定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成18年6月29日(木)
午前10時00分~午前11時45分
第2 出席者 沓掛委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
情報公開・個人情報保護室長
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)人事案件について
官房長から、「7月12日付け地方警務官2名の人事異動について発令していただきたい」旨の説明がなされ、原案どおり決定した。
(2)警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行令の一部を改正する政令案等に対する意見の募集について
官房長から、国家公務員災害補償法等の一部改正を踏まえた警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行令、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行規則(仮称)、犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律施行令及び犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律施行規則の改正案の意見公募手続について説明がなされ、原案どおり決定した。
(3)警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則について
刑事局長から、証券取引法の一部改正に伴い、警備業の要件に関する規則その他の国家公安委員会規則に定める「暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為」等の規定の整備を行う警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案について説明がなされ、原案どおり決定した。
(4)刑事に関する共助に関する日本国とアメリカ合衆国との間の条約に基づく中央当局の指定について
刑事局長から、刑事に関する共助に関する日本国とアメリカ合衆国との間の条約に基づき、共助に関する連絡を行う中央当局として、警察庁刑事局組織犯罪対策部国際捜査管理官を指定することについて説明がなされ、原案どおり決定した。
(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について(情報公開法関係)
情報公開・個人情報保護室長から、6月27日までの間に警察庁長官に対してなされた情報公開法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。
(2)渋谷区内における女子大生被害の身の代金目的誘拐事件の発生検挙について(警視庁)
刑事局長から、「警視庁では、6月26日、通行中の女子大生が渋谷区内の路上において、被疑者数名乗車の車両に略取された上、同女子大生の母親に対し現金3億円が要求された身の代金目的誘拐事件に関し、翌27日未明、同女子大生を無事保護するとともに、被疑者3名を監禁容疑で逮捕した」旨の報告がなされた。
大森委員より、「今回の事件については、適確に捜査を推進した結果、迅速に解決されたが、これは警視庁の実力を端的に表したもので、敬意を表したい。また、事件の捜査に当たっては、捜査支援システムが活用されたとの報道もなされていたが、治安の維持・回復のためには投資も必要であるという一例であったと思う。この他に今回の事件を通じて思うことは、発生した犯罪を確実に検挙することも犯罪抑止の最良の策であるということである。かつては『検挙に勝る防犯なし』と言われて、検挙活動に大きなウエイトを置き、平成12,3年ころからは、犯罪抑止対策に重点を置いてきているが、やはり、治安の維持・回復という目的を達するためには、適確な検挙と犯罪抑止を車の両輪のように等しく重点を置かなければならないことを、今回の事件を契機に再確認する必要があり、刑事部門にあっては、適確な検挙のために、なお一層奮起していただきたい」旨、発言し、刑事局長から、「委員御指摘のように検挙活動も十分に対応していかなければならないということで、長官等も各種全国会議等でその旨を訓示・指示しているところである。なお、検挙活動の推進による好事例の一つを申し上げると、被害意識の強い、特に外国人による侵入強盗が平成に入ってから増加傾向にあったが、ここ数年、警視庁を始めとする関係県警察が、外国人強盗グループを多数検挙し、都内及びその周辺での発生を減少させ、かなりの成果を挙げているところである。今後とも、捜査資機材の活用を含めた捜査手法の研究を進め、全国都道府県警察が連携を図りながら、戦略的に検挙活動を推進していきたい」旨、説明があった。
委員長より、「今回の事件は、幸運にも恵まれ、短期間で解決して良かったと思う。幸運の一つは、誘拐現場を目撃するなどした市民の方々から的確な提報があったということである。今回の情報提供者についても、お礼参りがあるのではないか等の不安があったと思うが、正義感に燃えて情報を提供してくださったわけである。情報提供者に対する処遇が、市民等からの犯罪等に関する情報の提供に大きな影響を及ぼすことになるので、今回の情報提供者に関しても、お礼参りがないようにすることはもちろん、感謝の意を込めた処遇を是非ともお願いしたい。幸運の二つ目は、女子大生を監禁していたマンションの一室に捜査員が突入した際、捜査員は防弾チョッキ等を装着しておらず、被疑者からけん銃を発砲されたものの、大きな怪我がなかったことである。人質を救出するため、どうしても早期に犯人を逮捕しようとする現場においては、現場の指揮官等が防弾チョッキ等の装着を改めて指示することも必要だと思う」旨、発言し、刑事局長から、「捜査員に対してけん銃が発砲された件であるが、マンションへの突入前に川崎駅前で確保した共犯被疑者の供述では、マンションにいる被疑者は包丁を所持しているとのことで、けん銃を所持していることまでは供述しなかったため、防弾チョッキ等までは装着せずに突入したものである。結果的に見れば、けん銃を所持している可能性がないことはなかったわけで、装備の着用を含めて今後の検討事項としたい」旨、説明があった。
佐藤委員より、「委員長から発言のあった情報提供者に関してであるが、これを機に、今回のような情報提供者が増えるようにしていくことが大事だと思う。この機会に各地における捜査協力の事例を調べて、テレビの解説等で、全国的に勇気を持って行動する人、正義感のある人が増えてきたといったことが話題になるようにして行くことが出来れば良いと思う」旨、発言し、刑事局長から、「今回の情報提供者がテレビ等に出演していただくのも一つの方法かもしれないが、氏名等が公になってしまうため、ご理解を得られにくい場合もあるのではないかと思う」旨、説明があった。
川口委員より、「先日、ある警察署の方と話をする機会があり、その際、『駅で不審な行動をしている4人組がいて、これに刑事2人が対応したため、4人のうち2人しか身柄を確保できず、さらに身柄を確保したうちの1人は飛び出しナイフを所持していて大変危険であった』旨の話を伺い、さらに話を伺うと『その時刑事は警棒しか持っておらず、通常、刑事はけん銃を携行していない』とのことであった。相手方がけん銃、刃物等を持っていた場合、刑事は大変な危険にさらされることになるが、刑事は、通常、警棒くらいしか持っていないものなのか」旨、質問し、刑事局長から、「刑事は、私服の目立たない恰好で捜査活動を行う必要もあって、通常はけん銃、防弾チョッキ、耐刃防護衣等を装着していないのが現状である。しかし、韓国武装スリ団、暴力団関係者等の検挙に当たる場合や暴力団の関係先を捜索する場合等には、けん銃、包丁等で抵抗される可能性があることから、何人かの捜査員がけん銃等を携行しているほか、防弾チョッキ、耐刃防護衣等を着用することとしている」旨、説明があった。
葛西委員より、「川口委員の発言に関連してであるが、犯人等の相手方の状況に応じて臨機応変に対応することは重要で、タイミングを失すればうまく事が運べない。相手方がどのような凶器を持っているか想定することは困難であるから、警察官には常にけん銃等を携帯させておくべきではないか」旨、発言し、長官から、「犯人等の相手方がけん銃等を所持し、又はその可能性が高い場合は別として、国内では、一般的にはけん銃が頻繁に使用されておらず、また使用される凶器もどちらかと言うと刃物が多いことから、私服の刑事等は、常にけん銃を携帯しているわけではないのが実情である」旨、説明があった。
(3)財団法人飛鳥会理事長らによる業務上横領等事件及び大阪市行政対象暴力対策連絡協議会の発足について(大阪府警察)
刑事局長から、「大阪府警察では、6月19日までに、財団法人飛鳥会理事長らを業務上横領等容疑で逮捕し、近く、大阪市は同府警察と連携して『大阪市行政対象暴力対策連絡協議会』を設置する予定である」旨の報告がなされた。
(4)薬物乱用対策推進本部幹事会の開催について
刑事局長から、6月29日に開催される薬物乱用対策推進本部(本部長:内閣総理大臣)幹事会の議題である「薬物乱用防止新五か年戦略フォローアップ(案)」、「薬物密輸入阻止のための緊急水際対策フォローアップ(案)」の概要等について報告がなされた。
(5)自転車月間における広報キャンペーン及び交通指導取締りの実施結果について
交通局長から、5月中の「自転車月間」に合わせて実施した自転車の安全利用促進を目的とした広報キャンペーン及び自転車利用者に対する交通指導取締りの実施結果について報告がなされた。
(6)最適化効果指標・サービス指標一覧の決定について
情報通信局長から、「業務・システム最適化指針(ガイドライン)」に基づき、昨年度、警察庁が策定した5つの最適化計画に関し、その効果を把握・評価するために決定した最適化効果指標・サービス指標一覧について報告がなされた。
3 その他
(1)官房長から、警察庁職員の服務に関し、「人事院規則の一部を改正する人事院規則が7月1日から施行されることに伴い、警察庁職員の服務に関する訓令を改正して、休息時間を廃止するなどし、内部部局等に勤務する職員の場合の勤務時間を『午前9時30分から午後0時15分まで及び午後1時から午後6時15分まで』にするなどした」旨の報告がなされた。
(2)官房長から、平成17年中の苦情受理件数が1万353件で、このうち警察法上の苦情が634件であること等、平成17年中の苦情申出制度の運用状況について報告がなされた。
(3)官房長から、愛媛県警察における捜査報償費執行に関する住民監査請求への決定に関し、「『捜査第一課の警部のパソコンから流出した捜査資料の中に、捜査協力者に対し協力謝礼を交付したことを報告する捜査報告書があったが、報道等によると、協力謝礼等は交付されていなかったとされている。したがって、11年度から17年度までの捜査第一課における捜査報償費について徹底した監査を行うべきである』旨の住民監査請求に対し、6月23日、愛媛県監査委員は、『関連する捜査報償費執行を最終的に確認することはできなかったものの、違法又は不当な支出があったとまでは断定することができない』、『裏金として執行されていたという疑いを裏付ける証拠はない』等として、同請求を棄却した」旨の報告がなされた。
(4)官房長から、高知県警察における監査委員の監査結果に基づく勧告に対する措置に関し、「5月1日に高知県監査委員から同県警察に対し『特別監査において、支出の実態がないと判断したものと支出が不適正と判断したものの合計200件146万9,659円を、平成18年6月30日までに県に返還させること』旨の勧告があったが、明日、同県警察から同県監査委員に対し、『現在、県警において調査を進めているところであり、その調査結果を待たなければ、当該執行の適否、返還の要否等について判断できないこと等から、当該調査が終了次第、当該調査結果に基づき、返還すべきものがあれば返還する』とする措置を文書で通知する予定である。なお、同県警察では、現在進めている調査を早急に遂げ、9月の議会には報告できるよう努めているところである」旨の報告がなされた。