定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成20年(木)

午前10時00分 午前11時10

第2 出席者 泉委員長、佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

首席監察官

第3  議事の概要

  議題事項

(1)犯罪による収益の移転防止に関する法律第17条第1項の規定に基づく意見陳述の実施について

刑事局長から、犯罪収益移転防止法の規定に基づき、同法違反が認められる東京都内の郵便物受取サービス事業者について、国家公安委員会から所管行政庁である経済産業大臣に対し、当該事業者への是正命令を行うべき旨の意見を述べることとしたい旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)胡錦濤中華人民共和国国家主席来日に伴う静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域の指定に関する協議について

警備局長から、胡錦濤中華人民共和国国家主席の来日に伴い、5月6日から10日までの間、内閣総理大臣官邸等の周辺地域を静穏保持法に基づく地域に指定したい旨の外務大臣から国家公安委員会に対する協議について説明があり、異議のない旨回答することとした

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

 2  報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)平成20年第1四半期における地方警務官に係る贈与等報告書について

官房長から、「国家公務員倫理法の規定に基づき、地方警務官から平成20年第1四半期における贈与等報告書が国家公安委員会に対して提出され、これを国家公安委員会委員長が受理した。このうち、指定職以上の職員に係るものについて写しを国家公務員倫理審査会へ送付した」旨の報告があった。

(3)平成20年春の叙勲等の伝達式について

官房長から、4月29日に発令された平成20年春の叙勲等に関し、警察関係の受章者に対する勲章等の伝達式の予定等について報告があった。

(4)G8ローマ/リヨン・グループ4月会合結果及びG8司法・内務大臣会議の準備状況について

官房長から、4月14日から16日までの間、東京都内において開催されたG8の国際組織犯罪・テロ対策の専門家会合であるG8ローマ/リヨン・グループ会合の結果及び本年6月に開催されるG8司法・内務大臣会議の準備状況について報告があった。

(5)監察の取扱い事案について

首席監察官から、北海道警察の巡査長が、青少年にわいせつな行為をしたとして、4月23日、通常逮捕された事案に関し、北海道警察は、5月2日、同巡査長を懲戒免職処分とする予定である旨の報告があった。

(6)銃砲規制のあり方に関する懇談会の開催について

生活安全局長から、銃砲行政に係る2つの総点検の結果を踏まえた銃刀法改正作業に当たり、専門家・有識者の意見を聴取するため、銃砲規制のあり方に関する懇談会を設置し、5月12日に第1回会合を開催する予定である旨の報告があった。また、これに関連して、生活安全局長から、民主党が提出した銃刀法改正法案の概要について説明があった。

佐藤委員より、「銃砲規制については、今後、公安委員会でも議論することになると思うが、医師の診断書に関しては、専門医が少ないという現実も考慮しなければならないという事情はあるものの、精神障害等の疑いを判断するためには専門医の診断を確保しなければ規制そのものの実効性が失われるおそれが大きいので、この点については慎重に検討する必要があると思う」旨、発言し、生活安全局長から、「専門医の数や地域的な偏在、申請者の経済的負担などの問題があるほか、診断について専門家の中にも種々の考え方があり得るなど課題は多いが、そういった点も含め、懇談会で議論を重ねていただき、公安委員会にお諮りしたい」旨の説明があった。

(7)銃器対策推進本部第14回会合の開催について

刑事局長から、5月1日夕刻に、内閣官房長官を本部長とする銃器対策推進本部の第14回会合が開催され、平成19年度の銃器対策推進状況の確認及び平成20年度の銃器対策推進計画の策定がなされる旨の報告があった。

(8)自転車の利用者に対するルール遵守徹底のための広報キャンペーン等の実施について

交通局長から、自転車利用者対策に係る改正道路交通法の円滑な施行に向け、警察庁が後援する「自転車月間」に合わせて、自転車のルール遵守徹底のため、全国一斉の広報キャンペーン等の取組みを行う旨の報告があった。

葛西委員より、「これまでも指摘したが、カタカナ語の乱用は、意識的に避け、公的な資料では、なるべく正確な日本語で書くべきである」旨、発言した。

(9)胡錦濤中華人民共和国国家主席夫妻の来日をめぐる情勢と警察措置について

警備局長から、「5月6日から10日までの間、胡錦濤中華人民共和国国家主席夫妻が来日し、天皇皇后両陛下との御会見、福田総理大臣との日中首脳会談等が行われる予定である。これに伴い、所要の警護警備を実施する」旨の報告があった。

3 その他

(1)佐藤委員より、4月26日に長野市において行われた北京オリンピック聖火リレーの警備に関して、「長野県警察を始め、警察庁、関係警察がきちんと仕事をしたことについて、公安委員として誇らしく思う」旨、発言した。

吉田委員より、「後で知ったことだが、行動的な右翼も来ていたようだが、右翼団体の全体的な動向はどうだったか」旨、質問し、警備局長から、「いくつかの団体は来ていたが、所要の態勢を確立していたため、大きなトラブルはなかった」旨の説明があった。