定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成18年9月7日(木)

午前10時00分午前11時10分

第2 出席者 沓掛委員長、川口、大森、佐藤、吉田、葛西各委員

長官、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、警備局長、情報通信局長

第3 議事の概要

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)フィッシングを利用した組織的かつ広域的な不正アクセス禁止法違反・詐欺事件被疑者の検挙について

生活安全局長から、「京都府・静岡県・熊本県警察の合同捜査本部では、フィッシング利用により他人のIDを不正に入手し、大手プロバイダのオ-クションサイトに不正アクセスを行い、組織的かつ広域的に詐欺を敢行していた被疑者14名を、5月30日及び7月17日、不正アクセス禁止法違反及び詐欺罪で通常逮捕した」旨の報告がなされた。

川口委員より、「オークションサイトに商品を架空出品するなどした実行犯は、『闇の職業安定所』というサイトを見て応募してきた者であったとの説明であったが、このような怪しいサイトであれば、何らかの犯罪に関わるのではないかということで、普通の人であれば、応募しないはずであると思う。実行犯は、最初から何らかの犯罪に手を染めてしまうかもしれないということを分かっていて、応募してきているのか」旨、質問し、生活安全局長から、「サイトを見て、何かおかしいと思ったとしても、詳しいことは分からないので、とりあえず応募してやってみようということで、応募し、徐々に犯罪を犯しているのではないかと気づき始めても、パソコンを操作しているのみであるためか、犯罪を犯しているとの強い実感もなく、また高収入でもあることから、辞められなくなっているのが実情ではないかと思う。やはり、インターネット等を通じてのやりとりの場合、大きな罪悪感がないまま、犯罪に荷担させられてしまうことも少なくないようである」旨、説明があった。

(2)第2回警察庁・FBIサイバー犯罪ワーキング・グループの開催結果について

生活安全局長から、「8月29日から31日までの間、警察庁において第2回警察庁・FBIサイバー犯罪ワーキング・グループを開催し、サイバー犯罪に関する効果的捜査手法等について両国での取組みの紹介及び意見交換を行った」旨の報告がなされた。

佐藤委員より、「サイバーテロの問題も含めて、今後、更にFBIとの協力関係を深めていくことが大事だと思う」旨、発言するとともに、「FBIとの協力関係が一番進んでいると思うが、FBI以外の外国の捜査機関との協力関係を構築するということも重要である」として、「今後、協力関係を他の国に広げていく予定はあるのか」旨、質問し、情報通信局長から、「5月の定例会議でも報告させていただいたが、5月には英国の重大組織犯罪対策庁電子犯罪部との間でサイバー犯罪の防止及び取締りのための協力を推進することを目的とした意図表明文書に署名したほか、諸外国が参加するサイバー犯罪に関する様々な会議の場を利用して、諸外国の捜査機関との協力関係の構築に努めているところであり、引き続き、積極的な対応をしていきたいと考えている」旨、説明があった。

(3)救急医療のために出動する医師派遣用自動車を緊急自動車の指定対象とすることについて

交通局長から、「構造改革特区の第9次提案における要望を踏まえ、救急医療のために出動する医師派遣用自動車を緊急自動車の指定対象として追加するため、関係省庁ともさらなる検討を進め、その結果に基づき、平成19年度中に、所要の措置を講ずることとした」旨の報告がなされた。

川口委員より、「医師派遣用自動車が緊急自動車として指定された場合、緊急走行等に関し、救急車等の緊急自動車と何らかの違いはあるのか」旨、質問し、交通局長から、「都道府県公安委員会から緊急自動車として指定された場合、認められた緊急用務に従事する際には、赤色の警光灯をつけるなどして運転することになり、赤信号でも交差点に入ることや進入禁止場所へ進入すること等が可能で、救急車、パトカー等と同様の扱いになる」旨、説明があった。

川口委員より、「今回の対応は、構造改革特区に関する規制緩和についての提案を実施してみてうまくゆけば、この方式を全国において認めようとするものとのことであるが、それはどのようにして行われるのか」旨、質問し、交通局長から、「横浜市の公立病院から、医師派遣用自動車を緊急自動車の指定対象として追加して欲しい旨の提案があったが、検討した結果、指定対象を追加することについては全国で実施しても問題がないとの結論に至ったことから、このような対応をとることとした次第である。今後は、厚生労働省や消防庁において、どのような病院に対し、どのような要件で認めるのか、またどのような運用にするのか等について検討し、これらを踏まえ、緊急自動車の指定対象として医師派遣用自動車を追加することなどを内容とする道路交通法施行令の改正を平成19年度に行う予定である」旨、説明があった。

大森委員より、「医師派遣用自動車を緊急自動車の指定対象とすることについては、消防本部や救急隊からの要請を前提とするならば、緊急性、公益性の観点から問題はないと思うが、緊急走行時における安全運転があまり身に付いていない者が緊急自動車を運転するようなことになると、交通事故発生の可能性が高まることになるので、緊急走行要領を十分に身に付けさせ、運転能力、心構え等を確保した上で、この制度を施行することが必要だと思う」旨、発言し、交通局長から、「道路交通法等においては、普通免許を受けた者で、大型免許、普通免許又は大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算して2年以上経過したものであれば、緊急自動車を運転できることとされているが、実際には、緊急自動車を運転することとなる機関それぞれにおいて、運転要領を指定し、さらに所要の訓練を行い、一部の機関では自動車安全運転センターにおいて訓練をしているところである。今回の指定対象の追加に関しても、委員の御指摘を踏まえ、緊急走行時の安全運転が確保されるようにしたいと思う」旨、説明があった。

3 その他

(1)刑事局長から、秋田県藤里町における連続児童殺人事件の捜査の在り方についての検討結果に関し、その内容、同県県議会に対する報告状況、同県公安委員会の意見等について報告がなされた。

吉田委員より、「委員長が記者会見で明らかにした『事故の可能性が高いとの判断は、もう少し慎重であるべきであったと思う』という見解、さらに責任問題についての『秋田県警察としては、今回の検討結果を踏まえ、今後の捜査に活かしていくことで県民の安全、安心な生活を守っていくことこそが重要であり、そのことが責任であると認識している』という見解に対しては、私も同意見である。多少細部にわたる内容になるが、初動捜査の段階で、『川に落ちて流されたものとみられる』という内容の広報文をマスコミ等に配付したという話を聞いた。これまでの私の経験では、確定的でないことは口頭で説明するというのが通常ではないかと思う」旨、発言し、刑事局長から、「今回の検討結果に関して、若干補足すると、秋田県警察においては、本日、御説明したような要素があって、事故の可能性が高い旨の発表をしていた訳であるが、事故と断定したものではなく、事件と事故の両面で捜査をしてきたところであり、県議会の場等においてもそのような説明をしたところである。ただ、結果として殺人事件であったわけで、聞き込みの範囲を更に広げてより綿密に行うべきであったなどということが反省事項となっているところである。また、責任問題についてであるが、捜査員全員が英知を絞りながら、また幹部がそれぞれの立場で判断しながら捜査を行ったものであり、判断ミスがないようにしなければならないことは当然であるが、結果として『判断が甘かった』、『少し判断を誤っていた』等ということになるのだが、それを理由に直ちに処分するというものではないだろうと考えている。ただ、今回の事案を大いに反省し、真実を解明するという捜査の使命について更に肝に銘じておく必要があると思っている。委員御質問の件については、委員御指摘のとおり、警察の報道発表においては、客観的な確実な事実について発表し、そうでないものについては、このような見方もあるという形で口頭により説明しているのが通常であろうと思う」旨、説明があった。