定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成17年9月1日(木)

午前10時10分前1145分

第2 出席者 村田委員長、安崎、川口、大森、吉田各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

長官官房審議官(警備局担当)、国家公安委員会会務官、情報公開・個人情報保護企画官、監察官

第3 議事の概要      

1 議題事項

(1)国家公安委員会委員長に対する開示請求に関する決定について

会務官から、「8月2日付けで国家公安委員会委員長に対して行政機関個人情報保護法に基づき開示請求のあった文書について、保有個人情報のうち、一部を除き、開示することとしたい。」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。   

(2)「平成16年実績評価経過報告書(案)」等について

官房長から、「平成16年実績評価経過報告書(案)」、「平成16年街頭犯罪・侵入犯罪の発生を抑止するための総合対策の推進に関する総合評価経過報告書(案)」、「総合評価計画書(行政課題 緊急治安対策プログラムの推進)(案)」及び「平成16年政策評価実施結果報告書(案)」について説明がなされ、原案どおり決定した。

吉田委員より、「報告書等に記載されているとおり、成果が出てきていると思うので、この間の皆さんの御努力を評価したいと思う。しかし、以前長官が話されたように、指数治安はよくなったけれどもそれが必ずしも体感治安につながっているとは依然言い難い状況にあると思うので、引き続き御努力をお願いしたいと思う」旨、発言し、官房長より、「緊急治安対策プログラムの推進状況を評価の対象にしているが、個別の施策ごとの評価だけではなく、同プログラムの目標は、犯罪の増加基調に歯止めをかけて国民の不安を解消することであるため、トータル的な体感治安を計測することも検討していく必要があるのではないかと考えている」旨、説明があった。

(3)監察の取扱い事案について

監察官から、「警視庁の警部補が職務上知り合った女性と不適切な交際をした事案に関し、同庁は、9月2日、同警部補等を減給処分等とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として、地方警務官の警察署長を警務部長注意の措置とする予定である」旨の説明がなされ、原案どおり了承した。

(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について(情報公開法関係)

情報公開・個人情報保護企画官から、8月30日までの間に警察庁長官に対してなされた情報公開法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。

(2)警察庁長官に対する開示請求の措置について(行政機関個人情報保護法関係)

情報公開・個人情報保護企画官から、8月30日までの間に警察庁長官に対してなされた行政機関個人情報保護法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。

(3)インターネット上の自殺予告事案への対応に関するガイドライン(案)について

生活安全局長から、いわゆる自殺サイトにおいて知り合った者同士が自殺を敢行する事案が近年増加していること等にかんがみ、関係業界団体が警察庁等と連携し、自殺企図者に関する情報開示を円滑に行うための判断基準、手続き等をとりまとめたガイドライン(案)について報告がなされた。

委員長より、「プロバイダーと連携を図るとのことであるが、日本のプロバイダーのほとんどがカバーされているのか」旨、質問し、生活安全局長より、「プロバイダー等を会員とする4つの業界団体と連携を図ることとしており、プロバイダーのほとんどがカバーされている」旨、説明があった。

(4)政府におけるインターネット上の違法・有害情報対策の現状について

生活安全局長から、8月31日に開催された「インターネット上の違法・有害情報等対策関係府省局長級会議」及び「IT安心会議」において報告がなされた、いわゆる自殺サイトや爆発物の製造方法等のインターネット上の違法・有害情報に関する関係省庁の取組状況について報告がなされた。

(5)法務省との凶悪重大犯罪等に係る出所情報の共有の運用開始について

刑事局長より、「本日9月1日から、法務省との凶悪重大犯罪等に係る出所情報の共有の運用を開始する」旨の報告がなされた。

(6)「反射材活用キャンペーン」の実施について

交通局長より、「警察庁は、9月から12月までの4ヶ月間、夜間の歩行中の交通事故を防止するため、反射材の一層の普及・定着に向けて反射材活用キャンペーンを実施する」旨の報告がなされた。

(7)沖縄県警察特殊部隊(SAT)の新設について

警備局長から、「9月6日、沖縄県警察に特殊部隊を新たに設置し、同日、隊旗授与式を同県警察において実施する」旨の報告がなされた。

安崎委員より、「SAT内で長期間勤務させて高年齢者ばかりの組織となっては困る。SATの任務の特殊性から、35才くらいが勤務の限界かと思う。SAT隊員の人事管理はどのように行っているのか。また、SATでの勤務内容が通常の警察官の仕事と異なるため、除隊後の仕事の適応も難しいと思われるが、除隊後の配属で、どのような配慮をしているのか」旨、質問し、長官より、「基本的には、一定の年齢になるとSATから外れるが、可能な限りその技術を活かすため、機動隊の銃器対策部隊等に配属させている」旨、次長より、「SATの任務と犯罪捜査は異なるものの、SATで修得した技能を活かすため、人質事件を扱う警視庁等の捜査一課特殊犯係には、SATを除隊した者が配属されている」旨、説明があった。

3 その他

(1)官房長から、「警察行政総合検討委員会に設置した国際協力分科会において、昨年来、警察における国際協力の在り方について検討してきたが、その検討結果を『国際協力推進要綱(案)』としてとりまとめたところである。同要綱(案)について各委員から御意見を賜りたい」旨の説明がなされた。

委員長より、「引き続き、戦略性を持って、警察の国際協力を進めてもらいたい」旨、発言があった。

大森委員より、「国際協力推進要綱をとりまとめ、公表することは、委員長のご発言どおり良いことだと思う。ただ、内容の書き方について、より慎重に検討しなければならない部分がある。文民警察活動に関する記述のうちの『直接執行を行うことは少なくとも現状では困難である』という部分については、結論的には異論はないが、直接執行をどう考えるべきなのか、それに至る理由をどのように記載するかをより検討する必要がある。

また、『少なくとも現状では困難である』というフレーズについても、教養制度を改善し、装備資機材を紛争地域向けに充実させるならば外国における直接執行に踏み出すのに特に障害はなくなる、とも読まれかねないので、同様に検討が必要である。

具体的に言うと、警察による直接執行、特に実力行使については、私は、国家主権に淵源を有する活動であると理解しているが、国家主権の行使たる一面を伴う活動を外国において行うということは、現在の警察法及び関連法令に基づく現在の日本警察の理念をどう理解するのかという非常に重要な問題であると思うので、資機材、現在の教養内容の検討だけにとどまるべき問題ではない。やはり警察の行動をどう理解するのか、ということを十分に検討する必要がある」旨、発言し、官房長より、「趣旨は、結論として直接執行に従事するということは困難ということであるが、委員ご指摘のように、装備資機材等のテクニカルな環境が整えば、直接執行の従事も可能であるとも読めることから、どのような表現が良いのかについて検討していきたい」旨、説明があった。

大森委員より、「国際協力推進要綱の別紙の3で、警察の民主的管理として公安委員会制度に触れているが、公安委員会制度がユニバーサルなものであり、またベストなものであるかどうかについては、様々な意見があるので、外国の警察の民主的管理、政治的中立の確保のための制度として積極的に国際協力の形で推進すべき形態であるとは言えないのではないか。その国の制度全体との関係で警察の民主的管理を進めていくにはどのような形態が良いのか考えるべきである。インドネシアで公安委員会制度の導入を支援しているとのことであるが、東南アジアに限っても、すべての国に公安委員会制度の採用を支援することが本当に良いのかどうか」旨、発言し、官房長より、「別紙というのは、これまでの日本警察の協力の実績を概要として挙げているだけである。インドネシアについては、同国からのニーズがあり、公安委員会制度の導入を支援したものであり、委員ご指摘のような日本の警察から公安委員会制度の導入を押しつけようとする趣旨の記述ではない」旨、長官より、「基本的には、インドネシアから公安委員会制度を導入したいとの話があり、日本から同国に対し、日本の公安委員会制度の内容について説明してその導入を支援したというものである。別紙の部分については、今まで日本警察が国際協力として行ってきた施策を挙げただけのものであり、これをもって、記載されている施策を他の国に広げていくという意味ではない」旨、説明があった。

川口委員より、「国際協力の中には2種類の形態があり、どちらの形態なのかということを分けて考えていく必要がある。一つの形態は、国際社会全体を1つのシステムとして見て、例えば国連が行う活動に参加してその役割を果たすというものであり、もう一つの形態はバイラテラルな国際協力であり、相手の国情を見ながら、日本の方からもリーダーシップを執り、直接相談に乗りながら行う国際協力である。例えば文民警察は前者の形態であるから、国連の指揮下に置かれて部分的に国連職員となる。我が国の警察の理念、能力などを越えた役割を求められるという事態になってもある程度それを受け入れなければならない。これを日本警察が理由なく断るわけにはいかない。『日本警察は自分勝手だ』等と批判を受けかねない。こういう観点から見ると、今度の国連のレバノンについての独立調査委員会への参加は非常に良いと思う。日本警察から『日本警察の理念、能力等から、こういう役割を果たし、こういう実績を挙げることができる』ということをきちんと説明した上での参加だからである。他方、近隣国とバイラテラルな形で行う場合は、相手国との直接の合意で成り立つものである。例えば、相手国が公安委員会制度を導入したいというのであれば、相手国に当該制度を紹介し、相手国の実情を踏まえて導入に意味があるかどうかを検討した上で協力を進めるものなので、比較的に取組みやすい国際協力の形態である」旨、発言し、長官より、「委員ご指摘のとおり、国連の枠組みで国際協力を行う場合に、日本警察ができる役割には制約があることから、要綱を公表することで、国連の枠組みと言えども日本警察はすべてに応じられるわけではないという立場を明確にしたいと考えている。また、特に国連等で日本の考え方を理解してもらうため、英訳版も公表したいと考えている」旨、官房長より、「現実に、レバノンに警察官を派遣するに際し、日本警察のできることを交渉で詰めており、また、東ティモールに警察官3名を派遣する際も、当時私が、日本警察としては助言、指導という面で協力したい旨、国連の次長と交渉したところである。国連等の枠組みで国際協力をする場合には、このような根回しを個別的にやらないといけないと考えている」旨、説明があった。

(2)官房長から、8月31日及び9月1日の両日にわたり都内において開催された、第1回目の治安問題に関する日韓協議の協議内容について報告がなされた。

(3)官房長より、「8月18日、札幌地裁は、北海道旭川中央警察署の捜査用報償費に関し、平成9年9月12日付け支払精算書に『原告から情報提供を受け、同人に謝礼として現金1万円を支払った』旨の虚偽の記載があり、これにより、原告の氏名権が侵害され精神的損害等を被ったとして、国家賠償法に基づき、慰謝料等70万円を請求されていた訴訟で、道に対して15万円の支払を命じる判決を言い渡した」旨、「8月22日、高知地検は、平成15年7月24日に市民オンブズマン高知のメンバーから、捜査協力費等の名目での書類の作成に関し、虚偽公文書作成・同行使、詐欺罪の容疑で告発された高知県警察本部捜査第一課長等11名について、いずれも嫌疑不十分として不起訴処分にした」旨の報告がなされた。