定例委員会の開催状況
第1 日 時 平成18年7月20日(木)
午前10時00分~午前11時35分
第2 出席者 沓掛委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長
情報公開・個人情報保護室長
第3 議事の概要
1 議題事項
(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)警察庁長官に対する開示請求の措置について(情報公開法関係)
情報公開・個人情報保護室長から、7月18日までの間に警察庁長官に対してなされた情報公開法関係の開示請求の状況及び当該請求に係る開示決定等の概要について報告がなされた。
(2)国家公安委員会委員長のインドネシア共和国への出張について
官房長から、「沓掛国家公安委員会委員長は、防災担当大臣として、7月23日から27日までの間、第2回日インドネシア『防災に関する共同委員会』出席等のためにインドネシアへ出張する予定であるが、その際、日本警察が行うインドネシア国家警察改革支援プログラム実施状況の視察及びインドネシア共和国治安担当調整大臣等との意見交換を実施する予定である」旨の報告がなされた。
(3)少年のインターネット利用に関する調査研究について
生活安全局長から、警察庁に設置した「少年のインターネット利用に関する調査研究会」における少年のインターネット利用の実態等に関する調査研究の調査結果について報告がなされた。
(4)捜査情報に係る懸賞広告の最近の実施状況について
刑事局長から、被害者の遺族が設立した団体、警察協力団体等によりこれまでに行われた捜査情報に係る懸賞広告の最近の実施状況等について報告がなされた。
大森委員より、「特定事件に関する捜査情報の提供を呼び掛ける懸賞金を国が支出することとし、その経費を予算要求することを検討しているとの報告があったが、現下の情勢を踏まえれば、非常に有益な施策であると思う」旨、発言があった。
吉田委員より、「何件くらいを考えているのか」旨、質問し、刑事局長から、「警察庁指定指名手配者を公開している事件を中心に想定しており、支払に至る事件は年間4件程度と考えている」旨、説明があった。
大森委員より、「予算要求の技術的な問題であるが、年間の件数を予想する単年度ごとの予算要求よりも、基金という形で積み上げて財源を確保するという方法もあるのではないかと思う。いずれにしても、情報提供という形での捜査協力者に対して謝礼として現金を交付している場合も少なくないようであるが、国民の中には、捜査の過程でそのような謝礼が支払われていることを知らない人もいると思うので、今回の予算要求が認められた場合には、決して税金の間違った使い方ではないということを併せて国民に伝えることも必要ではないかと思う」旨、発言があった。
(5)秋田県藤里町における小学4年生女子児童被害に係る殺人事件について(秋田県警察)
刑事局長から、「秋田県警察では、藤里町居住の小学4年生女子児童が4月9日に所在不明となり、翌10日に能代市内の川で遺体で発見された事件に関し、7月18日、同女子児童の母親を殺人罪で逮捕した」旨の報告がなされた。
吉田委員より、「今回の一連の事件に関しては、いろいろと批判が出ているが、大体結果論であって、当初から事故と事件の両面でやってきたことなどについての刑事局長の報告を聞いて、警察に決定的な落ち度はなかったと認識している。ただ、これだけ批判されているということは、初期段階での報道対応に何か問題があったのではないかと思う。ライブドア関係者が沖縄で自殺したケースでも、事件ではないのかと騒がれ、警察庁からは、すぐに自殺と断定したわけではないとの報告があったが、今回も批判があるということは、断定的と思われないような発表の仕方を検討する余地もあるのはないかと思う」旨、発言し、刑事局長から、「広報の在り方については、若干反省すべき点もあるのだろうと思う。ただ、警察としては、聞き込み、解剖等の結果を見ても、事件であるとの決定的な要素が出てこない、逆に言えば、事故死の可能性もあるということで、事故と事件の両面でやっているという基本的な方針は当初から変わっていないところである。なお、『女児児童が行方不明になったころ、同女子児童と被疑者の母親が橋の上に居た』との目撃情報に関して様々な報道がなされているが、この目撃情報は第二の事件である男子児童被害に係る殺人事件が発生した後に入手したという事情があったものである。今回の捜査の在り方については、今回の事件捜査を遂げた後、秋田県警察において検討がなされるであろうと思う」旨、説明があった。
佐藤委員より、「マスコミから批判されていることについて自発的に説明がなされたことを評価したい。また、吉田委員からの発言に関連することであるが、今回もマスコミが事件関係者の家を取り囲むなどの異常な状況があったほか、被害者である女子児童の解剖結果とは異なった内容が報道されたと言われることもあるので、警察のマスコミに対する説明の仕方だけでなく、報道機関における取材についても検証する必要があるのではないかと思う」旨、発言があった。
葛西委員より、「今回の事件に関しては、警察のマスコミに対する対応が悪かったのではないかとの議論がなされているが、このことは捜査の本質に関わる問題ではない。警察としては、真実のみを追求するという姿勢こそ大切であって、仮にマスコミから捜査情報の提供が少ないとの批判があっても、提供することによって捜査に支障を及ぼすのであれば、『全力を尽くして捜査している』とのみ答え、毅然として対処していくべきではないかと思う」旨、発言があった。
(6)平成18年上半期の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について
交通局長から、平成18年上半期においては、前年同期に比べ、交通事故死者数、発生件数、負傷者数が共に減少したこと、高齢運転者及び飲酒運転による死亡事故が増加し、最高速度違反による死亡事故及び取締り件数が減少したこと等について報告がなされた。
(7)平成18年上半期の暴走族の動向及び取締り状況並びに取締強化期間の実施結果について
交通局長から、平成18年上半期及び6月中の暴走族取締強化期間においては、それぞれ前年同期に比べ、110番通報件数、い集・走行回数が減少し、道路交通法違反等の検挙人員も減少したこと等について報告がなされた。
(8)新交通管理システム(UTMS)懇談会の中間取りまとめについて
交通局長から、交通局長の私的懇談会として平成18年3月に設置されたUTMS懇談会において策定された、安全運転支援システムの今後の方向性を内容とする中間取りまとめの概要について報告がなされた。
(9)皇太子殿下の「平成18年度全国高等学校総合体育大会」御臨席等(大阪府)に伴う警衛警備について
警備局長から、「皇太子殿下は、7月31日から8月2日までの間、『平成18年度全国高等学校総合体育大会』御臨席等のため、大阪府へ行啓になる。本行啓に関し、関係警察で警衛警備を実施する」旨の報告がなされた。
3 その他
(1)委員長より、豪雨に伴って災害が発生していることに関し「現在、梅雨前線が滞留し、各地で豪雨に伴う災害が発生している。私は、災害発生現場を視察に行く機会が多いが、現地の警察官は、裏方としてあまり新聞等で報道されることがないが、一生懸命被災者の救助活動に従事している。国家公安委員の皆さん方もご理解していただければと思う」旨、発言があった。
(2)吉田委員より、瞬間湯沸かし器による事故が相次いで発生したことに関し、「日本における戦後の衣食住で、一番問題が残っているのは、『住』の問題だと思う。この『住』の問題に関しては、住まいの値段が高い、住まいが狭い等といった角度から論じられてきたが、最近では、耐震構造計算書偽装や今回の湯沸かし器の事故といった質の問題が目立ってきていると思う。今回の湯沸かし器による事故に関しては、警視庁が捜査に乗り出したとのことで期待しているところであるが、『住』の質の問題に関しては、欠陥エレベーター事故等も含め、警察としても大いに関心を持ってもらいたいと思う」旨、発言し、刑事局長から、「湯沸かし器の事故に関しては、業務上過失致死罪等として立件できるかどうかの視点から、全容を解明し、事実を見極めていくことになると思う。委員ご指摘の『住』の質の問題に関しては、国民の身近な問題であり、十分な関心を持って都道府県警察を指導していきたい」旨、説明があった。
(3)佐藤委員より、北朝鮮による弾道ミサイル発射事案に関し、「警察の責任に係る問題ではないかもしれないが、今回、地方公共団体に対する情報伝達が遅かったという指摘がなされている。今回の事案を踏まえ、今後、政府内で様々な観点から反省検討がなされることと思うが、国民保護法が制定され、武力攻撃事態等に対しては国と地方公共団体が相互に協力して対処することが求められている中で、地方公共団体への情報伝達の在り方についても改めて検討していただきたいと思う」旨、発言し、警備局長から、「今回の事案を申し上げると、北朝鮮から何らかの飛翔体が発射されたものと考えられると発表されたのが午前6時20分ころというような状況であった。今回はいわゆる国民保護法に基づく対処等はなかったが、同法に基づく対処等を行う場合に地方公共団体と相互に協力しなければならないことを踏まえると、委員御指摘の点について検討していく必要があると思う」旨、説明があった。