定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成23年12月15日(木)

午前10時00分 午前11時50分


第2 出席者 山岡委員長、長谷川、田尾、髙木、山本、前田各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

総括審議官、首席監察官


第3  議事の概要

1 議題事項

(1)次期通常国会提出予定法律案件名要旨等について

官房長から、次期通常国会に提出予定の法律案として、3法案を
登録すること及びそれに伴う手続について、また、生活安全局長及
び刑事局長から、各法律案の概要について説明があり、原案どおり
決定した。

委員長より、「不正アクセス禁止法の改正に関して、情報セキュ
リティ関連事業者団体に対する情報提供についても法改正が必要な
のか」旨の発言があり、生活安全局長から、「警察において相談や
事件捜査を通じて入手した情報等を事業者団体に提供し、活用して
もらうことを検討しており、法律に明文化することによって、警察
と事業者との関係を明確に示すことができると考えている」旨の説
明があった。

(2)人事案件について

官房長及び交通局長から、「自動車安全運転センター役員の選任
について認可していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定
した。

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「岐阜県岐阜中警察署における留置業務不適正
事案に関し、警察庁長官は、本事案を惹起せしめた監督責任により、
同警察署長を懲戒手続に付する必要があると認め、本日、国家公安
委員会に申立てを行う」旨の説明があり、その結果、国家公安委員
会において懲戒審査会に審査を要求する旨を決定した。

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「福岡県警察の巡査が、管内住民宅において現
金を窃取した事案に係る監督責任として、同県警察は、国家公安委
員会の了承が得られれば、12月15日、地方警務官の警察署長を
本部長訓戒の措置とする予定である」旨の説明があり、原案どおり
了承した。

(5)「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等について

交通局長から、11月11日から12月10日までの間実施した
「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」及び「道路交通法施
行規則の一部を改正する内閣府令案」に対する意見募集の結果を一
般に公表することとともに、同政令案等について説明があり、原案
どおり決定した。

(6)「東日本大震災復興特別区域法第十八条第一項の認定の申請に係
る都道府県公安委員会の意見の聴取に関する命令案」について

交通局長から、「東日本大震災復興特別区域法第十八条第一項の
認定の申請に係る都道府県公安委員会の意見の聴取に関する命令案」
について説明があり、原案どおり決定した。

(7)李(イ)明博(ミョンバク)大韓民国大統領来日に伴う警護警備及び
静穏保持法に基づく外国公館等周辺地域の指定に関する協議につい

警備局長から、「李(イ)明博(ミョンバク)大韓民国大統領は、1
2月17日及び12月18日の両日、野田内閣総理大臣との日韓首
脳会談等のため来日する予定であり、これに伴い、外務大臣から国
家公安委員会に対し、12月17日から12月18日までの間、京
都迎賓館周辺地域等を静穏保持法に基づく地域に指定したい旨の協
議があり、これに同意することが適当であると考える。なお、同大
統領の来日に際しては、所要の警護警備を実施することとしている」
旨の説明があり、原案どおり決定した。

(8)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答
を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ
の内容を了承した。

2 報告事項

(1)平成24年度税制改正大綱の決定について

官房長から、平成24年度税制改正大綱の概要について報告があ
った。

(2)性犯罪被害者対応拠点モデル事業の検証報告について

官房長から、平成22年度に実施した性犯罪被害者対応拠点モデ
ル事業の検証報告について報告があった。

(3)平成24年警察白書について

総括審議官から、平成24年警察白書の概要について報告があっ
た。

(4)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「山梨県警察の警視が、わいせつな行為を行っ
た事案に関し、同県警察は、12月16日、同警視を停職処分とす
る予定である」旨の報告があった。

(5)平成23年11月末現在の刑法犯認知・検挙状況について【暫定
値】

生活安全局長から、「平成23年11月末の刑法犯認知件数は、
前年同期に比べて6.5パーセント減少し、検挙件数及び検挙人員
についても減少している」旨の報告があった。

(6)インターネットバンキングに係る不正アクセス禁止法違反等事件
の発生状況等について

生活安全局長から、「本年に入り、新たな手口によりインターネ
ットバンキングのID・パスワード等を盗み、不正アクセス、不正
送金する手口が多発しており、11月24日現在、56金融機関で
160口座が被害に遭っている」旨の報告があった。

委員長より、「外国捜査機関との連携について報告があったが、
主な国としてはどのようなところがあるのか」旨の発言があり、生
活安全局長から、「一番多いのが中国であり、様々な照会を行って
いるところである」旨の説明があった。

委員長より、「昨年の尖閣諸島をめぐる問題以降、中国当局との
協力関係はどうなっているのか」旨の発言があり、生活安全局長か
ら、「全ての照会結果が来ているわけではないが、被疑者や不正送
金先口座の名義人が中国人である場合は、これらの者について照会
し、中国所在のIPアドレスであると確認したものについても照会
を行っているところである」旨の説明があった。

委員長より、「中国以外の国についてはどうか」旨の発言があり、
生活安全局長より、「他の国についても捜査対象となっているもの
はあり、それぞれ照会を実施している」旨、長官より、「メールの
発信元等が様々な国に散らばっていることから、判明したものにつ
いては、必要な捜査共助依頼を実施していく必要がある」旨の説明
があった。

委員長より、「全てを抑えることは困難であろうが、主な国に対
しては、しっかりと協力関係をつくっていかないといけない」旨の
発言があった。

(7)第20回全国小学生作文コンクール「わたしたちのまちのおまわ
りさん」の受賞者の決定等について

生活安全局長から、「第20回全国小学生作文コンクール「わた
したちのまちのおまわりさん」の内閣総理大臣賞等の受賞者が決定
し、12月24日、表彰式が行われる」旨の報告があった。

(8)指名手配被疑者捜査強化月間の実施結果について

刑事局長から、指名手配被疑者捜査強化月間の実施結果について
報告があった。

(9)警察施設からの未許可の可能性がある国際規制物資の発見につい

刑事局長から、警察施設からの未許可の可能性がある国際規制物
資の発見について報告があった。

(10)入管法等改正法の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案につ
いて

警備局長から、入管法等改正法の施行に伴う関係政令の整備に関
する政令案について報告があった。

(11)東日本大震災に伴う警察措置について

警備局長から、東日本大震災に伴う警察措置に関し、これまでの
特別派遣部隊の数、行方不明者の捜索活動等について報告があり、
関連発言として、刑事局長から、身元確認状況について、生活安全
局長から、防犯活動等について、それぞれ報告があった。

3 その他

(1)髙木委員より、「不正操業の中国漁船を取り締まっていた韓国の
海洋警察隊員が殺傷された事件が問題となっているが、日本近海に
おける最近の中国の漁船の侵犯状況は、どのようになっているのか」
旨の発言があり、警備局長から、「第一次的には、海上保安庁が海
域の警戒を行っているが、尖閣諸島周辺の海域で中国の漁船が確認
されているものの、昨年のような侵入があった事案は把握していな
い」旨の説明があった。