定例委員会の開催状況

第1 日 時 平成22年9月2日(木)

午前10時00分午前11時10分

第2 出席者 中井委員長、葛西、長谷川、田尾、髙木、山本各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

長官官房審議官(警備局担当)

第3 議事の概要

 議題事項

(1)総合評価書「警察改革の推進」の策定について

官房長から、総合評価書「警察改革の推進」の策定について説明があり、原案どおり決定した。

葛西委員より、「警察改革については、10年間をかけて行ったので、非日常的改革の段階にはピリオドを打ち、今後は、これまでに蓄えられた実力を示していく方向に転換された方が、本当に良いと思う。近年、治安状態は逐次良くなってきているという状況が続いてきたが、最近は失業率の上昇、あるいは、外国人の旅行者等を自由に受け入れるような雰囲気といったものがある中で、日本の治安状況というのは、数字的にはこれから悪くなっていく可能性が高いような気がする。こうした中において、将来に向かって遺憾なくこの改革の真価を発揮されると良いと思う」旨の発言があった。

(2)人事案件について

官房長から、「9月15日付けを始めとする地方警務官等32名の人事案件について発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(3)犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令の一部を改正する政令案について

刑事局長から、商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律の施行等に伴い、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令について所要の改正がなされる旨の説明があり、原案どおり了承した。

(4)「自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する規則案」に対する意見の募集について

交通局長から、「自動車の保管場所の確保等に関する法律施行規則の一部を改正するに当たり、平成22年9月3日から同10月2日までの間、その改正案を一般に公表し、意見を募集することとしたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会あての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、内容を一部修正の上、その内容を了承した。

 報告事項

(1)政府系公益法人の抜本改革に向けた取組みに関する調査について

官房長から、政府系公益法人の抜本改革に向けた取組みに関する調査について報告があった。

(2)殉職事案の発生について

官房長から、静岡県警察の巡査部長が、平成22年8月8日午前8時30分ころ、袋井市堀越の交差点において、信号機破損に伴う交通規制活動中、同交差点に進入してきた車両にはねられ受傷し、同月18日午後6時09分、収容先の病院で死亡、殉職した旨の報告があった。

(3)行政事業レビュー点検結果の平成23年度概算要求への反映状況について

官房長から、行政事業レビュー点検結果の平成23年度概算要求への反映状況についての報告があった。

(4)万引きに係る捜査書類の簡素化について

生活安全局長から、「万引きの被害店舗の中には、届出により従業員等が長時間職場を離れることとなること等から被害届をためらう者が少なくないことから、届出に伴う負担を軽減して被害届を出しやすい環境を整備するため、供述調書や被害届等の捜査書類の簡素化を図った」旨の報告があった。

委員長より、「報告の中で、『不動文字』という耳慣れない言葉が用いられたが、これは何であるのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「書類の作成に際して予定・予想される定型的な字句を、あらかじめ書類に印字することにより、作成者が同じことをいちいち書かずに済む工夫をしており、その文字のことである」旨の説明があり、委員長より、「簡素合理化に資するのは良いことだが、書類は万引き被害にあった店側に過度な負担をかけてはならない。店側が非協力的なのは、捜査に協力すると、終結までにいろいろと呼び出されるなどして時間を取られることが背景にあるのであって、必ずしもこの書類の作成のみが、店側の非協力の理由ではないと思う」旨の発言があり、生活安全局長から、「新しい書式による取扱いを先行的に行っていた警視庁の調査によれば、これまでの書式では、この関連の書類作成を不慣れな地域警察官が行うと、4時間程度かかっていたのが、1時間半程度になったという結果が出ており、相当な時間の短縮効果が期待され、被害に遭った店側の負担も軽減される。その他にも、捜査の合理化・効率化について十分配意することとしている」旨の発言があり、委員長より、「警察官の書類作成能力の低さが原因であるならば、大いに改善を図るべきである」旨の発言があり、生活安全局長から、「御指摘のとおり、不慣れな地域警察官でも、必要項目を漏らさないで短時間で作成できるような様式、記載要領に改める、ということである。また、この書式例の適用対象となる事件は、略式罰金か起訴猶予が見込まれるものであり、捜査事項についても、思い切った簡素化を図ろうということである」旨の説明があった。

(5)平成22年上半期のサイバー犯罪の検挙状況等について

生活安全局長から、平成22年上半期のサイバー犯罪の検挙状況等について、資料の配付をもって報告があった。

(6)平成22年上半期における主な生活経済事犯の検挙状況について

生活安全局長から、平成22年上半期における主な生活経済事犯の検挙状況について、資料の配付をもって報告があった。

(7)FATF対日審査フォローアップへの対応について

刑事局長から、FATF対日審査フォローアップへの対応について報告があった。

(8)第42回全国白バイ安全運転競技大会の開催について

交通局長から、「平成22年9月11日及び9月12日の2日間の日程により、茨城県ひたちなか市所在の自動車安全運転センター安全運転中央研修所において、第42回全国白バイ安全運転競技大会を開催する」旨の報告があった。

(9)右派系市民グループの動向と対策について

警備局長から、「最近、極端な『民族主義・排外主義的主張』に基づき、『外国人参政権反対』などと訴える市民運動が各地で展開され、反対勢力とのトラブル事案もみられることから、各都道府県警察で諸対策を実施している」旨の報告があった。

委員長より、「『右派系』と言うより、『極右系』と呼称すべきなのではないか」旨の発言があり、警備局長から、「こうしたグループは、今のところ暴力的な破壊活動を行っていないので、『極右』というにはなじまない」旨の説明があり、葛西委員より、「『極右』と表現すべきなのは、暴力的な場合であると思う。また、『極端な民族主義・排外主義』と言えるのか」旨の発言があり、委員長より、「彼らは朝鮮半島の民族を蔑視するような発言を行ったりしており、『市民グループ』という呼称はいかがなものかと思う」旨の発言があった。

葛西委員より、「このグループの出現は、非常に象徴的で、これまでは組織化された意見だけが強くアピールされ、また、マスコミによる国民の知る権利の事実上の統制御が行われていた。最近、新聞の発行部数が大幅に減る一方、インターネットの台頭・普及という中で、これまで表現の機会を抑えられていたこの種の動きというのは、これから様々な形で強まると思う。特に、日本は、この65年間において、国家というものが国際社会において占める役割や、あるいは国内において果たすべき役割といったものを軽視・否定する方向での報道ばかりがなされてきたが、これからはこのようないわゆる『声なき声』を取り上げる形でインターネットによる情報交換が出てくる。これからは様々な方向に様々な意見が出てくると思う。こうしたものに対する今後の対応策については、相当慎重に考えておかないと、後手を踏む可能性もあると思う。このグループについては、『極右』と呼ぶべきものではないと思う。事前に、よく実態を知り、適正に評価することが大事なのではないかと思う」旨の発言があり、長官から、「こうした市民グループは、新しい動きであり、今後、更に大きくなってくる恐れもあると思う。委員御指摘のような時代状況であるので、既成の右翼が吸収できない考え方を表現できる市民グループの方が、今のところ形はきちんとしていないが、大きくなっていく可能性もあり、今から注意深く見ていく必要があると思う」旨の説明があり、葛西委員より、「左翼についても、これまでのそれぞれのセクトというような形ではなくて、散発的にゲリラ的な者がインターネットを通じて活動するような世の中になる恐れがあり、既にテロリストの組織がそういうふうになっている傾向がある。その意味で、日本は今いろいろな意味で転換期にあると思う」旨の発言があり、長官から、「失業者の増加、来日外国人による犯罪、就職できない学生の問題など、国民が社会に対する不満を持つ恐れは十分にあり、油断しないように対処してまいりたい」旨の説明があった。

3 その他

(1)官房長から、平成23年度地方警察官の増員要求について報告があった。

(2)官房長から、「ひも付き補助金の一括交付金化」に係る意見照会への対応についての報告があった。