定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成17年3月3日(木)

午前10後020分

第2 出席者 村田委員長、荻野、安崎、川口、大森、佐藤各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

首席監察官

第3 議事の概要   

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、2月24日に行われた衆議院予算委員会における質疑の状況等について報告がなされた。   

(2)予算執行検討委員会の開催状況について

官房長から、「愛媛県警察の全所属における平成13年度の捜査報償費の執行を対象とした愛媛県監査委員による監査結果及び意見が、2月28日、愛媛県知事及び愛媛県公安委員会委員長に対して提出されたが、その概要は次のとおりである。すなわち、大洲警察署における偽領収書53件の作成及びそれに係る約128,000円の執行は違法又は不当な行為であり、捜査報償費として執行されたものであることについて確実な証拠の提示もなかったことから、当該執行額をもって県が被った損害額と判断する。大洲警察署以外で捜査報償費の執行の事実に疑義があった13事案35件の執行については、県警において徹底した調査とその結果の公表を要する。これらのほか、協力者等への金品の交付、接触費については、適法、違法又は不当の判断ができなかった。当該13事案について、執行の違法性又は不当性が明らかとなった場合は、捜査報償費の全執行を対象として県警において徹底した調査とその結果の公表を要する」旨の報告がなされた。

また、「愛媛県警察では、この県監査委員による監査結果を踏まえ、3月2日、臨時の公安委員会を開催し、今後の対応方針を県公安委員会に報告したが、その概要は次のとおりである。すなわち、大洲警察署の事案に係る平成13年度分の執行額を自主的に返還するとともに、同事案に係る平成14年度分及び平成15年度分についても、捜査活動用経費として使用したことを示す確実な証拠の有無を確認し、監査委員の心証を得られる見込みのない場合には、併せて自主返還する。国費である捜査費についても、県警では、調査の結果、その執行内容について捜査活動用経費として使用していると判断しており、今後、会計検査院に対し、その旨を説明していく。また、執行の事実に疑義があるとして指摘された13事案について、可能な限り早急に、個別に調査し、執行事実を確認し、調査の結果、不適切な事案が認められれば、返還等必要な措置を講ずるなど適切に対処することとする。

これに対し、愛媛県公安委員会は、大洲警察署の偽領収書に係る執行分の返還に関する方針について了承するとともに、疑義を指摘された13事案35件の執行について速やかに調査を行うこと、大洲警察署の事案を踏まえ、捜査諸雑費を適正に執行させること、大洲警察署の偽領収書に係る執行は捜査活動用経費として使用したものであることを県民に十分説明すること及び捜査書類を監査委員に対して不開示としている理由について県民に十分説明することを指示している」旨の報告がなされた。   

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「神奈川県警察は、3月1日、同県警察の警部補を、平成15年4月頃、元内装業者から、現金10万円の交付を受け、自己の職務に関し賄賂を収受した収賄罪で逮捕した」旨の報告がなされた。    

(4)「国家公安委員会の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する規則試案」に対する意見の募集について

生活安全局長から、「『民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律』の施行に伴い、国家公安委員会の所管する法令における対象規定を定めることなどを内容とする『国家公安委員会の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する規則(仮称)』を策定するに当たり、規則試案を公表し、意見を募集することとした」旨の報告がなされた。   

(5)子ども対象・暴力的性犯罪の再犯防止対策について

生活安全局長から、子ども対象・暴力的性犯罪(被害者が13歳未満である強姦、強盗強姦、強制わいせつ又はわいせつ目的略取・誘拐)の被疑者についての再犯状況等の調査結果及びこれを踏まえた子ども対象・暴力的性犯罪前歴者による再犯防止対策について報告がなされた。

川口委員より、「今回の調査では、子ども対象・暴力的性犯罪の被疑者の再犯状況に関して詳細なデータが得られたわけであるが、どういう被疑者が再犯の可能性があるかが分かることが重要である。そのためには犯行時の年齢や精神障害等の有無等についても調査する必要があるのではないか」旨、発言し、生活安全局長より、「今回の調査では、平成16年に警察が検挙した子ども対象・暴力的性犯罪の被疑者466人を対象としているが、このうち、暴力的性犯罪の犯歴がある者は92人であった。この92人については、現在、個別に調査しているところである」旨、説明があった。

川口委員より、「最近では少年が性犯罪を犯す事案も見受けられ、このような少年達が成人になって再び同様の犯罪を犯すこともあり得る。そのような点についてプロファイリングなどをして調査、研究する必要があると思う」旨、発言した。

荻野委員より、「本件に関する警察の一連の対応は非常にスピーディで良かった。しかし今後、この面に関する国民の警察に対する期待は一段と高まると思う。大変な仕事になるとは思うが、こうした国民の期待に応えられるよう犯罪の抑止に万全を期していただきたい」旨、発言し、長官より、「そのように対応してまいる所存であるが、これだけをもって絶対に再犯を防止できるとまでは言い難い。万が一性犯罪が発生した場合には迅速な犯人検挙のために提供された情報を有効に活用していきたい」旨、説明があった。

佐藤委員より、「今回の調査では、平成16年に検挙した被疑者だけを対象としているが、一つの大きな政策を考えていく場合には、その基礎となる調査はより慎重に行った方が良いと思う。したがって、1年間だけではなく、3年間ないしは5年間のケースを取り上げて結論を更に強化するという作業を行うべきではないかと思うが、どうか」旨、発言し、生活安全局長より、「今回調査対象としたのは被疑者466人であるが、これはサンプル数としては十分なものであると聞いている。また、年毎の変化という点については、もう一つの科学警察研究所における調査結果、すなわち、昭和57年から平成9年までの間に検挙された子ども対象・強姦事件の被疑者で追跡可能な506人についての16年6月末までの再犯状況の調査結果でカバーできるものと考えている」旨、また、「今回の調査では、各県に依頼して、対象者に係る捜査記録を一つ一つ手作業で見てもらい、その者の過去の犯歴を追うという方法を取っており、どこまで過去に遡って調査することができるのかという問題もある」旨、説明があった。

佐藤委員より、「科警研の調査は子ども対象の強姦事件に限定されており、今回の調査のように子ども対象の暴力的性犯罪全般で統計を取れば、もっと大きな数字になると思われる。また、発生する犯罪にはその時々の傾向というものもある。調査の仕方については、仮に過去に遡って調査することが困難であるならば、これを契機として向こう何年間か調査を行うという方法もある」旨、発言し、生活安全局長より、「調査方法等も含め検討してみたい」旨、説明があった。

(6)少年法等の一部を改正する法律案について

生活安全局長から、3月1日に閣議決定された、触法少年等に係る事件の調査手続の整備等を内容とする少年法等の一部を改正する法律案の概要等について報告がなされた。    

(7)2005年日本国際博覧会開催に伴う諸対策について

交通局長から、3月25日から9月25日までの間、「2005年日本国際博覧会(愛知万博)」が開催されるが、それに伴う警察における諸対策等について報告がなされた。

安崎委員より、「事故等の未然防止のためには警備本部の責任体制がはっきりしていることが重要である。警備本部長等の重要ポストについては、通常の人事異動とは切り離し、期間中動かさないような人事上の配慮をしていただきたい」旨、発言し、長官より、「そうした配慮は十分になされているものと考えている」旨、説明があった。

(8)「国賓」マレーシア国王陛下の来日に伴う警護警備について

警備局長から、「サイド・シラジュディン・マレーシア国王陛下は、王妃陛下らとともに、3月6日来日し、同日から9日までの間、国賓として接遇され、13日離日する予定である。関係警察では、警護警備を実施する」旨の報告がなされた。

3 その他

(1)交通局長から、2月10日開催の国家公安委員会において安崎委員より発言があった睡眠時無呼吸症候群への対応に関し、その現状と問題点とともに、「現在、交通局内にプロジェクトチームを設置し作業を始めているところである。今後、専門家にヒヤリングを行うなどしながら、対策について検討を進めてまいりたい」旨の報告がなされた。

(2)大森委員より、2月24日開催の国家公安委員会において 実施された交通局の放置駐車違反処理システムのデモンストレーションに関し、「先週、違法駐車に係る確認事務の作業手順や機器の操作等について説明を受けたが、良く工夫されており、随分苦労された跡がうかがわれた。この点については敬意を表したい。しかしながら、これは交通取締り事務の一部を民間に委託することになるわけであるから、駐車違反のもみ消し等が万が一にも起こり、出発の時点で制度に対する国民の信頼を害することのないようにくれぐれも注意していただきたい」旨、発言した。