定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成18年11月16日(木)

午前30分午前10時30分

第2 出席者 溝手委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、警備局長、情報通信局長

長官官房審議官(交通局担当)、首席監察官、情報公開・個人情報保護室長

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「栃木県警察の事務吏員が、警察職員の公用車による交通事故に係る損害賠償事務の処理を怠るとともに、その発覚をおそれ、栃木県が作成すべき公文書等を偽造した事案に関し、同県警察は、11月17日、同事務吏員を停職処分とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として、地方警務官の前首席監察官・監察課長事務取扱ら4名を本部長訓戒等の措置等とする予定である」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。

大森委員より、「事務吏員が偽造した『栃木県が作成すべき公文書』とは、具体的にどのような文書なのか」旨、質問し、首席監察官から、「交通事故における当事者間の損害賠償の比率等を定めた文書であって、通常、栃木県総務部で起案された後、同県損害賠償審査会の決裁を経て、同県警察本部に通知され、同県警察本部の予備費から支出が可能となるという性格のものである」旨、説明があった。

大森委員より、「今回の事務吏員は、そのような手続を全く踏まないで公文書を偽造したのか。また、公文書の偽造は監察課副主幹の地位にある間に行っていたのか」旨、質問し、首席監察官から、「そのとおりである」旨、説明があった。

川口委員より、「今回の事務吏員は、損害賠償に関する多くの案件について事務処理を懈怠し、それをカバーするために自分のお金で賠償したり、公文書偽造をしたとのことであるが、それほど後始末に手間をかける能力があるならば、きちんと初めから文書を作成しておけば良かったのではないかと思う。どのような理由からこのようなことになったのか」旨、質問し、首席監察官から、「交通事故に関して警察署、栃木県等と折衝していたが、処理が遅れているうちに多くの案件が未処理で残ってしまい、その発覚をおそれ、公文書を偽造したということである」旨、説明があった。

(2)探偵業の業務の適正化に関する法律の施行期日を定める政令案等について

生活安全局長から、探偵業の業務の適正化に関する法律の施行期日を平成19年6月1日とする探偵業の業務の適正化に関する法律の施行期日を定める政令案等について説明がなされ、原案どおり決定した。

(3)道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案に対する意見の募集について

長官官房審議官(交通局担当)から、パーキング・メーター等の保守管理等の事務を公益法人以外の法人一般に広く委託することを可能とする道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案の意見公募手続について説明がなされ、原案どおり決定した。

(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について(情報公開法関係)

情報公開・個人情報保護室長から、11月14日までの間に警察庁長官に対してなされた情報公開法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。

(2)国会の状況について

官房長から、11月14日に行われた参議院内閣委員会等の状況について報告がなされた。

(3)平成18年第3四半期における地方警務官に係る贈与等報告書について

官房長から、「国家公務員倫理法の規定に基づき、地方警務官から平成18年第3四半期における贈与等報告書が国家公安委員会に対して提出され、これを国家公安委員会委員長が受理した。このうち、指定職以上の職員に係るものについて写しを国家公務員倫理審査会へ送付した」旨の報告がなされた。

(4)平成18年度第2四半期監察の実施状況について

官房長から、都道府県警察等に対して行った平成18年度第2四半期における監察の実施状況について報告がなされた。

(5)「犯罪被害者週間」の実施について

官房長から、「政府においては、今後、毎年、11月25日から12月1日までの間を『犯罪被害者週間』に設定して犯罪被害者等に対する国民の理解の増進を図ることとし、11月27日、都内において、『犯罪被害者週間国民のつどい 中央大会』を開催する」旨の報告がなされた。

(6)G8ローマ/リヨン・グループ11月会合に対する取組み結果について

官房長から、11月6日から9日までの間、モスクワにおいて開催されたG8の国際組織犯罪・テロ対策の専門家会合であるG8ローマ/リヨン・グループ会合の概要及び日本警察の取組み結果について報告がなされた。

(7)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「近畿管区警察局の警部補が、平成18年10月26日、電車内で女性のスカート内を盗撮しようとして現行犯逮捕された事案に関し、同警察局は、11月16日、同警部補を停職1月の処分とする予定である」旨及び「埼玉県警察の巡査長が、平成18年11月8日、群馬県太田市内の郵便局において現金を強取し、11月13日、通常逮捕された事案に関し、同県警察は、11月15日、同巡査長を懲戒免職処分とした」旨の報告がなされた。

大森委員より、「埼玉県警察の事案に関連してであるが、警察官によるこのような事件は、たとえ1件であっても、警察官以外の者が行った数十件に値するものであるから、念のために申し上げておくが、全国の警察官約25万人のうちの1人が強盗を犯したに過ぎないという意識を持たないようにお願いしたいし、今後どのような再発防止策を講じるかについて非常に関心を持っているので、是非、聞かせていただきたい。また、このような事態が発生したことを踏まえ、監督責任についても十分に検討していただきたい」旨、発言があった。

吉田委員より、「今回の巡査長は、いわゆる多重債務者のようだが、多重債務者というのは、近くで見ている人には分かりやすいはずである」旨、発言があった。

首席監察官から、「当人の借財について把握していたのは、当人の申告によるもののみで、借財のすべては把握できていなかった。過去の様々な事案を見ても、消費者金融等の借財のすべてを把握することは困難であるという現実もあるが、工夫して丁寧な身上把握を行っている県警察もあることから、埼玉県警察では、今回の反省点を踏まえ、身上把握等の実施方法を検討していくとのことである」旨、官房長から、「今回のような事件の場合、犯行動機のほとんどは借金返済であり、事情を見ていると、ローンを組んでも自分が小遣い等に充てる額が変わらないため、小遣い等で足らない分を短絡的に友人や消費者金融から頻繁に借りていることも少なくない。同僚等が互いに生活の変化を気に掛け合うことで身上を把握することは理想であるが、これだけでは不十分であり、例えば、ローンを設定する時の生活指導の方法に各都道府県警察でばらつきがあることから、ばらつきがないように指導するとともに、新たな取組方法について検討していきたい」旨、長官から、「借財をどのように把握するかが重要であるが、プライバシーにかかわるため、借財の状況のすべては把握しきれないのが現実である。今後の対応であるが、ローンを組む際に返済額、返済計画等についてきめ細かく生活指導を行ったり、場合によっては生活状況を把握するために警察職員の家族から話を聞くことも必要ではないかと考えている。そのような面では、将来借財に係る問題を起こさないためにも、警察職員として採用された当初から、住宅等のローン設定、消費者金融等に関わる問題についての指導を徹底していくことも大事ではないかと思う」旨、説明があった。

吉田委員より、「以前、警視庁本部の課長が万引きした事案があったが、今回のような事案は、その事案よりも、全警察職員の士気が阻害されることになると思うので、その面も考慮に入れて再発防止対策を徹底していただきたい」旨、発言があった。

(8)第5回東南アジアにおける児童の商業的・性的搾取対策に関するセミナー及び捜査官会議の開催について

生活安全局長から、「11月28日から29日までの間、東京都内において、第5回東南アジアにおける児童の商業的・性的搾取対策に関するセミナー及び捜査官会議を開催する」旨の報告がなされた。

)平成18年全国暴力追放運動中央大会の開催について

刑事局長から、「警察庁、全国暴力追放運動推進センター等は、関係機関・団体の後援を得て、11月29日、全国暴力追放運動中央大会を開催する」旨の報告がなされた。

10)けん銃取締り特別強化月間の実施結果について

刑事局長から、「10月中、けん銃取締り特別強化月間を実施し、期間中86丁のけん銃を押収し、銃刀法違反等で66名を検挙した」旨の報告がなされた。

11)「交通安全に関する特別世論調査」の概要について

長官官房審議官(交通局担当)から、内閣府が、10月5日から15日までの間に実施した「交通安全に関する特別世論調査」の結果概要について報告がなされた。

12)安倍総理大臣のAPEC首脳会議出席及びベトナム公式訪問に伴う警護警備について

警備局長から、「安倍総理大臣は、11月17日から20日までの間、APEC首脳会議出席等のため、ベトナム国を訪問する予定である。本訪問に伴い、警視庁では、警護警備を実施する」旨の報告がなされた。

3 その他

(1)刑事局長から、秋田県藤里町において女子児童及び男子児童が殺害された事件に関し、「9月14日開催の定例会議において、男子児童の父親から秋田県警察の捜査状況について調査を求める警察庁長官あての文書を受理した旨を報告したが、本日、警察庁長官から父親に対して文書で回答することとしている」旨の報告がなされた。

(2)長官官房審議官(交通局担当)から、10月26日開催の国家公安委員会において、吉田委員から質問のあった危険運転致死傷罪の起訴件数等に関し、「危険運転致死傷罪が施行された平成13年12月以降、平成17年末までに危険運転致死傷罪を1,179件送致しているが、そのうち同罪で起訴されたのは約91.4%である。なお、同罪で起訴されなかったもののほとんどは業務上過失致死傷罪で起訴されている」旨の説明がなされた。