定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成18年10月5日(木)
午前10時00分~午前11時05分
第2 出席者 川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
首席監察官
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、10月2日に行われた衆議院本会議の状況等について報告がなされた。
(2)平成19年度警察庁Ⅰ種及びⅡ種採用候補者の採用内定について
官房長から、平成19年4月1日採用予定の国家公務員Ⅰ種及びⅡ種採用候補者の内定状況について報告がなされた。
(3)監察の取扱い事案について
首席監察官から、「千葉県警察の巡査部長が、9月12日、公衆女子トイレで女子高校生にわいせつ行為をしようとして傷害を負わせて現行犯逮捕された事案に関し、同県警察は、10月3日、同巡査部長を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として上司ら4名を本部長訓戒等とした」旨、「警視庁の巡査部長が、9月28日、酒気帯び運転をし、現行犯逮捕された事案に関し、同庁は、10月6日、同巡査部長を懲戒免職処分とする予定である」旨及び「富山県警察の巡査長が、9月25日、酒気帯び運転をし、検挙された事案に関し、同県警察は、10月4日、同巡査長を停職6月の処分とするとともに、監督責任として上司を本部長注意の措置とした」旨の報告がなされた。
大森委員より、「警視庁の事案では、飲酒運転をした警察官の呼気に含まれていたアルコール分0.55㎎/㍑は、酒酔い運転として認定されることも多い高い数値であったにもかかわらず、なぜ、酒酔い運転ではなく酒気帯び運転で逮捕されているのか」旨、質問し、首席監察官から、「逮捕した千葉県警察でも、酒酔い運転ではないかという観点を持って調べたと思うが、逮捕した際の鑑識カードでは、酒気帯び運転と認定されており、結果的に、千葉県警察ではそのように判断したということである。しかしながら、数値は高く悪質性は高いと判断している」旨、説明があった。
大森委員より、「先々週の定例会議において、岡山県警察の警察官が9月15日に飲酒運転をしていたという事案が報告され、さらに本日2件の飲酒運転事案が報告された。飲酒運転の取締りに当たる警察の側で、飲酒運転根絶を期する取締強化週間・全国交通安全運動期間中に飲酒運転をしたという事案が1件のみならず、発覚しているものだけでも3件あったということは、極めて遺憾な事態で警察の信頼を著しく損なったものであり、私だけに限らず、皆さんが情けないと思っているはずである。そこで、著しく損なった信頼を回復するために組織としてどうあるべきかを考えるべきだと思う」旨、発言があった。
(4)生体腎移植に係る臓器移植法違反事件の検挙について(愛媛県警察)
生活安全局長から、「愛媛県警察は、平成17年9月ころ、生体腎移植により腎臓の提供を受けた患者らが、ドナーに対し、その謝礼として、現金30万円及び150万円相当の新車1台を供与した事案に関し、10月1日、同患者及びその内妻を臓器移植法違反で逮捕した」旨の報告がなされた。
(5)「第12回銃器犯罪根絶の集い・茨城大会」の開催について
刑事局長から、「10月13日、茨城県水戸市において、銃器犯罪の根絶と違法銃器の排除を広く国民に呼びかけるため、警察庁、茨城県警察本部及び茨城県銃器対策推進本部との共催で、『第12回銃器犯罪根絶の集い・茨城大会』を開催する」旨の報告がなされた。
(6)第75回ICPO総会の開催結果について
刑事局長から、9月19日から22日までの間、ブラジル連邦共和国において、ICPO総会が開催され、人の密輸対策、サイバー犯罪対策等についての国際協力や機構の運営に関する報告、決議が行われたこと、2003年からアジア地域執行委員であった瀧澤刑事局付は、本総会をもって任期満了したこと等について報告がなされた。
(7)平成18年秋の全国交通安全運動の実施結果等について
交通局長から、全国交通安全運動期間中の交通事故死者数は、176人(前年比14.1%減)で、秋の運動期間中の死者数としては昭和31年以降最少であったこと、期間中の飲酒運転取締件数は3,856件であったこと、運動の重点に沿った各種取組みを自治体や関係団体と連携して実施したこと等について報告がなされた。
川口委員より、「最近、警察官による飲酒運転が相次いで報道され、私たちとしても大変心を痛めている。本日、全国交通安全運動期間中の飲酒運転取締り状況等について報告があったが、期間中、警察官が取締りを受けた事案は、現在報道されている事案以外にもあるのか」旨、質問し、長官から、「警察官による飲酒運転の関係については、監察ラインで報告を受けることになる。これによると、9月12日から18日まで実施した飲酒運転取締強化週間以降、秋の全国交通安全運動期間までにおける飲酒運転事案は、現在判明しているもので3件3名である。都道府県警察で処分を決定した後に当該処分に係る事案について警察庁に対し報告がなされることもあるので、後日、期間中に飲酒運転をしていたということが警察庁に報告され、この件数等が増える可能性はある」旨、説明があった。
吉田委員より、「警察本来の業務ではないと思うが、ハード面で飲酒運転防止対策で非常に効果的だと思っているのは、現在開発が進んでいる一定量以上のアルコール分を検知するとエンジンが始動しない装置である。警察庁としては、このような装置の開発に関してどのような関与をしているのか、またこのような装置がどの程度実用化に近づいているのかについて教えていただきたい」旨、質問し、交通局長から、「技術的には、いつでも取り付け可能な段階にきている。警察庁の関与を含め、このような装置の実用化に向けた取組みを申し上げると、これに関して所管している国土交通省自動車交通局が自動車工業会に対して、局長名で飲酒を検知する装置の普及に関する文書を発出し、現在、国土交通省と自動車工業会が検討を進めており、警察庁もオブザーバーとして検討に参加している」旨、説明があった。
(8)治安出動に係る自衛隊との共同実動訓練の実施について
警備局長から、「治安出動の際における治安の維持に関する現地協定等に基づき、10月13日、香川、徳島、愛媛及び高知県警察と陸上自衛隊第14旅団との間で共同実動訓練を実施する」旨の報告がなされた。
佐藤委員より、3点質問したいとして、「今回のような共同実動訓練をする場合、警察庁本庁はどのような関与をすることになるのか」、「今回の共同実動訓練において、検問は警察主体で行い、自衛隊は直近に部隊を待機させて武装工作員の反撃等に備えるとのことであるが、警察と自衛隊のどちらが全体の指揮を執ることになるのか」、「今回の共同実動訓練は四国にある4県警察が共同で対処することとしているが、このように複数の都道府県警察で対処する場合、各都道府県や各管区内の公安委員会はどのように係わるのか」旨、質問し、警備局長から、「1点目の警察庁本庁の関与についてであるが、警察庁の中で言えば、管区警察局が中心で、本庁は訓練状況を視察するという形である。2点目の指揮についてであるが、どちらが主導的な役割を果たすかは状況次第である。今後、どのような場面でどちらが主導的な役割を果たすかについて決めていくことになると思う。3点目の公安委員会の関係についてであるが、武装工作員が侵入した場合、基本的には侵入された都道府県警察で対応することになると思うが、今回、4つの県警察が参加しているのは、武装勢力の侵入が4県にまたがるという想定であるからではなく、4県警察がそれぞれ自衛隊との共同実動訓練を実施するのは非効率であるため、4県警察が同じ機会に共同実動訓練を実施するものである」旨、説明があった。
佐藤委員より、「今回の共同実動訓練は、実動の際に起こりうる問題を探り出すことが主たる目的であると理解して良いのか」旨、質問し、警備局長から、「昨年初めて実施した北海道での共同実動訓練においても、いくつかの教訓事項が浮き彫りになったところであるが、警察と自衛隊は連携を取り始めたばかりであり、現実に武装工作員が侵入してくることを考えると、残された課題は多いと思う」旨、説明があった。
3 その他
(1)官房長から、高知県警察の捜査費に係る非開示処分取消訴訟の控訴審判決に関し、「9月29日、高松高裁は、『平成14年度の高知県警察の捜査第一課、捜査第二課及び暴力団対策課の国費・県費の各捜査費支払証拠書のうち、『官職』、『金額』、『作成日』等が記載された部分については、開示しないとした処分を取り消す』等とする判決を言い渡した。高知県警察においては、同判決の内容を精査し、今後の対応を検討中である」旨の報告がなされた。