定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成22年6月24日(木)

午前10時00分 午前11時30分

第2 出席者 中井委員長、葛西、長谷川、田尾、髙木、山本各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

総括審議官、組織犯罪対策部長、首席監察官

第3  議事の概要

 1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、内容を一部修正の上、その内容を了承した。

  報告事項

(1)「新成長戦略」について

官房長から、6月18日に閣議決定された「新成長戦略」の内容について報告があった。

(2)「財政運営戦略」について

官房長から、6月22日に閣議決定された「財政運営戦略」の内容について報告があった。

(3)「地域主権戦略大綱」について

官房長から、6月22日に閣議決定された「地域主権戦略大綱」の内容について報告があった。

(4)「政府系の公益法人が行う事業の横断的見直し」について

官房長から、「政府系の公益法人が行う事業の横断的見直し」の内容について報告があった。

(5)平成22年警察白書について

総括審議官から、7月下旬に閣議配布される予定の平成22年警察白書の内容等について報告があった。

(6)監察の取扱い事案について

首席監察官から、皇宮警察本部の皇宮警部補が業務上横領をした事案に関し、同警察本部は、6月25日、同警部補を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司ら3名を戒告処分等とする予定である旨及び北海道警察の警部が事件関係者に捜査情報を漏洩し、不適切な交際をするなどした事案に関し、北海道警察は、6月28日、同警部を懲戒免職処分とするとともに、監督責任として、上司3名を本部長注意等の措置とする予定である旨の報告があった。

(7)第22回参議院議員通常選挙の違反取締りについて

刑事局長から、第22回参議院議員通常選挙の違反取締りについて報告があった。

(8)薬物乱用対策推進会議の開催及び「薬物乱用防止戦略加速化プラン」の策定等について

刑事局長から、薬物乱用対策推進会議で策定される予定である「薬物乱用防止戦略加速化プラン」の案について報告があった。

(9)薬物事犯取締活動強化月間の実施結果について

刑事局長から、5月10日から6月9日までの間、薬物事犯取締活動強化月間を実施し、覚せい剤取締法違反等で2963人を検挙した旨の報告があった。

10)広島市南区所在自動車工場敷地内における車両による無差別殺人等事件について(広島県警察)

刑事局長から、6月22日に広島市南区所在の自動車工場敷地内において発生した車両による無差別殺人等事件について報告があった。

葛西委員より、「2年前に発生した秋葉原における無差別殺傷事件との相似点はあるのか」旨の発言があり、刑事局長から、「被疑者自身も、『秋葉原の事件を意識していた』という旨の供述をしているとのことであり、犯行時には包丁も用意していた。こうしたことから、今回の事件の被疑者も秋葉原の事件のイメージを持って犯行に及んだと考えられるところはある」旨の説明があり、葛西委員より、「この事件のような、いわば予期不能な類型の犯罪に対し、警察として何ができるのか」旨の発言があり、刑事局長から、「秋葉原の事件の場合は、事前に犯人がネットに様々な予告的な書き込みを行っていたことから、そのような兆候に対し、警察として何らかの対応ができたのではないかという教訓があり、それ以降、その種の書き込みがあれば、そのこと自体が事件になるようなものは相当数を検挙している。ただ、今回の事件については、現時点ではそういう兆候的なものはなく、事前に対処するというのは難しい事案だろうと思われる」旨の説明があり、長官から、「この種の事件では犯人に友達が少ないなど、前兆的なものは見つかりにくい。社会からの孤立などの問題や、それに関連するこの種事件への対策については社会全体で考えるべき性質のものである。この種事件で、警察でできることとしては、秋葉原の事件等を契機にして、警察の全資源を集中的に投入し、瞬発力を発揮して事件の発生時における犠牲を最小にするということで、初動の活動を的確に実施すべく、初動警察の刷新強化施策を行っている。今回のケースでは、発生後迅速に被疑者を逮捕していることから、この施策がある程度有効に機能していると考える」旨の説明があった。

11)特許庁職員らによる贈収賄事件の検挙について(警視庁)

刑事局長から、特許庁職員らによる贈収賄事件の検挙について報告があった。

12)全国一斉ヤード対策の実施結果について

刑事局長から、6月22日に実施した全国一斉ヤード対策の実施結果について報告があった。

山本委員より、「今回の対策の実施については評価されるべきであるが、『同じような犯罪の再発をできるだけ防止する』という観点からは、ヤード対策に限らず、悪質業者が利益を得る前に摘発ができればさらに望ましいと思う。もちろん、業者の権利侵害にならないように配慮することも併せて必要であるので、必ずしも容易なことではないと思うが、できればこのような対策を行う際には悪質業者に利益を得させないという発想も入れていただきたいと思う」旨の発言があり、刑事局長から、「ヤードの捜索等は、個別の事件捜査の過程では今までにも数多く行ってきたところである。ただ、御指摘のとおり、『悪質業者が利益を得る前に、なるべく早く摘発する』ということについては重要な意味があると思うので、悪質業者の活動が定着する前に、なるべく早く対応していきたいと思う」旨の説明があった。

13)外為法違反事件(無許可輸出)の検挙について

警備局長から、外為法違反事件(無許可輸出)の検挙について説明があった。

3 その他

(1)警備局長から、治安維持における警察と自衛隊の連携について報告があった。

(2)警備局長から、6月19日から20日までの間、福井県福井市において開催された2010年APECエネルギー大臣会合に伴って実施した所要の警備の結果について報告があった。