定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成22年7月8日(木)

午前10時00分 午前11時05分

第2 出席者 中井委員長、葛西、長谷川、田尾、髙木、山本各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

第3  議事の概要

  議題事項

(1)「平成21年度実績評価書(案)」等について

官房長から、「国家公安委員会及び警察庁における政策評価に関する基本計画(案)」、「平成21年度実績評価書(案)」及び「平成21年度政策評価実施結果報告書(案)」についてそれぞれ説明があり、原案どおり決定した。

(2)「地方公務員等共済組合法施行規程の一部を改正する命令案」について

官房長から、「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律(平成21年法律第83号)の施行に伴い、地方公務員等共済組合法施行規程の改正を行う」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(3)六代目会津小鉄会、五代目共政会、七代目合田一家及び四代目小桜一家の指定の確認について

刑事局長から、六代目会津小鉄会、五代目共政会、七代目合田一家及び四代目小桜一家の指定の確認について説明があり、原案どおり決定した。

(4)犯罪による収益の移転防止に関する法律第17条第1項の規定に基づく意見陳述の実施について

刑事局長から、犯罪による収益の移転防止に関する法律第17条第1項の規定に基づく意見陳述の実施についての説明があり、原案どおり決定した。

(5)自動車安全運転センター役員の選任の認可について

交通局長から、自動車安全運転センター役員の選任の認可について説明があり、原案どおり決定した。

(6)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

  報告事項

(1)総合評価書「警察改革の推進」の経過報告について

官房長から、「総合評価書『警察改革の推進』の経過報告」について報告があった。

(2)「公共サービス改革基本方針」の改定について

官房長から、7月6日に閣議決定された「公共サービス改革基本方針」の改定について報告があった。

(3)警察庁長官に対する開示請求の決定等について(行政機関情報公開法関係)

官房長から、警察庁長官に対してなされた行政機関情報公開法関係の開示請求に対する決定について報告があった。

葛西委員より、「文書開示請求の対象になっている文書は、当時の経過を示すメモのようなものではないかと思う」旨の発言があり、官房長から、「情報公開制度においては、行政文書は『職務上、作成するか又は取得したもの』であり、メモのようなものであっても文書開示請求の対象となるものもあるので、対象文書として特定した。一方で、どのような文書を行政文書として保存するかについては、官庁ごとに差がある」旨の説明があり、委員長より、「当該請求においては国会が関係する文書が対象になっているが、国会側ではこの事実を知っているのか」旨の発言があり、官房長から、「国会側は知らないと思う」旨の説明があり、委員長より、「国会のしかるべき部署に対し、警察庁がこのような文書開示請求を受けていることを知らせるべきではないか」旨の発言があり、官房長から、「本件開示請求においては、国会議員の発言に関する具体的な内容の部分については不開示情報に当たり、開示しないので、問題はない」旨の説明があり、委員長より、「省庁ごとに保管すべき行政文書に差があるということであるが、国会と官庁との関係においては、トータルで様々なことを行った方が良いと思う。これからもこのようなことはあると思うので、内閣官房副長官に、この種文書の扱いについてどうするか提言してみたい」旨の発言があった。

(4)石川県警察における不適正な経理処理について    

官房長から、石川県警察における不適正な経理処理について報告があった。

(5)広島県警察における不適正な経理処理について

官房長から、広島県警察における不適正な経理処理について報告があった。

長谷川委員より、(4)及び本件に関し、「不適正経理問題については、報告のたびに『これで終わりだと思う』旨の説明を受けているが、今後も、新たな事案が発覚する可能性はないのか」旨の発言があり、官房長から、「不適正経理問題については、処分が未了のところがまだあるが、ほとんど調査が尽くされたと考えている」旨の説明があり、長谷川委員より、「通常の会計検査では分からない問題が、何らかの端緒があって発覚して、全国的な調査を行うと他の都道府県警察でも行われていたといった事例が発生する可能性はあるということか」旨の発言があり、官房長から「新たな不適正経理が絶対に発生しないとまでは言えないので、今後とも各都道府県警察及び警察庁による監査をしっかりと行っていく」旨の説明があった。

葛西委員より、「忙しいところに、効率的な作業の仕組みになっていないところに原因があるのではないか」旨の発言があり、官房長から、「そうした側面もあるかもしれないが、安易に行っている例もあり、ルールをしっかり守らせる必要がある」旨の説明があり、長官から、「数年前から、徹底していることであることから、こうした問題はそろそろ打ち止めにする必要がある」旨の説明があった。

(6)皇太子殿下の第46回献血運動推進全国大会御臨席等に伴う警衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、7月14日から7月15日までの間、第46回献血運動推進全国大会御臨席等のため、島根県へ行啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告があった。

(7)革マル派非公然アジトの摘発について

警備局長から、「警視庁が、6月28日、東京都江東区内において革マル派非公然アジト『北砂(きたすな)アジト』を摘発するとともに、この非公然アジトから、パソコン、携帯電話等約40点を押収して、現在、鋭意分析中である」旨の報告があった。

髙木委員より、「最近における革マル派の財政状況についてはどうなっているのか」旨の発言があり、警備局長から、「革マル派の活動資金はカンパなどにより賄われており、極左暴力集団の中では最も資金が豊富だと考えられている。これまで押収した資料を分析すると、毎年の収入は相当額になると考えられ、また、彼らは、拠点となるビルなどの不動産も所有しており、それらの資産価値も併せると、その財政状況は、相当潤沢なものであると考えられる」旨の説明があり、委員長より、「革マル派に協力して、当該アジトとなった部屋を借り、彼らに提供した者に対しては、何らかの対応ができないかどうか検討すべきだと思う」旨の発言があった。

3 その他

(1)警備局長から、7月7日、大阪市北区において、第22回参議院通常選挙に伴う候補者の応援演説中の前原国土交通大臣に対し、小石が投てきされる事案が発生し、小石を投てきした男1名を公職選挙法違反で現行犯逮捕した旨の報告があった。

(2)警備局長から、外為法違反事件(無承認輸出)の検挙について報告があった。

(3)長官から、「7月5日、日本相撲協会から、村山理事長代行と伊藤調査委員会委員長が警察庁に来られた。先方からは、『相撲協会では捜査の結果を踏まえることにより、早期に明確な処分ができるので、野球賭博事件を始めとする事件について、できるだけ早期に捜査を尽くしていただきたい。また、暴力団の排除に対し、警察にも協力をしていただきたい』旨の要望があった。当方からは、『事件の捜査については、全容解明ということを最優先に、現在鋭意捜査中である。また、相撲協会における暴力団排除に向けた改革の実施に際しては、徹底したものにしないといけない。既に社会全体が暴力団について非常に厳しい目で見ている中にあって、相撲界から再び新しい事案が発生すると、相撲界は更に追い込まれてしまうという観点から、暴力団排除へ向けた改革を徹底していただきたい』旨をお伝えした」旨の報告があった。