定例委員会の開催状況


第1 日 時 平成26年10月30日(木)

午前10時00分 午前10時50分


第2 出席者 長谷川、髙木、山本、前田、奥野各委員

長官、次長、官房長、刑事局長、交通局長、警備局長、
情報通信局長
総括審議官、審議官(サイバーセキュリティ担当)、審議
官(生活安全局担当)、首席監察官


第3 議事の概要

1 議題事項

(1)人事案件について

総括審議官から、「11月2日から11月5日までの間における警
察庁長官の外国出張に伴う事務代理について発令していただきたい」
旨の説明があり、原案どおり決定した。

(2)「国家公安委員会・警察庁業務継続計画」の改正について

警備局長から、「本年3月、政府において『政府業務継続計画(首
都直下地震対策)』が閣議決定されたことに伴い、同計画に定める新
たな被害想定の下、各府省庁の業務継続計画に盛り込むよう求めら
れた内容等を踏まえ、『国家公安委員会・警察庁業務継続計画』につ
いて所要の改正を行うこととしたい」旨の説明があり、原案どおり
決定した。

(3)国家公安委員会委員長を代理する者の互選について

委員間の互選により、11月1日以降の「委員長を代理する者」
の順位について、第1順位前田委員、第2順位長谷川委員、第3順
位奥野委員、第4順位髙木委員、第5順位山本委員とすることとし
た。

(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答
を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ
の内容を了承した。

2 報告事項

(1)国会の状況について

総括審議官から、最近の国会の状況について報告があった。

(2)平成26年秋の勲章伝達式等について

総括審議官から、11月3日付けで発令される平成26年秋の叙
勲及び褒章に関し、警察関係者の受章者に対する勲章及び褒章の伝
達式の予定等について報告があった。

(3)平成26年度全国警察柔道大会及び全国警察剣道大会の結果につ
いて

総括審議官から、10月27日及び28日の2日間、東京都内で
開催された平成26年度全国警察柔道大会及び全国警察剣道大会の
結果について報告があった。

(4)平成26年度第2四半期監察の実施状況について

首席監察官から、「サイバー犯罪対処能力の強化等の推進状況」を
全国統一実施項目として、警察庁が都道府県警察に対して行った平
成26年度第2四半期における監察の実施状況について報告があっ
た。これに関連して、審議官(サイバーセキュリティ担当)から、
「今回の監察において課題が認められたログの保存期間の問題につ
いては、現在、総務省や内閣官房にも働き掛け、検討しているとこ
ろである。今後、進捗状況については御報告することとしたい」旨
の報告があった。
 山本委員より、「監察というものは、どちらかというと警察の業務
の中に負の面がないかという観点からのものが大半だと思うが、今
回のサイバー犯罪対処能力の強化の推進状況というテーマは、現在
警察の負担となっている課題に対し、どうやってよりよく取り組ん
でいくかという観点から行われたものであり、これまではこうした
観点が少し足りなかったような気がするので、大変いい方向にある
と思う。特に、こういう形で全国的に見てみると、進んでいる県と
遅れている県が見えてくる。県によって財政力などにも差があり、
本来やりたいことができないということもあるだろうし、そういう
点を見極め、進んだ県で出来上がったノウハウや技術を遅れた県に
移転することによって警察全体のレベルを上げるということもでき
ると思う。是非こうした観点からの監察をこれからも進めていただ
きたい」旨の発言があった。

(5)監察の取扱い事案について

首席監察官から、「和歌山県警察の巡査部長が、女性職員に対して
強制わいせつをしたとして、9月30日に通常逮捕された事案に関
し、同県警察は、10月30日、同巡査部長を懲戒免職処分とする
予定である」旨の報告があった。

(6)FATF対日審査フォローアップ結果について

刑事局長から、FATF対日審査フォローアップ結果について報
告があった。

(7)第38回アジア・太平洋薬物取締機関長会議の結果について

刑事局長から、第38回アジア・太平洋薬物取締機関長会議の結
果について報告があった。

(8)ICPO総会・閣僚会合の開催について

刑事局長から、「第83回国際刑事警察機構(ICPO)総会が、
11月3日から7日までの間、モナコ公国において開催される。こ
のうち、11月3日及び4日に開催される閣僚会合には、米田警察
庁長官が出席し、パネル・ディスカッションにおいて、我が国のサ
イバー犯罪対策を紹介するとともに、国際捜査協力の在り方につい
て提起することとしている」旨の報告があった。

(9)新たな速度違反自動取締装置に係る試行運用の実施について

交通局長から、「昨年12月に取りまとめられた『交通事故抑止に
資する取締り・速度規制等の在り方に関する提言』において、生活
道路における速度取締りの困難性や取締り場所の固定化といった課
題が指摘されたことなどを踏まえ、海外で開発された速度違反自動
取締装置の導入上の課題検討に用いるため、11月4日から約2か
月間、埼玉県内において、当該装置を用いた速度違反取締りの試行
運用を行うこととした」旨の報告があった。

(10)エボラ出血熱への警察の対応について

警備局長から、エボラ出血熱への警察の対応状況について報告が
あった。

(11)皇太子殿下の第14回全国障害者スポーツ大会御臨場等に伴う警
衛警備について

警備局長から、「皇太子殿下は、10月31日から11月2日まで
の間、第14回全国障害者スポーツ大会御臨場及び地方事情御視察
のため、長崎県へ行啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛
警備を実施する」旨の報告があった。

3 その他

(1)前田委員より、「先日、白バイ隊員から殉職者を出さないために何
かできないか申し述べたところ、後日、交通局から、局内で検討す
ることとしたという報告を受けた。現実に殉職者が出ていることを
踏まえ、運用の仕方や殉職を防ぐためにどういう指示を出すのがよ
いのかなど、考えてほしいと思っている」旨の発言があり、長官か
ら、「引き続き検討してまいりたい」旨の説明があった。

(2)長谷川委員より、「地方視察の際に都道府県の公安委員と意見交換
をして、よく出てくる話題が犯罪被害者等給付金の裁定のことであ
る。皆さん実際に給付金の裁定事務に携わっておられる中で、給付
金の査定の在り方、ほとんど付き合いのなかった親族を見つけ出し
てまで給付金を支給することなど、いろいろな点で制度上の問題が
あるのではないかと感じていらっしゃる。警察庁において、そのよ
うな現場の問題意識を吸い上げ、制度の見直しを検討するというよ
うな仕組はあるのか」旨、前田委員より、「この件に関しては、私も
都道府県の公安委員からずっと指摘されている。特に私が話を聞い
たある府県では、地域性、県民性ということもあってか、実際に現
場で裁定をする中で、いくら何でもそれはないのではないかという、
不公平感や矛盾を感じることがあるそうである。このような現場の
声があるので、せめて矛盾だけでも解消していただきたい」旨の発
言があり、官房長から、「警察庁においても、様々な現場の声を聞き、
その中で、法令や制度に問題があるものがあれば、必要に応じて見
直すこととしているが、御指摘も踏まえ、今後とも更に意識的に現
場から情報収集してまいりたい」旨の説明があった。