定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成26年8月7日(木)

午前10時00分 午前11時35分


第2 出席者 古屋委員長、長谷川、髙木、前田、奥野各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、
警備局長、情報通信局長
総括審議官


第3 議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、「8月25日付けを始めとする地方警務官等39名の
人事案件について発令していただきたい」旨の説明があり、原案ど
おり決定した。

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答
を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ
の内容を了承した。

2 報告事項

(1)平成26年第2四半期における地方警務官に係る贈与等報告書の
提出について

官房長から、「国家公務員倫理法の規定に基づき、地方警務官から
平成26年第2四半期における贈与等報告書が国家公安委員会に対
して提出され、これを国家公安委員会委員長が専決で受理し、この
うち、指定職以上の職員に係るものについては、その写しを国家公
務員倫理審査会へ送付することとしている」旨の報告があった。

(2)ストーカー行為等の規制等の在り方に関する報告書について

生活安全局長から、「ストーカー行為等の規制等の在り方に関する
有識者検討会」において、この度取りまとめられた「ストーカー行
為等の規制等の在り方に関する報告書」の概要等について報告があ
った。

(3)インターネット上の違法・有害情報排除対策に係る民間団体の取
組について

生活安全局長から、インターネット上の違法・有害情報排除対策
に係る民間団体の取組状況について報告があった。

(4)佐世保市内における女子高校生による殺人事件の発生・検挙につ
いて

刑事局長から、「長崎県警察は、佐世保市内居住の女子高校生が同
級生を殺害したとして、7月27日、同人を殺人罪で通常逮捕した」
旨の報告があった。
 奥野委員より、「ショッキングな事件である。報道等によれば、以
前から精神疾患の疑いが指摘されている。実際このような事情を抱
えた人が世の中にいるのだとすれば、県その他の行政機関を含め社
会の問題として捉え、事件が起きる前に何らかの対策がとれないの
かということを考えていかなければならないと思う。そのためにも、
まず、警察には、動機を含め事案の徹底解明をお願いしたい」旨の
発言があり、刑事局長から、「警察としては、捜査を通じて、動機を
含め事実関係の解明に取り組んでいくが、今回は少年事件というこ
ともあり、御指摘のような対策という意味では、心の問題や家庭環
境の問題などについて専門家を有する家庭裁判所の役割が大きいと
思う」旨の説明があった。
 髙木委員より、「奥野委員の指摘と重なるが、非常に特異な精神的
な課題を抱えた人が一定数世の中に存在するのであれば、児童相談
所、家庭裁判所などの関係機関を始めとする社会が、対処方法など
についての共通認識を持っておく必要があるのではないか」旨の発
言があった。
 長谷川委員より、「最近、脳の機能についての研究がかなり進み、
ある種の精神疾患のメカニズムが明らかになってきているので、刑
事責任の在り方を含め、今後関係機関で考えていただくことになる
のだろう」旨の発言があった。

(5)新発田市内における略取・殺人等事件の検挙について

刑事局長から、「新潟県警察は、昨年11月22日、新発田市内に
おいて女性が所在不明となり、本年4月7日、同市内において同人
が遺体で発見された事件につき、7月31日、被疑者を略取、殺人
罪等で通常逮捕した」旨の報告があった。

(6)松戸市内における略取未遂事件の発生・検挙について

刑事局長から、「千葉県警察は、7月25日、松戸市内における女
子児童被害の略取未遂事件を認知し、所要の捜査を推進した結果、
同日中に被疑者を通常逮捕した」旨の報告があった。

(7)平成26年上半期の特殊詐欺認知・検挙状況等について

刑事局長から、平成26年上半期の特殊詐欺の認知・検挙状況、
今後の対策等について報告があった。

(8)平成26年上半期の危険ドラッグに係る検挙状況について(暫定
値)

刑事局長から、平成26年上半期の危険ドラッグに係る検挙状況
(暫定値)及び今後の危険ドラッグ対策について報告があった。

(9)平成26年上半期の交通死亡事故の特徴等について

交通局長から、平成26年上半期の交通事故の発生状況、交通死
亡事故の主な特徴及び道路交通法違反取締り状況並びに今後の交通
死亡事故抑止対策について報告があった。
 前田委員より、「死者数がなかなか簡単には減らないようになって
きている中で、何か効果的な対策はないかという視点で統計を見る
と、死者のうち、約半数の人がシートベルトをしていなかったとい
うデータがある。シートベルト着用義務違反に対する制裁がまだ軽
いのではないかという見方ができると思うがどうか」旨の発言があ
り、交通局長から、「死者と負傷者を合わせた死傷者全体ということ
で見ると、9割以上の方はシートベルトを着用されており、現行の
点数切符の制度で一定の成果は出ていると考える。ただ、御指摘の
統計が示すとおり、シートベルトをしていないと事故に遭った場合
の致死率が高くなるということは言えるので、そのような観点も含
めて広報啓発を充実してまいりたい」旨の説明があった。
 委員長より、「後部座席でシートベルトをしないで亡くなられた方
はどのくらいいるのか。特に高速道路においてはどうか」旨の発言
があり、交通局長から、「本年上半期の後部座席乗用中の死者のうち、
シートベルト非着用者は、高速道路においては11人、一般道路に
おいては42人、計53人である」旨の説明があり、委員長より、
「やはり高速道路では後部座席でシートベルトをすると相当効果が
あるのだろう」旨の発言があり、交通局長から、「非常に効果があり、
そのため、点数制度の対象としている」旨の説明があった。

(10)貨物自動車に係る運転免許制度の在り方に対する意見の募集につ
いて

交通局長から、7月10日に「貨物自動車に係る運転免許制度の
在り方に関する有識者検討会」から提出された報告書の提言等を踏
まえ、貨物自動車に係る運転免許制度の在り方について、8月8日
から9月6日までの間、同報告書の内容を一般に公表し、意見募集
を行う予定である」旨の報告があった。

3 その他

(1)生活安全局長から、銃刀法改正の検討状況及び風俗行政研究会の
開催状況について報告があった。

(2)生活安全局長から、「警視庁は、破産手続中のビットコイン取引所
を運営する株式会社マウントゴックスから、多額のビットコインが
同社の破綻の機会に消失したとして相談を受け、現在、ビットコイ
ンが不正に引き出された電子計算機使用詐欺事件の可能性を視野に
捜査を進めているところである」旨の報告があり、関連して、刑事
局長から、本件捜査における外国捜査機関との連携の状況について
報告があった。