定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成24年5月31日(木)

午前10時00分 午前11時15分


第2 出席者 松原委員長、長谷川、田尾、山本、前田各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、
警備局長、情報通信局長
総括審議官


第3  議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「6月15日付け地方警務官1名の人事案件について
発令していただきたい」旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)災害に係る危機管理体制の再構築に向けた規程の整備について

警備局長から、災害に係る危機管理体制の再構築に向けた規程の整
備について説明があり、原案どおり決定した。

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を
要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、内容を
一部修正の上、その内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)平成23年度における留置施設の巡察の実施結果について

官房長から、平成23年度において警察庁及び管区警察局が都道府
県警察の留置施設に対して行った巡察の実施結果について報告があっ
た。
 前田委員より、「金品出納簿の記載が適切ではないという指摘が多
く見受けられるが、金品の管理が警察にとって過重な負担となってい
るのではないか。着衣以外の所持品は全て警察が保管管理しなければ
ならないのか。留置場内で現金を使うことはあるのか」旨の発言があ
り、長官から、「被留置者に金品を持たせると留置場内で事故も起き
やすくなることから、やはり警察で保管するというのが原則である。
また、被留置者が物品を購入したり、食べたい物を注文する場合には、
警察官が預かっている現金を出納して購入している。大変な事務では
ある」旨、官房長から、「人道的な処遇に努めなければならないので
やむを得ない。購入先業者は指定をしており、物品も全く自由という
わけではないが、手続は留置勤務員が行っている」旨の発言があった。
 前田委員より、「これだけ指摘されているものの、実際は、現場の
警察官には過重な負担になっているという感じがする。他に方法はな
いのか」旨の発言があり、長官から、「留置勤務員は、被留置者の衣
服の洗濯、食事の提供等もしなければならず大変であり、なるべく警
察職員がそれを行うのではなく、非常勤職員を雇って、そういう人に
やってもらうなどして負担軽減に努めているところである。しかし、
なかなか予算が追いつかないため、全てそうできているわけではない」
旨の説明があった。
 山本委員より、「守るべきことが守られていないということは分か
ったが、それが守られていない理由について是非関心を持ってもらい
たい。所持品の保管管理については、例えば大きな袋に全部入れて鍵
をかけておくなど、なるべく手間ひまかけないで目的が達せられるよ
うな工夫を考えてもらいたい。場合によっては、そのために予算が必
要ということもあると思うが、警察官の負担、その省ける部分をでき
るだけ減らしていくという工夫が必要である。やらなければいけない
ことがたくさんあるために指摘が多くなっているということがあるの
ではないかと思うので、そういう点についても是非注意してもらいた
い」旨の発言があり、官房長から、「毎年このようにかなり御指摘が
あるものについては、警察庁としても、対応策の検討を続けている。
例えば、金品出納簿の記載要領について、以前は細部まで記載してい
たものを、カード類であればコピーを取ればいいというようにするな
ど、少しずつ合理化を図ってきている。御指摘のように、例えば、危
険物とその他の物を何故分けなければならないかなど、よく検討して
みたい」旨の説明があった。
 山本委員より、「留置勤務員に対しては6時間の教養を義務付けて
いるようだが、確かに教養は必要にしても、忙しいときに6時間も行
う必要があるのか。要点の本当に大事な部分だけをまとめたものを読
ませるという方法でもよいとか考えるべきではないか。確かに基準を
決めてそのとおりにやらせることは大事だが、過重な負担にならない
ように配慮することも併せて考えなければならないのではないかと思
う」旨の発言があった。

(3)第32回ASEAN警察長官会合(ASEANAPOL)の開催結
果について

官房長から、第32回ASEAN警察長官会合(ASEANAPO
L)の開催結果について報告があった。

(4)平成24年警察白書(案)概要版について

総括審議官から、平成24年警察白書(案)概要版の内容等につい
て報告があった。

(5)地域の犯罪情勢に即した効果的な犯罪抑止対策の推進について

生活安全局長から、「犯罪の抑止を始めとする国民の安全・安心の
確保の観点から最大の効果を上げるため、地域の犯罪情勢に即した効
果的な犯罪抑止対策を推進するための通達を発出する」旨の報告があ
った。

(6)通学路における交通安全の確保に向けた緊急合同点検の実施につい

交通局長から、文部科学省、警察庁及び国土交通省が連携した通学
路の交通安全に関する緊急合同点検の実施に関し、副大臣会議の結果
及び三省庁のその後の対応について報告があった。

(7)一定の病気等に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会に
ついて

交通局長から、「自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれのあ
る一定の症状が認められる者に係る運転免許制度の在り方について、
有識者による検討会を設置し、第1回目の検討会を6月5日に開催す
る」旨の報告があった。

(8)皇太子殿下の第23回全国「みどりの愛護」のつどい御臨席等に伴
う警衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、6月1日から2日までの間、第2
3回全国「みどりの愛護」のつどい御臨席等のため、秋田県へ行啓に
なる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告
があった。

(9)警察庁CSIRT(シーサート)の設置について

情報通信局長から、平成24年4月に「政府機関の情報セキュリテ
ィ対策のための統一基準群」が改正され、各府省庁に組織内CSIR
T(シーサート)の体制整備を求めることが盛り込まれたことから、警
察庁としてもより迅速かつ組織的に情報セキュリティインシデントに
対処するための体制を強化していくこと、及び今後の予定について報
告があった。

3 その他

(1)刑事局長から、名張毒ぶどう酒事件の再審請求棄却決定について報
告があった。