定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成18年4月27日(木)
午前10時00分~午前11時55分
第2 出席者 沓掛委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
長官官房審議官(警備局担当)
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)人事案件について
官房長から、「4月28日付けを始めとする地方警務官2名の人事異動について発令していただきたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(2)在名古屋中華人民共和国領事館移転に伴う静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域の指定及び指定解除に関する協議について
警備局長から、「在名古屋中華人民共和国領事館は、4月22日、名古屋市東区に移転したが、これに伴い、外務大臣から国家公安委員会に対し、5月2日から来年5月1日までの間、同領事館周辺地域を静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域に指定するとともに、旧領事館周辺地域を指定解除したい旨の協議があり、これに同意していただきたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、4月21日に行われた衆議院法務委員会等の状況について報告がなされた。
(2)地方警務官に係る所得等報告書等について
官房長から、「国家公務員倫理法の規定に基づき、地方警務官から所得等報告書が国家公安委員会に対して提出され、これを国家公安委員会委員長が受理し、その写しを国家公務員倫理審査会へ送付した」旨の報告がなされた。
(3)平成18年春の叙勲等の伝達式について
官房長から、4月29日に発令される平成18年春の叙勲等に関し、警察関係の受章者に対する勲章等の伝達式の予定等について報告がなされた。
(4)平成17年度会計監査実施結果について
官房長から、平成17年度会計監査実施結果に関し、会計監査の対象部署、聞き取り調査実施状況及び実施結果等について報告がなされた。
(5)平成17年度中における犯罪被害給付制度の運用状況について
官房長から、平成17年度中において、394人の犯罪被害者又はその遺族に対し、約11億3,300万円の犯罪被害者等給付金を支給する裁定が行われたこと等、同年度中における犯罪被害給付制度の運用状況について報告がなされた。
(6)耐震強度構造計算書偽装事件の捜査状況について
生活安全局長から、「警視庁、千葉県警察、神奈川県警察による合同捜査本部は、4月26日、元建築士ら2名を建築士法違反容疑、建設会社の役員ら4名を建設業法違反容疑、確認検査機関の指定を受けた会社の社長ら2名を電磁的公正証書原本不実記録等容疑で逮捕した」旨の報告がなされた。
(7)携帯電話不正利用防止法違反事件の検挙(愛知)及び振り込め詐欺被害防止対策の状況について
刑事局長から、「愛知県警察は、携帯電話不正利用防止法第23条(勧誘・誘引)を全国で初適用し、4月19日、他人名義の携帯電話を販売するなどの広告をしていた携帯電話レンタル・販売業を営む男性1名を逮捕した。警察では、引き続き、詐欺本犯への突き上げ捜査とともに、口座、携帯電話の不正供給の取締り等を推進する」旨の報告がなされた。
(8)印字式アルコール検知器測定精度検証委員会の検討結果報告について
交通局長から、「平成15年11月に発生した一部メーカーの印字式アルコール検知器の誤作動問題について、検証委員会での検証の結果、その原因等が特定されたことから、関係県警察に対し、これまでの検挙事案について当時の状況を確認するなど、適切に対応するよう指示した」旨の報告がなされた。
大森委員より、「誤作動のあった検知器は、暖機運転を十分にしてからであれば誤作動が生じないとのことであったが、酒気帯び運転を立証する上で不可欠な『アルコールの程度が呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上』という数値の検証手段となるべき検知器が、このような一定の条件の下でしか、正常に機能しないのであれば、安定性、信頼性を欠いて不適切であり、今後の捜査にはこのまま使用しないという措置を講じることが相当である」旨、発言し、交通局長から、「現在のままでは使用できないが、安定性、信頼性を満たすように補修した後に第三者機関や科警研で検証してもらい、正常に機能すれば使用するという選択肢もある」旨、説明があった。
川口委員より、「通常の取引の場合、商品が不都合を生じた場合には、修理させたり、販売元に責任を追及する。今回問題になっている検知器も微妙な数値の検査を行うものなので、一旦調達したからというのではなく、場合によっては、検知器を買い戻させるなどして、別の検知器を調達するということも考えるべきではないか」旨、発言し、交通局長から、「今回の検知器は取締りのための機器であるから、不都合があって正常に機能しないというのであれば、取締りに使用せず、契約を解除して検知器の納入業者に責任を追及することもあり得る」旨、説明があった。
佐藤委員より、「予算の事情もあり、また完全に補修すれば使用できるというのも事実だろうと思うが、やはり、今回のような検知器は、国民の立場から見れば不安である。この検知器を今後補修して検証の上使用したいというのであれば、まず、今後の検証結果について国家公安委員会に報告した上で、使用の仕方についてあらためて判断するという手続を踏むのが良いと思う」旨、発言し、交通局長から、「本日の報告は、検知器の誤作動の原因と既に当該検知器で取締りをした事案の処理方針であって、今回の検知器を改善した場合の検証は、今後行う予定であることから、しかるべき段階で、その検証結果を踏まえ、どのように対応するのかについて御報告したいと思う」旨、長官から、「本日の報告は、検証の結果、きちんと暖機運転をすれば正常に機能するということが判明したということである。今後使用するかどうかについては、今後の検証結果と併せて御報告したい」旨、説明があった。
葛西委員より、「社会の技術には、実証済みの確立したものとそうでないものがあって、今回の検知器に関する技術は、未だ確立されていない部分があったというケースであると思う。例えば、証拠能力を問うような場合には、値段が高くても実証済みの確立されたものを使うべきであると思うし、今回は、入札結果を踏まえて低価格のものを使用することが必ずしも妥当ではなかったという良い教訓になるのではないか」旨、発言し、長官から、「本来は、暖機運転をしなくても使用できる方が良いので、今回の事案は、そのような点をきちんと仕様書に明示して入札を行うべきであるという教訓を与えてくれたと思う」旨、説明があった。
(9)平成17年度末現在における駐車規制の見直し実施状況について
交通局長から、本年6月からの新たな駐車対策法制の施行を踏まえ、平成16年1月から平成18年3月末までの間において計画的かつ集中的に実施した駐車規制の見直し状況等について報告がなされた。
(10)新たな駐車対策法制の施行準備状況について
交通局長から、本年6月から施行される新たな駐車対策法制に関し、各都道府県警察における確認事務の委託状況、駐車監視員活動ガイドラインの策定・公表状況等の施行準備状況について報告がなされた。
(11)小泉総理大臣のアフリカ・スウェーデン訪問に伴う警護警備について
長官官房審議官(警備局担当)から、「小泉総理大臣は、4月29日から5月5日までの間、首脳会談等のため、アフリカ・スウェーデンを訪問する予定である。本訪問に伴い、警視庁では警護警備を実施する」旨の報告がなされた。
3 その他
(1)委員長より、「耐震強度構造計算書偽装事件捜査も緒に就いたが、これだけでは必ずしも国民は満足しないと思うので、これからも偽装問題の真相究明のために頑張っていただきたい。また、これから大型連休となり、だからと言って特に犯罪が増えるということはないが、連休期間中も国民が安心して過ごせるように配意をお願いしたいと思う。自分は、大型連休が始まる前日の明日の夜、歌舞伎町を視察することになっているが、警察の関係者が大型連休中も治安対策に取り組んでいるということをマスメディアを通じてPRできればと思う」旨、発言し、長官から、「警察庁としては、大型連休中、特別な行事は予定していないが、第一線で突発重大事案が発生する可能性もあることから、警察庁としても、これに迅速、的確に対応できるような体制を整えることにしている」旨、説明があった。
(2)官房長から、埼玉県警察に対する県監査委員の随時監査に関し、「埼玉県監査委員は、埼玉県警察学校内の売店業者が、通常、県に支払うべき行政財産使用料が長年にわたり免除され、同学校副校長が会長を務める『校友会』に対し、平成9年度から16年度までの間、助成金として約540万円が支払われていたことに関して、売店業者に対する行政財産使用料の免除手続の妥当性について地方自治法に基づき、県警に対する随時監査を実施する方針を明らかにした。なお、本監査に対して同県警は、『本件について、現在調査中であるが早急に結果を公表する』方針である」旨の報告がなされた。
(3)吉田委員より、岐阜県中津川市で発生した女子中学生殺害事件に関連して、「男子高校生が女子中学生を殺害したという事案であるが、この事件で気になったのが空き店舗が犯行場所になったということである。国内の長引いた不況の中で、全国津々浦々に空き店舗があるが、今後も空き店舗等が犯行の現場や犯罪の温床となる可能性があると思う。既に各警察署等で鍵の施錠状況や人の出入り状況を確認し、また地域住民もパトロールを実施していると思うが、現在の空き店舗等の対策はどのようになっているのか」旨、発言し、生活安全局長から、「昨年の5月、都道府県警察に対し、子どもを犯罪から守るための対策に関する通達を発出し、その中で空き家対策についても指摘している。これを踏まえ、各都道府県警察では、市町村等、地域住民と連携を図りながら空き家対策を講じているところである。今回の事案に関して、岐阜県警察に空き家対策について確認したところ、今年の2月ころ、地域警察官が今回の犯行場所である空き家の鍵が壊れていることを発見し、空き家の所有者に対して『人が出入りしているのできちんとして欲しい』旨申し向け、所有者からも『定期的に確認に行っており、ご指摘の状況は把握しているので、そのようなことがないように対応したい』旨の回答があったが、その2か月後に今回の事件が発生した次第である。ご指摘のように、地方にはぱちんこ店等の空き店舗等がかなりあるが、それらの所有権は転々として放置されたままになっている場合も少なくない。結果的には所有者や管理者が適切な措置を講じないと、この状況は改善されないが、昨年の暮れ、都道府県警察に対し、先ほど申し上げた通達の内容を再確認するよう指示しており、また、近く全国の都道府県警察本部の関係課長を集めた会議もあることから、ご指摘の点を踏まえた指示をしたいと思う」旨、説明があった。
川口委員より、「空き家等の所有者や管理者は、火遊び等で空き家等が火事になったり、また空き家等が犯行の現場や犯罪の温床になる可能性があることをきちんと自覚して欲しいと思う」旨、発言し、生活安全局長から、「あくまでも所有者等の管理責任に委ねる部分が大きいが、安全安心まちづくりの観点から、警察、自治体、地域住民が所有者等に強く働き掛けをして、協力を求めていくことが必要である」旨、説明があった。