定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成17年4月28日(木)
午前10時~午後0時15分
第2 出席者 村田委員長、荻野、安崎、川口、大森、佐藤各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
総括審議官、首席監察官、情報公開・個人情報保護企画官
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)ASEM第7回外相会合等開催に伴う静穏保持法に基づく地域指定に関する協議について
警備局長から、「ASEM第7回外相会合は、5月6日から7日までの間、京都迎賓館及び国立京都国際会館において開催される。本会合には中国外交部長及び韓国外交通商相も出席する予定であり、外務大臣から国家公安委員会に対し、5月5日から8日までの間、京都宝ヶ池プリンスホテル等の周辺地域を静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域に指定したい旨の協議があり、これに同意したい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について(行政機関個人情報保護法関係)
情報公開・個人情報保護企画官から、4月26日までの間に警察庁長官に対してなされた行政機関等個人情報保護法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。
大森委員より、「本件は、行政機関個人情報保護法に基づく最初の開示請求であり、これが今後、先例となるわけであるが、不開示理由については、もう少し詳細に記載すべきである。情報公開法に基づく開示請求における不開示理由の記載と比べるとあまりにも差がある。また、前科前歴は、行政機関個人情報保護法第45条第1項の規定により適用除外とされている、とのことだが、前科前歴は、同条項のどの部分に該当するのか。もう少しよく整理して欲しい」旨、発言し、長官より、「今後、研究させたい」旨、説明があった。
(2)国会の状況について
総括審議官から、4月25日に行われた参議院行政監視委員会における質疑の状況等について報告がなされた。
(3)平成16年度会計監査実施結果について
総括審議官から、平成16年度に警察庁が行った会計監査の実施結果に関し、対象部署、聞き取り調査の実施状況、不適正執行事実があった県警察に対する監査状況、捜査費関係の会計監査状況及び当該会計監査結果に基づく主な指示・指導事項、捜査費関係以外の項目の会計監査状況等について報告がなされた。
大森委員より、「幾重にも張り巡らされたバリヤを越えて、成果を得られたことに敬意を表したい。一点のみ敢えて申すと、以前、国家公安委員会において、捜査費の支払報告書に関して、それが形骸化し、抽象的、定型的な記載に流れないようにすることが必要である旨意見を述べた。今回の報告の中では、支払報告書の記載内容が具体性を欠く事例も見受けられた、との指摘があり、憂慮すべき事態が現実化するおそれが内在していることが感じられる。したがって、今後とも、その点に焦点を置いた会計監査を実施していただきたい」旨、発言し、官房長より、「御指摘の点は核心的な部分であり、今後ともその点を最重点として会計監査を実施してまいりたい。また、我々の監査方法の高度化も図っていきたい」旨、次長より、「支払報告書については、私自身現物の写しをいくつか点検したが、具体的にきちんと書かれているものもあったが、いささか抽象的なものも散見された。御指摘の点は今後も会計監査のポイントとして、よく指導してまいりたい」旨、それぞれ説明があった。
(4)予算執行検討委員会の開催状況について
総括審議官から、都道府県警察における予算執行の一層の適正化に向けた施策(会計監査の強化、会計経理の透明性の確保、会計文書の適正な管理及び適正経理の重要性に対する意識の徹底)の推進状況について報告がなされた。
また、愛媛県警察が4月25日に本部地域課巡査部長が供述した不適正経理疑惑等についての調査状況を愛媛県議会に報告した際の当該県議会における質疑等の状況、衆議院議員鉢呂吉雄議員らによる北海道公安委員会委員長あての質問書の提出について報告がなされた。
(5)安全・安心なまちづくりタウンミーティングイン広島の開催結果について
生活安全局長から、4月24日に広島市内で村田大臣らが出席し開催された「安全・安心なまちづくりタウンミーティングイン広島」の開催結果について報告がなされた。
(6)「ドン・キホーテ」等に対する連続放火事件について(埼玉県警察)
刑事局長から、「埼玉県警察は、昨年12月13日、従業員3名が焼死した、さいたま市内所在のディスカウントショップ『ドン・キホーテ浦和花月店』等に対する放火事件に関し、4月23日、被疑者を現住建造物等放火罪等で逮捕した」旨の報告がなされた。
(7)自転車安全利用促進のための広報キャンペーン等の実施について
交通局長から、「自転車利用者の交通ルール遵守及びマナー向上を促進するため、『自転車月間』である5月に全国一斉の広報キャンペーン等を展開する」旨の報告がなされた。
荻野委員より、「大都市における駅周辺の駐輪状況を見ると、相当ひどい状況である。そこで、自転車に乗っている時だけでなく、自転車を降りた時の駐輪マナーの向上についてもよろしくお願いしたい」旨、発言した。
(8)JR西日本福知山線列車事故に伴う警察措置について
警備局長から、「4月25日のJR西日本福知山線列車事故の発生に伴い、警察では直ちに体制を確立し、広域緊急援助隊等による救出救助活動等を行っている」旨の報告がなされた。
(9)天皇皇后両陛下のノルウェー御訪問等に伴う警衛警備について
警備局長から、「天皇皇后両陛下は、5月7日から14日までの間、ノルウェーを御訪問になり、その途次、アイルランドにお立ち寄りになる。本御訪問に伴い、関係警察で警衛警備を実施する」旨の報告がなされた。
(10)小泉総理大臣の「第二次世界大戦終了60周年記念式典」出席に伴う警護警備について
警備局長から、「小泉総理大臣は、5月8日から10日までの間、『第二次世界大戦終了60周年記念式典』に出席するため、ロシアを訪問する予定であり、警視庁では警護警備を実施する」旨の報告がなされた。
(11)元飲食店店員拉致容疑事案(兵庫)について
警備局長から、「警察では、これまでに北朝鮮による拉致容疑事案と判断してきた10件15名以外にも、拉致の可能性を排除できない事案があることから、鋭意所要の捜査や調査を進めてきた結果、昭和53年に兵庫県内において男性が失踪した事案を新たに拉致容疑事案であると判断し、4月25日、関係省庁等への連絡等を行うとともに、その旨を公表した」旨の報告がなされた。
(12)旧式(レガシー)システムの刷新可能性調査結果について
情報通信局長から、「システム見直しのための警察庁行動計画(アクション・プログラム)」に基づき実施した、旧式(レガシー)システムである全国的情報処理センター用システム及び運転者管理等のシステムについての刷新可能性調査の結果について報告がなされた。
安崎委員より、「旧式(レガシー)システムからオープンシステムに移行する際の費用として例示されている運用経費削減額及び一時費用の試算は、費用対効果を十分考慮し、効果最大のものを抽出した上で算出したものなのか」旨、質問し、情報通信局長より、「そのとおりである」旨、説明があった。
安崎委員より、「こうした調査は内部調査では一定の限界があると思うが、通常は経費削減の最大要素は人件費である。システムの見直しを進めることにより、情報通信局以外の庁内他局や県警の人員の合理化を進められるのであれば、警察全体としてみれば増員数を抑制することができるはずである。そのような人に関するコストの削減見積りもきちんと含まれているのか。また、情報通信局の仕事は高度の専門業務であるが、これを警察庁や県警の警察部内において専門家の聖域として放置しない方がよいと思う。警察官と技官や事務官の相互交流人事や、情報通信局のシステム設計のような仕事にも警察官が関心を持って取り組むような組織上の仕組みも必要ではないかと思う」旨、質問し、情報通信局長より、「この調査についても、情報通信局だけでやっているものではなく、警察庁内の情報化に関して検討する場において報告し、意見を聞きながら進めているものである。なお、警察では、ソフトウエアのかなりの部分を自ら開発している状況にあり、オープンシステム化してもソフトウエアの開発経費が削減されにくいという苦しい面がある。しかしながら、旧式システムのままでよいと考えているわけではなく、御指摘のような点も踏まえ、効率的に改善してまいりたい」旨、説明があった。
川口委員より、「オープンシステムに移行する際の一時費用の額がかなり大きく理解に苦しむ。コンピュータの進歩は日進月歩であることから、ハードウエアについては、できるだけ安く購入できるように工夫し、更新が必要な時にはタイムリーに買い換えていく必要があると思う」旨、発言し、情報通信局長より、「汎用コンピュータは、買い取りでなく、レンタルで運用しており、概ね4年程度で新しいものに更新している」旨、説明があった。
委員長より、「ソフトウエアの開発をアウトソースすることができないのは、セキュリティとの関係で問題があるからなのか」旨、質問し、情報通信局長より、「ソフトウエアの開発については、御指摘のとおりセキュリティ上の問題があり、なかなか外部委託できないのが実態である。また、自前の体制があることにより、新規の要望に機動的に対処できるという面もある」旨、説明があった。
(13)我が国におけるインターネット治安情勢の分析について(平成16年度第4/四半期)
情報通信局長から、平成16年度第4四半期における、インターネットに接続されている全国の警察施設に対するサイバー攻撃の監視結果及びその分析結果について報告がなされた。
3 その他
(1)川口委員より、4月25日から26日にかけて九州管区内公安委員会連絡会議(25日、福岡市)に出席した結果等に関し、「会議で印象に残った点などをいくつかお話したい。まず、鹿児島県公安委員会から、『あんしん・かごしま』創造プログラムについて発表があった。3年前、鹿児島県を視察のため訪問した際は、同県は治安がとても良い所だ、との説明を受けたが、今回、国際化等に伴う治安の質的悪化を懸念しているとの発表を聞いて、中央の治安状況がいよいよ地方にも波及していると思った。また、福岡県警察本部から少年サポートセンターの活動について報告があった。北九州市や福岡市では、同一建物の中に警察の少年サポートセンターのほか、児童相談所や教育委員会の少年サポートチーム等が同居しており、関係機関の連携が非常に進んでいるとのことである。さらに、昨年に続き、委員だけの自由討議が行われた。まず、福岡県公安委員会から、公安委員会活動の活性化方策として、全国各地に視察に赴き、他県の公安委員会との交流を進めている、との発表があった。また、討議では、警察官の採用に関し、面接試験の際にどのような質問をするのか、倫理問題について質問するのか、心理テストは有効か、県人事委員会との関係はどうか等が議論となった。私からは、国家公安委員会でも、採用に当たり学力と体力のいずれを優先させるべきかで議論がある旨申し上げた。また、女性警察官が必要であり増員も行われているが、それに伴って産休等で休んだ際の補充措置等の問題が生じることが議論された。最後に、会計経理問題に関し、国家公安委員会・警察庁としては、どのようになれば解決すると考えているのか、また、これまでの内部調査、処分結果等について、国民は本当に納得し、理解してくれているのであろうか等の発言があった」旨、発言した。
(2)荻野委員より、4月26日から27日にかけて岩手県公安委員会及び同県警察本部等を視察した結果に関し、「今回の視察で、特に印象に残った点を一つお話したい。2日目に江刺警察署管内の駐在所を訪問したが、その駐在所員は、警察本部長賞等を何度も受賞されている、ベテランの地域警察官であり、その方に、今、日本全体では相当犯罪が多くなっているが、どうすればよいか、と質問をした。すると、その方は、地域警察官としての誇りもありそう言われたのであろうが、徹底的に地域を回り、住民と顔を合わせて、管内のことをしっかり把握していれば、犯罪発生のかなりの部分を抑止できると思う。しかし、今の警察を取り巻く状況は、犯罪の発生が多くなったが故に、その対応に地域警察官が追われてしまい、本来やるべき、そうした足で回り、住民と接触する、という活動ができなくなってきている。その点をなんとかする改善する必要があるのではないか、とのことであった」旨、発言した。