定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成20年17(木)

午前10時00分 午前11時10

第2 出席者 佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、交通局長、

情報通信局長

長官官房審議官(刑事局担当)、首席監察官、警備課長、情報公開・個人情報保護室長

第3  議事の概要

  議題事項

(1)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整理に関する政令案等について

長官官房審議官(刑事局担当)から、暴力団対策法の一部改正法の施行に伴い、関係政令の規定の整理を行う暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整理に関する政令案等について説明があり、原案どおり決定した。

(2)「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等について

交通局長から、道路交通法の一部を改正する法律の施行等に伴う「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」及び同案に対する意見公募手続の実施結果の公示について説明があり、原案どおり決定した。

(3)交通の方法に関する教則及び交通安全教育指針の改正について 

交通局長から、道路交通法の一部を改正する法律の施行に伴い、自転車の安全利用のための通行方法等について周知を図るとともに、所要の事項を定めるため、「交通の方法に関する教則」及び「交通安全教育指針」の一部を改正する旨の説明があり、原案どおり決定した。

(4)李明博大韓民国大統領来日に伴う静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域の指定に関する協議について

警備課長から、李明博大韓民国大統領来日に伴い、4月20日から21日までの間、内閣総理大臣官邸等の周辺地域を静穏保持法に基づく地域に指定したい旨の外務大臣から国家公安委員会に対する協議について説明があり、異議のない旨回答することとした。

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

 2  報告事項

(1)警察庁長官に対する開示請求の状況等について(行政機関情報公開法関係)

情報公開・個人情報保護室長から、4月11日までの間に警察庁長官に対してなされた行政文書の開示請求の状況及び開示請求に対する決定について報告があった。

(2)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(3)第4回日露実務者会合の実施結果について

官房長から、4月9日、東京都内において、警察庁及びロシア内務省の実務担当者間で、捜査協力に関する協議が行われた旨の報告があった。

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「福岡県警察の警部が、2月26日、女性を強姦しようとしたとして、3月28日に通常逮捕された事案に関し、同県警察は、4月18日、同警部を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司を本部長訓戒の措置とする予定である」旨の報告があった。

(5)平成19年中における風俗関係事犯等について

生活安全局長から、風俗関係事犯の取締り状況、風俗営業等の許可・届出数、行政処分の状況等について報告があった。

(6)新型インフルエンザが発生した場合の初動対応について

生活安全局長から、4月9日に開催された「新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議」において了承された新型インフルエンザが発生した際の初動対応案及び警察の役割等について報告があった。

葛西委員より、「新型インフルエンザの具体的な危険性について、どのように考えているのか。封じ込めは可能なのか」旨、質問し、生活安全局長から、「専門家によれば、いつ『ヒト-ヒト感染』の段階に入ってもおかしくないとのことである。早期に発生地域で封じ込めることができれば世界的大流行を起こすことはないが、これが失敗すると全世界に蔓延する可能性があるとのことであり、また、鳥インフルエンザの国内発生は抑えられており、新型インフルエンザの世界的大流行は、おそらく他の国が発生源になるのではないかとのことである」旨の説明があった。同委員より、「政府はタミフルなどの治療薬やワクチンを備蓄しているという説明があったが、これら備蓄した薬品の有効期間があるのではないか」旨、質問し、生活安全局長から、「そのとおりで、一定期間ごとに更新する必要があるとのことである」旨の説明があった。

佐藤委員より、「警察法上の『緊急事態の布告』が発せられるようなことも考えられるのか」旨、質問し、長官から、「考え得るあらゆる事態を想定して検討を進めていきたい」旨の説明があり、同委員から、「段階を追って対応を考えていくことになるとは思うが、公安委員会としても事態に対応する心構えは持っておかなければならない」旨、発言した。

(7)警察捜査における取調べの適正化に関する有識者懇談会第3回会議の開催について

長官官房審議官(刑事局担当)から、警察捜査における取調べの適正化に関する有識者懇談会第3回会議を4月23日に開催する予定である旨の報告があった。

(8)けん銃110番報奨制度の運用開始について

長官官房審議官(刑事局担当)から、全国共通番号のフリーダイヤルを設定し、広く国民から銃器犯罪に関する情報の提供を受け付け、一定の情報の提供者に対して報奨金を支払う「けん銃110番報奨制度」の運用を5月1日午前10時から開始する旨の報告があった。

(9)平成20年春の全国交通安全運動の実施結果等について

交通局長から、4月6日から15日までの間に実施した春の全国交通安全運動の期間中の交通事故死者数は、前年同期比マイナス22.8%の125人であったこと等について報告があった。

10)李明博大韓民国大統領夫妻の来日をめぐる情勢と警察措置について

警備課長から、「李明博大韓民国大統領夫妻は、4月20日から21日までの間、東京都内で福田総理大臣との日韓首脳会談等を行う予定である。これに伴い、所要の警護警備を実施する」旨の報告があった。

11)皇太子殿下の第19回全国「みどりの愛護」のつどい御臨席等(山口県)に伴う警衛警備について

警備課長から、「皇太子殿下は、4月18日から20日までの間、第19回全国『みどりの愛護』のつどい御臨席等のため、山口県に行啓になる予定である。これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告があった。

3 その他

(1)官房長から、3月31日に仙台地方裁判所であった宮城県警察に係る行政文書非開示処分取消請求訴訟の第一審判決について、4月11日、同県が仙台高等裁判所へ控訴した旨の報告があった。

(2)吉田委員より、北京オリンピック聖火リレーに関し、「諸外国で妨害活動やそれに対する伴走者の行動などについて、いろいろと問題になっているが、長野市で予定されている聖火リレーの警備については、どのように考えているか」旨、質問し、長官から、「長野市の聖火リレーは今月26日に行われる。各国での状況等を踏まえ、主催者等とも連携し、日本警察として万全の警備を行いたい」旨の説明があった。同委員より、「一部の国で見られた『聖火隠し』や急にコースを変更するような姑息なことは考えず、堂々とした警備計画を立ててほしい」旨、発言した。