定例委員会の開催状況

第1   平成210日(木)

午前10時00分 午後005

第2 出席者 中井委員長、佐藤、吉田、葛西、長谷川、田尾各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

首席監察官

第3  議事の概要

 冒頭、委員長より、各委員に対して、民主党の取調べの可視化法案及び死因究明2法案について説明があり、委員長及び各委員の間で議論が行われた。

  議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「10月22日付け地方警務官3名の人事案件について発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)銃砲刀剣類所持等取締法施行規則等の一部を改正する内閣府令案等に対する意見の募集について

生活安全局長から、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律の施行に伴い、「銃砲刀剣類所持等取締法施行規則等の一部を改正する内閣府令案」等について、10月9日から11月7日までの間、一般に公表して意見を募集する旨の説明があり、原案どおり決定した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、一部修正の上、その内容を了承した。

  報告事項

(1)平成22年度警察庁Ⅰ種及びⅡ種採用候補者の採用内定について

官房長から、平成22年4月1日採用予定の国家公務員Ⅰ種及びⅡ種採用候補者の内定状況について報告があった。

(2)全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭の開催について

官房長から、「10月22日、全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭がグランドアーク半蔵門において行われる。今回新たに合祀されるのは、殉職警察職員7柱、警察協力殉難者2柱である」旨の報告があった。

(3)平成21年度第一次補正予算の事業に係る執行の更なる見直しについて

官房長から、平成21年度第一次補正予算の事業に係る執行の更なる見直しについて報告があった。

(4)平成22年度の警察庁予算概算要求重点項目(案)について

官房長から、平成22年度の警察庁予算概算要求重点項目(案)について報告があった。

吉田委員より、「重点項目(案)の『新たな課題への対応』という項目では、取調べの可視化と死因究明についての調査研究とあるが、どういうことを想定しているのか」旨の質問があり、刑事局長から、「取調べの可視化については、取調べの可視化を行っている主要国、最近取調べを可視化して、捜査構造が日本に比較的類似しており、かつ司法取引等の新たな制度を最近導入した台湾等へチームを出して、取調べの可視化の在り方等について調査することを考えている。場合によっては、大学教授等のチームへの同行も考えてみたい。それから、海外調査研究と並行して、研究会を立ち上げて、弁護士、我々の第一線、可視化を研究しているジャーナリスト等様々な立場の方から意見を聴取することも考えている。死因究明についても考え方は同じである。徹底して解剖する国や日本と同じような制度で死因を究明している国もあるが、主として進んでいる国を選び、調査のために人を派遣したい。これについても併せて、法医学関係者、監察医関係者等この問題に関わっている様々な立場の方から意見を伺うための調査研究の器を設けたいと考えている」旨の説明があった。

佐藤委員より、「話を聞いていると、取調べの可視化と日本に今までない捜査手法という二点に焦点を当てているような感じがするが、国毎に様々な背景の下で制度ができていると思うので、これは日本にあるから調べなくていいということではなく、この機会に、各国で、取調べの可視化も捜査手法も全体としてどういう考え方の下で、どのような制度ができているのかを組織的に調査することが大事だと思う。その代わりに、調査対象国は絞って調べた方が良いのではないか」旨の発言があり、官房長から、「以前から佐藤委員からの御指摘を受け、当庁職員を派遣しているところである。今までそういった問題意識をもって調査研究しており、22年度においてもやっていきたいと思う」旨の説明があり、刑事局長から、「取調べだけ取り上げても、日本での取調べと、例えば、イギリスでの取調べとではかなり機能が違う。その中で、どうやって事実を解明していくのかなどを勉強していきたい」旨の説明があった。

(5)平成21年度上半期会計監査の実施状況について

官房長から、平成21年度上半期会計監査の実施状況について報告があった。

(6)会計検査院の会計実地検査の受検状況について

官房長から、会計検査院の会計実地検査の受検状況について報告があった。

吉田委員より、「私的流用がないことを確認しているのか」旨の質問があり、官房長から、「今のところ会計検査院の検査では、私的流用は確認されていない。しかし、警察においても現在独自に調査を進めているところである。その過程で、単に事務用品購入に係る不適正な経理処理だけでなく、私的流用が確認されることもあり得る。厳正に刑事事件として捜査しなければならない場合もあると考えている」旨の説明があり、吉田委員より、「小さな失敗が続いているような感じがする。引継ぎがうまくいっていないなどの問題点も含めて、原因について分かっているのか」旨の質問があり、官房長から、「会計職員の場合は、会計事務を長くやることが比較的多く、また、担当者として任せられるため、中には段々融通をきかせるようになり、様々なことが出てくるという問題もある。いずれにしても現場のニーズに応じて、なおかつ適正な手続をすることは、能力がいることなので、会計職員を育成したり、士気を維持したりするようにしないと、単に締め付けるだけではうまくいかないと思う」旨の説明があった。

葛西委員より、「『不適正』の中には、組織に極めて重大な危機を及ぼすものと非常に煩雑な事務を効率的にやるために少し応用動作をきかせたというものもあると思う。それを全部一律に『不適正』としてしまうと、ものすごくたくさんあって、これを全部なくすというのは難しいと思う。やはりそこは濃淡があって、許せないというものと注意で済ますものがあり得るのではないか」旨の発言があり、官房長から、「『不適正』の中でも特に「預け金」等の態様の場合は懲戒処分にまで及ぶこともあり得ると思うが、中には業務指導で済むようなものもあるのではないか」旨の説明があった。

(7)ICPO・国連閣僚会議等の開催について

官房長から、10月11日から15日までの間、シンガポール共和国において、持続可能な治安構築における国際警察活動の役割に関するICPO・国連閣僚会議及びICPO総会が開催される旨の報告があった。

(8)インドネシア・スマトラ島沖における地震災害に係る国際緊急援助隊の派遣結果について

官房長から、インドネシア・スマトラ島沖における地震災害に係る国際緊急援助隊の派遣結果について報告があった。

(9)監察の取扱い事案について

首席監察官から、北海道警察の警部が、青少年にわいせつな行為をするなどした事案に関し、北海道警察は、10月13日、同警部を懲戒免職処分とする予定である旨の報告があった。

10)足利事件の余罪に関する録音テープの開示について

刑事局長から、足利事件の再審公判に向けた裁判所、検察官及び弁護人による協議の過程で、検察官から弁護人に対し、被疑者取調べの状況等を録音したテープが開示された旨の報告があった。

11)平成21年秋の全国交通安全運動の実施結果等について

交通局長から、「9月21日から30日までの間に行われた平成21年秋の全国交通安全運動の期間中における交通事故死者数は、前年同期比プラス1.5%の133人であった。期間中、各都道府県警察において、運動の重点等に沿った様々な取組みが実施された」旨の報告があった。

12)トレーラー事故の現状と安全対策について

交通局長から、トレーラーによる交通事故の現状と事故防止に向けた主な取組みについて報告があった。

13)鳩山内閣総理大臣の韓国及び中国訪問(日中韓首脳会議出席等)に伴う警護警備について

警備局長から、鳩山内閣総理大臣は、10月9日及び10日、日中韓首脳会議出席等のため、韓国及び中国を訪問する予定であり、これに伴い、所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

14)皇太子殿下の第9回全国障害者スポーツ大会御臨場等(新潟県)に伴う警衛警備について

警備局長から、皇太子殿下は、10月9日から11日までの間、「第9回全国障害者スポーツ大会」御臨場等のため、新潟県へ行啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

3 その他

(1)警備局長から、「台風18号の影響で、本日午前4時ころ、和歌山県みなべ町において、新聞配達員一名がバイク走行中に転倒して死亡した。現時点では死亡はこの一名との報告を受けている」旨の報告があった。