加算金を含む。)を行うよう、警察庁長官名により岩手県知事に通知した」旨の報告がなされた。
「市民団体のメンバー4名は、平成15年度の京都府警察の旅費執行に係る住民監査請求を棄却した監査結果を不服として、2月16日、京都地方裁判所に対して住民訴訟を提起したとの報道があった」旨の報告がなされた。
(5)平成16年中のサイバー犯罪の検挙及び相談受理状況等について
生活安全局長から、「平成16年中のサイバー犯罪の検挙件数は2,081件で、前年と比べて約13%増加した。また、サイバー犯罪等に関する相談受理件数は70,614件で、前年と比べて約1.7倍に増加した」旨等の報告がなされた。
佐藤委員より、「サイバー犯罪の検挙件数の増加率と相談受理件数の増加率を比べると、相談受理件数の方がはるかに大きい。新しい形態の犯罪であることから、どうしても検挙が後追いになるのはやむを得ない面もあろうから、この結果だけをもって即断することは避けたいが、今後こうした形態の犯罪はますます増加すると思われることから、取組みの強化をお願いしたい」旨、発言し、生活安全局長より、「サイバー犯罪については、事案の発生に対して必ずしも十分に検挙しきれていない面があることは十分承知している。今後、更なる対策の強化に努めてまいりたい」旨、説明があった。
(6)平成16年の組織犯罪の情勢について
刑事局長から、「組織犯罪の実態について分析を行い、今後の対策に資するため、歓楽街の現状や暴力団構成員等と来日外国人犯罪者等の連携等を分析することなどを内容とした『平成16年の組織犯罪の情勢』を作成した」旨の報告がなされた。
(7)暴力団幹部らによる大量覚せい剤所持事件の検挙等について
刑事局長から、「警視庁、福岡県警察等の合同捜査本部は、2月18日までに、覚せい剤営利目的所持事件に関し、暴力団組長ら4名を逮捕するとともに、覚せい剤水溶液約75.4キログラム、MDMA約28万6千錠を押収した」旨の報告がなされた。
(8)平成16年中の来日外国人犯罪の検挙状況について
刑事局長から、「平成16年中の来日外国人犯罪の検挙件数、人員は、47,124件、21,842人で過去最多を記録した。また、一層の組織化の進展、全国への拡散の傾向がみられる」旨等の報告がなされた。
(9)平成16年中の交通事故の発生状況について
交通局長から、「平成16年中の交通事故の特徴として、20歳代の負傷者が減り高齢者の負傷者が増加したほか、自転車乗用中の負傷者が増加した。また、最高速度違反及び飲酒運転による事故が大幅に減少した」等の報告がなされた。
(10)京都議定書の発効に伴う地球温暖化対策推進本部の設置について
交通局長から、「2月16日の京都議定書の発効に伴い、改正温暖化対策法が施行され、内閣に地球温暖化対策推進本部(新本部)が設置されたが、警察庁としては、引き続き、地球温暖化を防止するため、各種施策を推進する」旨の報告がなされた。
(11)確認事務等の民間委託に関する説明会の開催について
交通局長から、「2月28日、東京都内において、放置違法駐車車両に係る確認事務等の民間委託に関する業者説明会を開催する予定である」旨の報告がなされた。また、これに関連して、2月17日開催の国家公安委員会において大森委員より依頼のあった、放置駐車違反処理システムのデモンストレーションが実施された。
(12)改正油濁損害賠償保障法の施行について
警備局長から、3月1日より施行される改正油濁損害賠償保障法の概要等について報告がなされた。
3 その他
(1)生活安全局長から、2月19日に東京都港区内で発生したミニパトカーの窃盗未遂事件における警視庁警察官の対応に関し、事案の概要、今後の対応等について報告がなされた。
安崎委員より、「本件に関し、テレビ報道で逃げる警察官の姿を見た多くの国民、あるいはきちんと仕事をしている全国の大多数の警察官は、『何だこれは』と思うであろう。報告では、指導・教養等の徹底を力説されていたが、そうした採用後の教養の重要性は否定しないものの、私は従来からの意見どおり、大量採用時代の今日、警察官の採用試験の在り方や現状について異議がある。採用における重要な基準は、やはり警察官としての志、意欲、犯罪に立ち向かう力の有無である。この上に人格や学力、説得力が必要である。現在の採用試験は、教養学力テストが難し過ぎて、本来警察官に向いている志望者の多くがここで足切りされているのではないか。学力テストの結果が重視され、受験予備校での面接技術訓練で合格するような採用試験のやり方では将来的に良い警察官を採用できていないのではないかという懸念が消えない」旨、発言し、長官より、「本件では、当初、通常の交通事故と思って現場に臨場していたことや、対応した警察官がまだ若く実務経験も浅かったということもあるが、そうした事情を考慮しても、特にテレビカメラが回っているような状況で、逃げる、という考えを持つこと自体問題である。志を持って警察官になった以上、時には蛮勇を奮って対応しなければならないこともあると思う。本件を踏まえ、採用の仕方や採用後の教養の仕方について、今後、更に工夫してまいりたい」旨、説明があり、官房長より、「委員御指摘の採用の関係については、現在様々な取組みを行っているところであるが、本件を踏まえ、更に努力してまいりたい」旨、また、採用時教養に関し、「今回のような刻々と状況が変化していくような事案への対応についても、より実戦的な教育を行っていきたい」旨、説明があった。
委員長より、「本件を教訓として、特に若い警察官に対して、警察官としての心構えについて、しっかり指導、教育してもらいたい」旨、発言した。
荻野委員より、「埼玉県警の草加駅前交番における事案の際にも申し上げたが、今回の事案についても毅然とした態度がなさ過ぎると思う」旨、発言した。
(2)刑事局長から、2月17日開催の国家公安委員会において安崎委員より発言のあった「不送致余罪」の件に関し、犯罪統計上の検挙の概念、刑事訴訟法との関係等について報告がなされた。