定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成27年9月17日(木)

午前10時00分 〜 午前11時35分

 

 

第2 出席者 山谷委員長、長谷川、前田、奥野、川本、北島各委員

金長官、坂口次長、栗生官房長、種谷生活安全局長、

三浦刑事局長、鈴木交通局長、沖田警備局長、川邉情報通信局長

白川審議官(サイバーセキュリティ担当)、古谷首席監察官

 

第3 議事の概要

 

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、10月5日付けを始めとする地方警務官3名の人事案件について説明があり、原案どおり決定した。また、9月18日付けで発令予定であった地方警務官3名の人事異動の延期について説明があり、了承した。

 

(2)「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案」等に対する意見の募集について

生活安全局長から、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律」の施行に伴い整備する、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案」等の下位法令案に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した

 

(3)労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係国家公安委員会規則の整理に関する規則案について

刑事局長から、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律」の施行に伴い改正される警備業の要件に関する規則案等6規則案について説明があり、原案どおり決定した

 

(4)「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法施行令案」等について

警備局長から、「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法」の施行に伴い整備する、「国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法施行令案」等の下位法令案について説明があり、原案どおり決定した

 

(5)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

(2)警察官による殺人事件の発生について

官房長から、埼玉県朝霞市における警察官による殺人事件について報告があった。

北島委員より、「これまでも、警察官による殺人事件の発生はあったが、本件では、それなりの職務経験を経た者が職務上の知り得た情報をベースに事件を起こしたということで、警察及び警察官に対する住民の信頼が大きく損なわれたのではないか。本件の発生を深刻に受け止めざるを得ないと感じる」旨の発言があり、長官から、「私どもも非常に重く受け止めている。御指摘のとおり、検視で訪問した家が犯行場所となっており、その点は、殺人を犯したこととともに国民の期待を大きく裏切るものである。信頼と協力がなければ警察業務は成り立たないので、厳しく対処するとともに、本件を教訓として、このようなことが無いよう組織としても努力してまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)平成27年度全国警察柔道選手権大会及び全国警察剣道選手権大会結果について

官房長から、9月11日に開催された平成27年度全国警察柔道選手権大会及び全国警察剣道選手権大会の結果について報告があった。

 

(4)「全国犯罪被害者支援フォーラム2015」の開催について

官房長から、10月2日、「全国犯罪被害者支援フォーラム2015」が開催される旨の報告があった。

 

(5平成27年上半期のサイバー空間をめぐる脅威の情勢について

審議官(サイバーセキュリティ担当)から、平成27年上半期のサイバー空間をめぐる脅威の情勢について報告があった。

 

(6監察の取扱い事案について

首席監察官から、9月7日、大阪府警察の巡査部長が監禁及び集団強姦で通常逮捕された事案に関し、9月25日、同府警察は同巡査部長を懲戒免職処分とする予定であるの報告があった。

奥野委員より、「最近、女性との関係が問題の背景にある非違事案が多くなった印象を受ける。女性問題が絡む私行上の非違事案については、対策を講じることは難しいようだが、必要があれば外部の方の意見を聞いたりするなど対策を検討しなければならないのではないか」旨の発言があり、首席監察官から、「最近の重大な事案を見ると、背景に女性問題があるものが多いのは、委員の御指摘のとおりである。このような事案は、本人の資質によるところが多いが、指導、教養のやり方にまだ工夫の余地があるかもしれないので、検討し、効果的な対策を考えてまいりたい」旨の説明があった。

 

(7JR東日本に対する威力業務妨害事件の検挙について

刑事局長から、東京都内のJR沿線等において連続発生したケーブル等対象の火災事案について、9月15日、警視庁が被疑者を威力業務妨害罪で通常逮捕した旨の報告があった。

 

(8)埼玉県熊谷市における被害者多数の殺人事件の発生について

刑事局長から、9月14日及び16日、埼玉県熊谷市において認知した被害者多数を伴う殺人事件の発生について報告があった。

奥野委員より、「本件は、自宅にまで押し入っての犯行という点で通り魔事件よりも怖いものであり、住民の方々の恐怖は察するに余りある。一方、報道によると、「今のところ捜査上のミスがあったとは思わない」と警察側はコメントしているようだが、本当に問題点はなかったのか、今後、事実関係を把握した上でよく検証していただきたい。私としては、身柄を確保されているペルー人が13日に熊谷署に来て、たばこを吸い終わった後に走り去ってしまったことについて、担当者は不審に思わなかったのかと疑問に思う。相手が外国人だから様子がよくわからないので仕方ないと思い、担当者の判断が甘くなったのではないか」旨の発言があり、刑事局長から、「今回の一連の事案への対応についてよく見た上で、今後の捜査に活かすべき点があれば、当然活かしていきたい。13日の取扱いについては、警察が職務質問するなどして同行したものではなく、相手の方から、警察に相談したいということで消防に来て、その旨の連絡を受けたものだった。走り去った後に発見していたとしても、身柄を押さえることはおそらくできない状況と考えられるので、そのような因果関係で考えると、今回の事案の発生を防ぐことができたかというと、なかなか難しいのではないかと感じている」旨の説明があった。

前田委員より、「パスポートを置いて行ったとのことだが、普通に考えると、外国人がパスポートを持って行かないというのはおかしい。普通に相談に来たというものではない。現場で注意が足りなかったのではないか」旨の発言があった。

川本委員より、「相談においては、語学的な対応は十分だったのか」旨の発言があり、刑事局長から、「片言の日本語は話せるのである程度のコミュニケーションは取れたようであるが、必ずしも十分ではなく、また、いきなり外国語をしゃべり出したり黙ってしまったりということを繰り返していたようである」旨の説明があり、川本委員より、「そのようなときに、もっと早めに通訳を呼ぶなどするべきではなかったか。スペイン語で対応していたらどうだったのだろうかと思われる」旨の発言があり、長官から、「これだけの大きな事案が発生したということは、やはり我々はこれも重く受け止めなければならないと思う。したがって、このような事案を防ぐ方法はなかったのかという意味で、教訓にしたいと思う」旨の説明があった。

長谷川委員より、「どこからも物は盗まれていないのか」旨の発言があり、刑事局長から、「今のところ確認されていない」旨の説明があった。

 

(9)天皇皇后両陛下の第70回国民体育大会御臨場等に伴う警衛警備について

警備局長から、9月25日から27日までの間、第70回国民体育大会御臨場等のため、天皇皇后両陛下が和歌山県へ行幸啓になる予定であり、これに伴い所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。

 

10安倍内閣総理大臣のアメリカ合衆国及びジャマイカ訪問に伴う警護警備について

警備局長から、9月26日から10月2日までの間、第70回国連総会への出席及びジャマイカ首相との会談等のため、安倍内閣総理大臣がアメリカ合衆国及びジャマイカを訪問する予定であり、これに伴い所要の警護警備を実施する旨の報告があった。

 

11平成27年上半期における情報技術解析の実施状況について

情報通信局長から、平成27年上半期における情報技術解析の実施状況及び当面の推進事項について報告があった。