定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成17年4月7日(木)
午前10時~午後0時5分
第2 出席者 村田委員長、荻野、安崎、川口、大森、佐藤各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
長官官房審議官(刑事局担当)、長官官房審議官(交通局担当)
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)「国家公安委員会及び警察庁における行政情報の電子的提供の推進に関する実施方針」の改定について
情報通信局長から、「行政情報の電子的提供に関する基本的考え方(指針)」の改定に伴い必要となる、「国家公安委員会及び警察庁における行政情報の電子的提供の推進に関する実施方針」の改定について説明がなされ、原案どおり決定した。
(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、3月31日に行われた参議院内閣委員会における質疑の状況等について報告がなされた。また、4月6日に行われた衆議院法務委員会による千葉県習志野警察署留置場等の視察の状況について報告がなされた。
(2)米軍航空機事故に関するガイドラインの作成について
生活安全局長から、「昨年8月13日に沖縄で発生した米軍ヘリ墜落事故を受け、『日本国内における合衆国軍隊の使用する施設・区域外での合衆国軍用航空機事故に関するガイドライン』が作成され、4月1日、日米合同委員会において了承された」旨の報告がなされた。
佐藤委員より、「沖縄県警察から聞いたところでは、昨年8月の事故発生時、沖縄県警の警察官も多くその場にいたが、夏期の軽装であったために目立たず、米軍の存在ばかりが際だってしまったとのことである。今後は、沖縄県警の存在を示し、県民に安心感を与えるように配慮していく必要もあると思う」旨、発言し、生活安全局長より、「一般の雑踏警備等でもそうだが、警察官の制服の力や存在感というものは大きいことから、事故現場の外周については、基本的に制服警察官が規制するようにしていきたいと考えている」旨、説明があった。
(3)消費者基本計画(案)の作成について
生活安全局長から、「消費者基本法に基づき、『消費者政策会議』(会長:内閣総理大臣)は、4月5日、平成17年度から21年度の5年間を対象とした消費者政策の推進に関する基本的な計画である『消費者基本計画』(案)を策定し、同計画は4月8日の閣議で決定される予定である」旨の報告がなされた。
(4)自動車安全運転センターによる「高齢者の交通モード別の安全行動等に関する調査研究」の結果について
官房審議官(交通局担当)から、自動車安全運転センターが実施した、高齢者の心身能力と自動車等を運転中の安全行動の関係等に関する調査研究の結果等について報告がなされた。
荻野委員より、「高齢者でもある程度訓練すれば非高齢者と同じレベルにまで運転能力は戻るのか」旨、質問し、官房審議官(交通局担当)より、「身体的な部分はある程度戻るが、認知や判断の部分については、回復は難しいと聞いている。そこで、高齢者自らがよく気を付けていただく必要があると考えている」旨、説明があった。
大森委員より、「年齢区分による傾向をきちんとつかむにはある程度の被験者の数が必要だと思うが、その選定はどのように行ったのか」旨、質問し、官房審議官(交通局担当)より、「65歳以上75歳未満の前期高齢者、75歳以上の後期高齢者、非高齢者それぞれ30人ずつ選定して実験を行った」旨、説明があった。
(5)皇太子殿下の「第46回米州開発銀行年次総会開会式」御臨席等(沖縄県)に伴う警衛警備について
警備局長から、「皇太子殿下は、4月8日から10日までの間、『第46回米州開発銀行年次総会開会式』御臨席等のため、沖縄県へ行啓になる。本行啓に関し、関係警察で警衛警備を実施する」旨の報告がなされた。
(6)平成16年中における入管法違反事件検挙状況について
警備局長から、平成16年中における出入国管理及び難民認定法違反事件に関し、検挙人員の増加と不法入国事案の検挙状況について報告がなされた。
安崎委員より、「外国人労働者の受入れに門戸を開くことと、不法滞在外国人を減少させることは、国の政策として、車の両輪のようなものだ。政府の『犯罪に強い社会の実現のための行動計画』においては、5年間で不法滞在者を半減すると公約している。本日報告のあった入管法第65条の活用拡大には大いに賛成だが、入管当局にも相当努力してもらう必要がある。昨年は、東京管内で摘発が進んだが、この勢いをあと何年か継続し、東京以外でも効果を上げていかなければならない。現在のペースでは、5年間で半減は難しい。大変御苦労だと思うが、警察には、入管当局等と共同した対策に力を入れて、ぜひとも公約を達成していただきたい」旨、発言し、警備局長より、「外国人の適正な管理は、外国人労働者の受入れ問題や『観光立国』政策に寄与するものであり、外国人と適切な関係を築いていく上でも不可欠なものである。今後とも入管当局と協力をして不法滞在者の検挙取締り等を進めてまいりたい。ただ、入管法第65条の活用拡大についても、受入れ側である入管の体制強化が重要であり、最近では、物的・人的双方の面で体制強化が進められているが、まだ十分とは言えない面もある」旨、説明があった。
大森委員より「入管法第65条の活用拡大に関しては、同条は司法手続を省略するものであることから、予定された司法手続を履践することによる抑止力が失われ、不法滞在を助長する面もあるのではないのか。確かに業務の効率化によるプラス面もあると思うが、究極の目的である不法滞在事案の減少という点からはマイナス面もあるということを考慮しつつ、適切な調和点を見付けてほしいと思う」旨、発言し、警備局長より、「調和点ということに関しては、まず、入管法第65条で国外追放されると、入管のリストに掲載され、再来日は正規の形でもかなり制約されると聞いている。また、過去に強制退去されたことがある、いわゆるリピーターについては、2回目以降は第65条による手続ではなく、正式に送致し、起訴してもらうようにしている」旨、説明があった。
3 その他
(1)官房審議官(刑事局担当)から、平成元年以降の捜査本部設置事件の設置件数、解決件数等について報告がなされた。また、静岡市内における強盗殺人事件、中津川市内における一家殺人事件等、最近の重大事件の概要について報告がなされた。
安崎委員より、「捜査本部設置事件については、80%前後の解決率を維持しており、大変心強い。しかしその反面として、20%位の捜査本部事件が未解決となっているということである。そこで、事件未解決のまま捜査本部を解散することはあるのか。また、未解決の捜査本部事件について、これを少し厳しく捉えて捜査の失敗であったと解して、そうした事例を分析、研究して初動捜査のやり方や100人を超すチームを指揮するリーダーシップの在り方等を学ぶというような体制が警察大学校等にはできているのか」旨、質問し、次長より、「未解決のままで解散することはある。しかし、解散しても捜査は継続しており、その後、新たな証拠が得られた時には再び捜査本部を立ち上げることもある」旨、また、官房審議官(刑事局担当)より、「警察大学校に将来各県の捜査幹部となり得る者を対象とした特別捜査幹部研修所があり、同研修所では各グループが様々なテーマに沿って研究しているが、その中では、捜査本部の運営方法等のほか、過去の事件の検証等も行っている。御指摘の未解決事件については、どのような捜査上の問題があったのか等を検証することがなかなか難しいことから、解決に長期間を要した事件や無罪事件、あるいは不起訴事件から教訓を学び取るようにしている」旨、それぞれ説明があった。
大森委員より、「刑法犯の検挙率が20%前後という中で、捜査本部を設置するような悪質重大事件の解決率が高いということは評価されるべきであり、もっと国民にPRしてもよいのではないかと思う。また、これとは反対に、未解決のまま時効を迎えてしまった事件の数もきちんと把握するべきである」旨、発言し、官房審議官(刑事局担当)より、「未解決事件の数も把握しており、機会があれば報告したい」旨、説明があった。
長官より、「警察としてもPRに努力したいが、一旦国民の間に定着した、検挙率に対する見方を変えることは、そう簡単なことではない」旨、説明があった。
委員長より、「PRはなかなか難しいかもしれないが、凶悪事件の検挙率も落ちているのではないかということが国民の治安に対する不安感を高めている面もあると思う」旨、発言があった。
(2)官房審議官(交通局担当)から、4月1日から施行された、改正道路交通法の一部規定(高速自動車国道等における自動二輪車の二人乗り規制の見直し)の施行後の交通事故発生状況等について報告がなされた。
川口委員より、「報告では、4月3日までに、首都高速における二人乗り禁止規制違反で1件の指導・警告があったようであるが、高速道路はつながっているので、二人乗りの自動二輪車が、標識等に気が付かずに二人乗り禁止区域に侵入してしまうこともあると思う。そうした車両を高速道路上で取り締まることは危険で難しいと思うが、どのようにしているのか」旨、質問し、官房審議官(交通局担当)より、「御指摘の事案については、安全性を十分確認した上、対処されたものと考えている。今後とも安全面には十分に注意をして取締りを行ってまいりたい」旨、説明があった。