定例委員会の開催状況

 

 

第1  日 時  平成26年12月11日(木)

              午前10時00分 午前11時25分

 

 

第2 出席者 山谷委員長、長谷川、山本、前田、奥野、川本各委員

長官、次長、官房長、生活安全局長、刑事局長、交通局長、

警備局長、情報通信局長

首席監察官

 

 

第3  議事の概要

 

  議題事項

(1)犯罪被害者等給付金の裁定(茨城県・京都府)に対する審査請求

事案の審理状況及び裁決について

   官房長から、犯罪被害者等給付金の裁定に対する審査請求事案の

審理状況及び裁決案について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)銃砲刀剣類所持等取締法施行規則の一部を改正する内閣府令案等

に対する意見の募集について

   生活安全局長から、「近年の鳥獣による農林水産業等に係る被害の

深刻化や狩猟人口の減少等を踏まえ、銃所持者の負担軽減が求めら

れていることから、銃砲による危害予防上支障のない範囲で見直す

こととし、関係する手続等について規定した銃砲刀剣類所持等取締

法施行規則を始めとする内閣府令等を改正するに当たり、12月1

2日から平成27年1月10日までの間、その改正案を一般に公表

し、意見を募集することとしたい」旨の説明があり、原案どおり決

定した。

 

(3)「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」に対する意見の募集

について

   交通局長から、「運転免許等に関する手数料の標準を改めることを

内容とする『道路交通法施行令の一部を改正する政令』の案につい

て、12月12日から平成27年1月10日までの間、一般に公表

し、意見を募集することとしたい」旨の説明があり、原案どおり決

定した。

 

(4)国家公安委員会委員長を代理する者の互選について

委員間の互選により、12月11日以降の「委員長を代理する者」

の順位について、第1順位前田委員、第2順位長谷川委員、第3順

位奥野委員、第4順位山本委員、第5順位川本委員とすることとし

た。

 

 (5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答

を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、そ

の内容を了承した。

 

  報告事項

(1)警察庁長官に対する異議申立てに係る諮問について(行政機関個

人情報保護法関係)

   官房長から、情報公開・個人情報保護審査会に諮問予定の行政機

関個人情報保護法関係の異議申立て事案に係る警察庁の方針等につ

いて報告があった。

 

 (2)犯罪対策閣僚会議(第22回)の開催について

    官房長から、12月16日に開催予定の第22回犯罪対策閣僚会

について報告があった。

 

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、埼玉県警察の警部補が、重傷ひき逃げ事故を起

こしたとして、11月11日に通常逮捕された事案に関し、同県警察

は、12月11日、同警部補を懲戒免職処分とする予定である」旨の

報告があった。

 

(4)平成26年11月末の刑法犯認知・検挙状況と今後の犯罪抑止対

策について(暫定値)

   生活安全局長から、平成26年11月末の刑法犯認知・検挙状況

(暫定値)と今後の犯罪抑止対策について報告があった。

   奥野委員より、「注目すべき点は、詐欺の認知件数が増加している

ことであり、インターネットを利用した詐欺や振り込め詐欺が社会

問題になっていることを反映しているのだろう。被害の届出がない

暗数も相当なものになると思われるが、いずれにしても現状は相当

深刻であるという認識でよいか」旨の発言があり、生活安全局長か

ら、「御指摘のとおりであり、被害件数としては圧倒的に窃盗が多い

が、詐欺は1件当たりの被害額が非常に大きく、その被害総額は窃

盗による被害総額を上回った。犯罪を行う側の立場で見れば、住宅

等の防犯対策が充実してきている中では、侵入盗は発見され捕まる

リスクが大きく、他方、詐欺は、携帯電話やインターネットなどの

充実してきた通信手段を利用すれば被害者に対面することなく安全

に犯罪を実行でき、かつリターンが大きいと考えられるようになっ

たのではないか」旨の説明があり、奥野委員より、「これまで窃盗を

行っていた者が、リスクの少ない詐欺にシフトしているのか」旨の

発言があり、長官から、「これまで窃盗を行っていた者が詐欺に移行

しているかどうかについてはなかなか分からないところがある。組

織窃盗を行っていたグループが振り込め詐欺に移行するのは考えら

れなくもない反面、昔ながらのひとりでやっているような窃盗常習

者が特殊詐欺グループに入るというのはあまりないのではないか」

旨の説明があり、奥野委員より、「いずれにしても、こういう犯罪動

向の統計を踏まえ、今後の警察の体制の見直しを行うことも考えて

いくことが必要だ。窃盗は認知件数が減っているものの依然として

非常に数が多く、他方、詐欺の被害額が非常に大きくなっていると

いう現状を踏まえると、どちらに体制をシフトさせるのか、バラン

スを考えながら人員配置を行うのは非常に難しいと思うがどうか」

旨の発言があり、次長から、「窃盗については、認知件数が減少して

きたとはいえ、依然として被害者の数が多く、引き続き、侵入盗な

どの重要窃盗犯を中心に体制をかけて捜査を行っていくということ

になろう。他方、詐欺についても増員なども含め、体制を強化して

重点的に取り組んでいくという方向にある」旨の説明があった。

 

(5)雪害への対応状況について

   生活安全局長から、12月3日以降の徳島県を中心とした大雪に

よる被害への警察の対応状況について報告があった。

 

(6)第13回東南アジアにおける児童の商業的・性的搾取犯罪捜査官

会議の開催について

    生活安全局長から、12月16日及び17日に東京都内で開催予

定の第13回東南アジアにおける児童の商業的・性的搾取犯罪捜査

官会議について報告があった。

 

(7)第47回衆議院議員総選挙の違反取締りについて

    刑事局長から、第47回衆議院議員総選挙の違反取締りの状況

ついて報告があった。

 

 (8)特定危険指定暴力団等の指定の期限延長について

    刑事局長から、「福岡県及び山口県の各公安委員会は、平成24年

12月27日、指定暴力団五代目工藤會を特定危険指定暴力団等と

して指定し、その後、当該指定の期限を1回延長したところ、12

月26日に当該期限が満了することから、この度、更に当該期限を

1年間延長することとした」旨の報告があった。

 

 (9)安全で快適な自転車利用環境創出の促進に関する検討委員会につ

いて

    交通局長から、「平成24年11月に発出した『安全で快適な自転

車利用環境創出ガイドライン』を踏まえた安全で快適な自転車利用

環境を早期に創出するため、この度、有識者から成る『安全で快適

な自転車利用環境の創出の促進に関する検討委員会』を国土交通省

と共同で開催することとした。12月19日、第1回委員会を開催

する予定である」報告があった。

 

 (10皇后陛下のベルギー国御旅行について

    警備局長から、「皇后陛下は、12月11日から13日までの間、

ベルギー国元国王妃ファビオラ陛下の葬儀御参列のため、同国に御

旅行になり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する」旨の報告が

あった。

 

 3 その他

(1)会議冒頭、川本委員から就任の挨拶があった。

 

(2)刑事局長から、「犯罪による収益の移転の危険性の程度に関する評

価書」の案について報告があった。

 

(3)警備局長から、警察庁において特定秘密保護法に基づき特定秘密

として指定する情報の案について報告があった。