定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成18年11月2日(木)

午前10時00分午前11時15分

第2 出席者 溝手委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)道路交通法施行令の一部を改正する政令案等について

交通局長から、平成16年の道交法の一部改正による中型自動車免許の新設等に伴う、運転免許試験手数料等の標準を定める道交法施行令改正案等について説明がなされ、原案どおり決定した。

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、10月27日に行われた衆議院内閣委員会等の状況について報告がなされた。

(2)平成18年秋の叙勲等の伝達式について

官房長から、11月3日に発令される平成18年秋の叙勲等に関し、警察関係の受章者に対する勲章等の伝達式の予定等について報告がなされた。

(3)第3回東アジア地域組織犯罪対策会議の開催について

刑事局長から、「11月8日から10日までの間、東京都内において、10カ国、1地域から32名の捜査幹部等の参加を得て、第3回東アジア地域組織犯罪対策会議を開催する」旨の報告がなされた。

3 その他

(1)吉田委員より、少年非行の防止対策における学校との連携に関し、「学校と警察との結び付きと聞くと、警察官が学校に赴いて実施する交通安全教室をイメージするが、例えば、麻薬等の薬物に手を出したらこうなるとか、暴走族、暴力団等に加入したら悲惨なことになるとか、援助交際をしたらこんな被害に遭うといったこと等について、先生がどの程度学校で生徒に教えているか分からないが、警察官が学校に赴くなどして、年に1回でも生徒に話をすれば、少年非行防止という意味では、大いに役立つのではないかと思う。こうした連携はどのような現状にあるのか」旨、質問し、生活安全局長から、「学校と警察の関係は、従来は非常に垣根の高い状況であったが、ここ4,5年の間に大きく様子を変えつつあると思う。先週開催された全国生活安全部長会議におけるある県警察の発表によると、警察が荒れている中学校の後押しをしようということで、これまで教育委員会や学校に申入れをしても受け入れてもらえない状況であったが、最近になってようやく3校が受け入れ、学校が大きく改善されたとのことであった。学校を後押しすべく、現在、警察が進めているのは、署長と学校長が連絡責任者となって、学校の生徒が校外で非行を起こした場合には警察が学校に連絡し、学校内で非行があった場合には学校が警察に連絡するという連絡制度で、この連絡制度に関する協定を約30の都道府県警察で締結している。また、登下校中の子どもの安全に関して関心が高まり、学校から警察に対して子どもの安全に関して様々な要請がなされているが、警察官では人数に限りがあって十分に対応できないため、警察官OBを活用したスクールサポーター制度を約20の都道府県警察で導入し、このスクールサポーターが学校側から子どもの安全に限らず学校内における様々な相談を受け、例えば、非行防止教室に一役買うといったような状況になっている。学校側の全てが諸手を上げて警察の協力を受け入れているというよりも、警察の協力を得ないとどうしようもないという状況の中、躊躇もありながら警察の協力を受け入れているというような感じで、関係構築の途上という状況ではないかと思う。なお、学校の現場では、少年非行防止対策という視点に立った子どもへの教育が十分とは言えない実態が窺えることから、これらの教育が十分になされるように文部科学省に働きかけていきたい」旨、刑事局長から、「麻薬、覚せい剤等による薬害の周知徹底については従来から政府を挙げて取り組んでいるが、数年前に中学生や高校生の間で覚せい剤等が蔓延していたことが発覚した際、警察、厚生労働省、文部科学省等は危機感を持ち、これまでに啓発用のビデオやパンフレットを作成して各学校に配布したり、また警察官が学校まで赴いて生徒に講義をするなどの取組みを実施し、一定の効果を上げているところである」旨、説明があった。

葛西委員より、「学校の要請に基づいて警察が協力することは悪いことだとは思わないが、学校における少年非行問題に対する責任を明確化し、また警察本来の業務に警察力を投入するという観点から言うと、学校における少年非行防止の一次的な責務は学校側にあるので、警察は、生徒に対して少年非行防止の教養を行うよりも、むしろ文部科学省や教育委員会等に対して責任の自覚を促すことが重要であり、仮に学校で少年非行防止に関する教養を行うのであれば、生徒に対して行うのではなく、むしろ責任のある先生に対して行うことが重要ではないかと思う」旨、発言があった。

佐藤委員より、「最近、教育委員会と意見交換を行う都道府県の公安委員会が増えてきている。また、先ほど話のあったスクールサポーター制度も動き始めている。時間を要することかもしれないが、このような気運を全国的に盛り上げていき、その中で、警察あるいは公安委員会の立場からの問題意識を教育委員会等に共有してもらうように努力することも大事ではないかと思う」旨、発言があった。

長官から、「学校における少年非行防止は、本来であれば学校の責務であるとの葛西委員の御指摘も理解できるが、学校では十分な対応がなされていない現実があり、またこの問題の根本的な解決には相当の時間と労力を要する以上、警察としては、その責務として、少年非行防止対策に取り組む必要があるため、従来から授業の時間をお借りして学校において講義を行うなど、様々な協力を行っているところである」旨、説明があった。

(2)佐藤委員より、10月30日から31日にかけて福井県公安委員会及び同県警察本部等を視察した結果について、2点申し上げたいとして、「都道府県警察を訪ねる度に、各種問題への対応において、地元の情況を踏まえた様々な工夫をしていることを知り、心強く感ずるが、福井県警察で行っている施策として同県警察本部長から聞いたところでは、県警察に詰めている記者に酒を飲んでもらった上で、自動車運転のシミュレーションの体験をしてもらったところ、参加した記者が書いた体験談を各紙が大きく取り上げ、県民に飲酒運転がいかに危険であるかを知らせる意味で大きな効果があったということであった」また、「青森県の時と同様に、福井県内にある原子力発電所の警備状況を視察したが、県内の15の原子炉に対する警戒は、同県警察だけではなく、警視庁等の機動隊の応援も得ながら行っているとのことだった。青森県の時もそうであったが、やはり、県内にある原子力施設の警備は土地勘を持った当該県警察の手で実施できるよう、各県の警備体制を強化していくことが大事ではないかとの印象を持った。原子力発電は国策なので、国費で対応して欲しいという意識が知事部局側に強いという事情もあるようだが、時間はかかっても、地元県警察の体制を強化することが基本ではないかと、個人的には考える」旨の報告がなされた。