定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成17年6月2日(木)

午前10時後05分

第2 出席者 村田委員長、安崎、川口、大森、佐藤、吉田各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

首席監察官

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「6月25日付けを始めとする地方警務官3名の人事異動について発令していただきたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

(2)平成17年版防災白書(案)について

警備局長から、「平成17年版防災白書については、6月13日の事務次官等会議を経て、6月14日、関係大臣により共同請議され、国会報告がなされる予定であるが、そのための手続を進めさせていただきたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、先週からの国会の概況及び今後の予定について報告がなされた。   

(2)予算執行検討委員会の開催状況について

官房長から、「北海道監査委員は、北海道警察の平成10年度から15年度までにおける捜査用報償費、旅費、食糧費及び交際費の予算執行について、道警察が北海道公安委員会からの監察の指示により行った特別調査の結果等を対象として確認的監査を実施したが、その監査結果が5月27日に北海道知事に対して報告された。その概要は、次のとおりである。執行事実がないなど北海道が被った損害額と認められるものは、道警察の補足調査を含めた特別調査では、計2億604万円であったが、今回の確認的監査では、計2億4,046万円であり、その差額は、3,442万円である。また、監査の結果、捜査活動費の受領額等について、道警察の調査時と異なる説明をした者が、延べ20名に上ることや、旅費を受領代理人に交付する際、その一部が控除されていたこと、個人的な利得を目的として使用したものは確認されなかったことなどが明らかとなっている。今後、道警察としては、今回の監査結果の内容を詳細に確認し、知事の判断を踏まえて適切に対応していく方針である」旨の報告がなされた。

また、「北海道警察は、平成15年7月の会計検査院による会計実地検査に対し、北見方面本部警備課員の捜査費の執行について、その支出関係書類の一部を差し替え、虚偽の答弁を行い、その答弁を疎明すべく事実と異なる資料を作成し提示し閲覧させた事案に関し、5月30日、前北見方面本部警備課長を偽計業務妨害罪で書類送検した」旨の報告がなされた。

さらに、5月27日に高知地裁において言渡しがあった、高知県警察の捜査費に係る非開示処分取消訴訟の第一審判決の概要について報告がなされた。

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「警視庁の警部補が、巡査部長当時の平成12年6月及び平成13年1月の2回にわたり、事件関係者の元会社役員から、合計150万円の供与を受けた事案に関し、同庁は、平成17年6月2日、同警部補を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、当時の上司ら4名を所属長訓戒の措置とする予定である」旨の報告がなされた。

大森委員より、「監督責任の処分内容は、この程度が相場なのか」旨、質問し、首席監察官より、最近の警視庁の事案について説明するとともに、「認識可能性の有無が問題となるが、その観点からすると、今回は、懲戒処分をするまでには至らなかったものである」旨、説明があった。

大森委員より、「部下の人数が多いので、一人ひとりの行動をきちんと認識することは困難である、という一般的な考え方でことを処理するとなると、部下の監督自体が緩くなるおそれがある。特に、本件は贈収賄という警察官としては最もあってはならない代表的な犯罪である」旨、発言し、首席監察官より、「本件についても当時上司が部下に対してどのような教養等を行っていたかを十分に調査した上、処分している。警視庁としては、警視総監以下、相当の危機感を持って再発防止に努めているところである」旨、説明があった。

大森委員より、「この種事案の認識可能性は、上司の部下に対する接触態度いかんで高めることができるものである。一般的な風潮として、部下の人数が多いので、なかなか目が行き届かない、という考え方が蔓延することは非常に危険なことであり、そのようなことにならないよう、なお一層の努力をしていただきたい」旨、発言し、長官より、「監督責任については、単に表面的に認識可能性の有無を見ているのではなく、当時の上司の措置等を十分に調査した上で、判断しているが、御指摘のように、上司の部下に対する監督が不十分とならないよう今後とも徹底してまいりたい」旨、説明があった。

(4)平成16年中における自殺及び家出の概要について

生活安全局長から、「平成16年中の自殺者数は32,325人で、前年に比べ2,102人(6.1%)減少した。同年中に捜索願を受理した家出人は95,989人で、前年に比べ5,866人(5.8%)減少した」旨の報告がなされた。   

(5)公共工事をめぐる暴力団犯罪と対策について

刑事局長から、「警察庁では、暴力団が公共工事に介入し、資金獲得を行っている実態を踏まえ、国土交通省と協議を行い、都道府県警察に対し、公共工事から暴力団を排除するための必要な指示を行った」旨の報告がなされた。

大森委員より、「今回の措置自体は結構なことであり、暴力団等を擁護するつもりは全くないが、一言申し上げたい。『指名業者からの排除対象の明確化』という指示項目の中で『暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有する者』という表現がある。これに該当する者は、地方整備局発注工事等から排除されるという不利益を受けることになるわけだが、この表現が判断基準として明確なものとなっているかどうかは十分注意する必要がある。これはどのようなことを想定しているのか」旨、発言し、刑事局長より、「幅のある概念であることは確かであるが、具体的には、暴力団の資金援助につながる行為や暴力団の信用を高める行為等を想定している」旨、説明があった。

大森委員より、「警察庁としては、この点に関し、解釈を示す通達を出すなり、例示を示すなりする必要があるのではないか」旨、発言し、刑事局長より、「検討したい」旨、説明があった。

(6)「薬物乱用防止新五か年戦略」フォローアップ(案)等について

刑事局長から、薬物乱用対策推進本部(本部長:内閣総理大臣)において決定される予定の「薬物乱用防止新五か年戦略フォローアップ(案)」及び「薬物密輸入阻止のための緊急水際対策フォローアップ(案)」について報告がなされた。   

(7)暴走族の変遷と警察の対応について

交通局長から、昭和30年代から現在に至るまでの暴走族の変遷と警察の対応、最近の特徴について報告がなされた。

委員長より、「平成14年に道路運送車両法が改正され、車両の不正改造が禁止されたとのことだが、改正後、車両を不正改造した業者を検挙した事例はどの位あるのか」旨、質問し、交通局長より、「数は少ないが、実績はある」旨、説明があった。

委員長より、「少し手の込んだ不正改造を行うとなると、彼らは業者に依頼せざるを得ないと思うが、何故に検挙実績が少ないのか」旨、質問し、交通局長より、「整理して報告したい」旨、説明があった。

安崎委員より、「先週末、東名高速道路の上り線において、午後まだ明るい時間帯であったが、自分の乗車する車両のすぐ前で、数台のオートバイがローリングする暴走行為に遭遇した。仮にこのような暴走行為が高齢者や初心者が運転する車両の前で行われたのであれば、とっさの対処が困難ではないかと思われる程、驚く出来事であった。暴走族の取締りが進み、最近減少してきているが、手を緩めることなく、更に努力を継続していただきたい」旨、発言した。

吉田委員より、「先般の道路交通法の一部改正で、高速道路における自動二輪車の二人乗り規制の見直しが行われたようだが、これにより、群集心理のようなものが働いて、かえって悪いことをしやすい条件が整ったのではないか、という感じがする。そのような危惧はないのか」旨、発言し、交通局長より、「そのような御指摘もないわけではないが、まだ施行後2か月であり、実際にどうなのかは、もう少し状況を見る必要がある」旨、説明があった。   

(8)皇太子殿下の「2005年日本国際博覧会ジャパンデー式典」御臨席等(愛知県)に伴う警衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、6月6日から8日までの間、『2005年日本国際博覧会ジャパンデー式典』御臨席等のため、愛知県へ行啓になる。本行啓に関し、関係警察で警衛警備を実施する」旨の報告がなされた。

3 その他

(1)刑事局長から、6月1日に開催された、第1回目のDNAデータベースに関する有識者会議の結果について報告がなされた。

(2)安崎委員より、「先週の国家公安委員会で報告のあった『空き交番』解消計画の進捗状況に関する私の質問に対する警察庁側の回答には若干の不満が残っている。まずは構造的な空き交番をなくす、という方向は理解できるものの、ややお役所的な見解のような感じがする。国民の誤解を避ける必要から『構造的空き交番』という説明をされるのであろうが、庶民的な感覚では、『体感的空き交番』を減らして欲しい、ということである。犯罪を減らす、交番を統廃合する、警察官を増員する、現場への警察官配置を重点的に行う、交番相談員を雇用するなど、警察だけではできないかもしれないが、総合的な対策により空き交番を減らすというのが政策目標だと思う。突発の事件・事故の多発や集中で空き交番となることもあるだろうが、現状よりも警察官の姿が見えるような交番の運営をして欲しい、というのが国民の率直な要望だと思う。犯罪や事故が多いから、いくら警察官を増やしても現実には空き交番は減りません、と聞こえるような消極的な説明は少し残念である」旨、発言した。