定例委員会の開催状況
第１ 日 時 平成２３年６月９日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１１時１５分
第２ 出席者 中野委員長、長谷川、田尾、髙木、山本、前田各委員
長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、
警備局長、情報通信局長
第３ 議事の概要
１ 議題事項
（１）犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する
命令案について
刑事局長から、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の
一部を改正する命令案について、「商品取引所法及び商品投資に係る
事業の規制に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う農林水産
省・経済産業省関係省令の整備及び経過措置に関する省令の施行等に
伴い、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則について所要
の改正を行うものである」旨、説明があり、原案どおり決定した。
田尾委員より、「犯罪による収益の移転に利用されるおそれがない
として本人確認の対象から除外する取引について定めるとのことであ
るが、これはＦＡＴＦが行う審査に影響しないのか」旨の発言があり、
刑事局長から、「影響はない」旨の説明があった。
（２）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を
要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内
容を了承した。
２ 報告事項
（１）国会の状況について
官房長から、最近の国会の状況について報告があった。
（２）殉職事案の発生について
官房長から、「神奈川県の巡査長が、６月３日午後１０時１３分こ
ろ、横浜市神奈川区鶴屋町３丁目地内の新田間川において、川に飛び
込んだ者の救助のため川に入ったが、その後不明となり、同日午後１
１時１４分、川底で発見され、翌日午前０時２５分、収容先の病院で
死亡を確認、殉職した」旨の報告があった。
（３）第３１回ＡＳＥＡＮ警察長官会合（ＡＳＥＡＮＡＰＯＬ）の開催結
果について
官房長から、第３１回ＡＳＥＡＮ警察長官会合（ＡＳＥＡＮＡＰＯ
Ｌ）の開催結果について報告があった。
（４）法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」の設置について
刑事局長から、法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」の設
置について報告があった。
（５）各業界における暴力団排除の取組状況について
刑事局長から、「警察庁においては、これまでも、各業界に暴力団
排除対策の推進を働き掛けてきたが、東日本大震災の発生を受け、こ
れに伴う復旧・復興事業からの暴力団排除を改めて要請したところ、
この度、銀行、不動産及び建設各業界において、契約書等への暴力団
排除条項導入に向けた取組が進展した」旨の報告があった。
田尾委員より、「情報提供の関係で、２年前に証券業界において不
当要求情報管理機関ができ、取組が始まったと承知している。しかし
その後、他の業界で同旨の取組があったという話を聞かないが、他業
界での進み具合はどのようになっているのか」旨の発言があり、刑事
局長から、「その後、他の業界では、不当要求情報管理機関として登
録されたところはないが、いずれの業界も、暴力団に関する情報の問
題が非常に重要であると位置付けており、警察庁としても、各業界と
協議をしているところである」旨の説明があった。
田尾委員より、「対象が暴力団の共生者であるという場合における
情報提供は、現実には難しいものなのか」旨の発言があり、刑事局長
から、「今回の改正にあるように、共生者を約款上明確に排除する対
象としている場合には、警察から積極的に情報提供することができる。
実質的に共生者たる要件に該当するかどうかは、警察できちんと根拠
をもって示せるものである必要がある」旨の説明があった。
（６）自動車安全運転センター評議員任命の認可について
交通局長から、「自動車安全運転センター法の規定に基づき、同セ
ンターから国家公安委員会に対して、評議員任命についての申請がな
されたが、適正であると認められたことから、長官専決により、評議
員の任命について認可を行ったものである」旨の報告があった。
（７）東日本大震災に伴う警察措置について
警備局長から、東日本大震災に伴う警察措置に関し、これまでの特
別派遣部隊の数、福島第一原子力発電所周辺における活動等について
報告があり、関連発言として、刑事局長から、主な被災地である岩手、
宮城、福島３県における死体取扱及び身元確認状況等について、生活
安全局長から、応援パトカー等の初動・防犯活動の状況、避難所にお
いて相談受理等に従事する特別派遣の女性警察官の活動状況及び行方
不明者の親族等からの死亡届に添付する事実証明書の様式の簡素化等
について、交通局長から、４月及び５月中における岩手、宮城、福島
３県における自動車保管場所証明書の交付状況について、情報通信局
長から、各種警察通信活動の状況及び被災県に対する通信施設の調査
に基づく機器の管理換並びに新規整備に関する状況について、それぞ
れ報告があった。
３ その他
（１）髙木委員より、「『柴崎町三丁目警備保障会社に対する多額強盗傷
人事件』において、背後に暴力団が関係しているとの新聞報道があっ
たが、どうか」旨の発言があり、刑事局長から、「現在のところ、実
行犯２名を逮捕したという状況であるが、共犯者が関与していた可能
性はあるという状況だと思う」旨の説明があった。