定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成23年9月29日(木)

午前10時00分 午前10時45分


第2 出席者 長谷川、田尾、髙木、山本、前田各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、交通局長、警備局長、

情報通信局長

長官官房審議官(刑事局担当)、国家公安委員会会務官


第3  議事の概要

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を
要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、内容を
一部修正の上、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)国家公安委員会委員長に対する保有個人情報開示請求に関する決定
について

国家公安委員会会務官から、8月26日になされた国家公安委員会
委員長に対する保有個人情報開示請求に関し、開示請求に係る保有個
人情報の特定がなされておらず、当該開示請求に形式上の不備がある
ことから、警察庁において不開示決定の専決処理とした旨の報告があ
った。

(2)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(3)行政事業レビュー点検結果の平成24年度予算概算要求への反映状
況について

官房長から、行政事業レビュー点検結果の平成24年度予算概算要
求への反映状況について報告があった。

(4)平成23年全国地域安全運動等の実施について

生活安全局長から、平成23年全国地域安全運動等の実施について
報告があった。

(5)指名手配被疑者捜査強化月間の実施について

長官官房審議官(刑事局担当)から、指名手配被疑者捜査強化月間
の実施について報告があった。

前田委員より、「懸賞広告を警察庁のウェブサイトに掲載するとい
うことであるが、指名手配被疑者の顔写真も掲載されるのか」旨の発
言があり、長官官房審議官(刑事局担当)から、「懸賞広告にかかる
指名手配被疑者については顔写真も掲載する」旨の説明があり、前田
委員より、「特に指名手配被疑者については、できるだけ写真を公開
すべきである」旨の発言があった。

(6)振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺撲滅のための取締活動及び予防
活動の強化推進期間の実施等について

長官官房審議官(刑事局担当)から、振り込め詐欺を始めとする特
殊詐欺撲滅のための取締活動及び予防活動の強化推進期間の実施等に
ついて報告があった。

長谷川委員より、「強化推進期間において、被害者層に応じた効果
的な広報啓発活動等の強化を図り、高齢者に加え、その子や孫世代を
通じた『家族の絆』の醸成をテーマとした予防対策を推進していくと
いうことであるが、社会全体がかなり変化している中、この期間だけ
取り組んだとしても家族の絆を醸成することは困難であると思う。家
族の絆が大事だと言うのはよいが、警察としては、世の中が変わって
いるという認識を持った上で、絆が弱くなっている状況下において、
『どうしたらこの種の詐欺を防ぐことができるのか』といった具体的
な方策に重点を置くべきであると思う」旨の発言があり、次長から、
「取組みの内容は、成りすましの対象となるお子さんやお孫さんから
電話をかけて声を聞かせたり、『こういう詐欺がはやっているから注
意して欲しい』と声かけしてもらうことが中心になってくると思う」
旨の説明があり、長官から、「抜本的な改善には至らないかもしれな
いが、結果として被害予防に一部貢献することになると思う」旨の説
明があった。

長谷川委員より、「なんとか絆が高まって欲しいが、なかなか簡単
にできるものではないと思う」旨の発言があり、生活安全局長から、
「少しでもコミュニケーションを密にしてもらい、近況を相互に把握
していれば、騙しの電話がかかってきても被害を未然に防ぐことがで
きるケースは増えるのではないかと考えている」旨の説明があった。

(7)天皇皇后両陛下の第66回国民体育大会御臨場等に伴う警衛警備に
ついて

警備局長から、天皇皇后両陛下の第66回国民体育大会御臨場等に
伴う警衛警備について報告があった。

(8)東日本大震災に伴う警察措置について

警備局長から、東日本大震災に伴う警察措置に関し、これまでの特
別派遣部隊の数、行方不明者の捜索活動等について報告があり、関連
発言として、長官官房審議官(刑事局担当)から、身元確認状況等に
ついて、生活安全局長から、防犯、犯罪取締り及び被災者支援状況等
について、それぞれ報告があった。

3 その他

(1)長官から、警察庁長官の任免及び関連する人事案件について説明が
あり、了承した。

(2)警備局長から、前回の定例会議において報告のあった「9.19さ
ようなら原発 5万人集会」の取組結果と警察措置について補足する
報告があった。

長谷川委員より、「大きなデモや騒乱への対応というのは、警察と
しても最近あまり経験がないのではないか。今回現場で対応した警察
官は良い経験をしたのではないか」旨の発言があり、警備局長から、
「最近は大きな暴動への対応も経験していないことから、デモ参加者
がどのような動きをするのか事前に知らせずに、これを制圧する訓練
を何度も繰り返し行わせ、経験を積ませている。実際の現場では、警
察の指導に従わない者達が、サウンドデモと称して太鼓を叩いたり、
道路いっぱいに広がったりし、警察官には突っかかってくることから、
苦労しながら規制しているのが現状である。引き続き訓練を行ってま
いりたい」旨の説明があり、山本委員より、「報告を聞いて、明らか
に混乱を引き起こそうと思ってやっている者達で、適切に規制してい
ることがよくわかった」旨の発言があった。