定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成29年11月30日(木)

午前10時00分 〜 午前11時25分

 

 

第2 出席者 奥野、川本、北島、木村、安藤各委員

坂口長官、三浦官房長、山下生活安全局長、樹下刑事局長、

桝田交通局長、村田情報通信局長

白川外事情報部長

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)人事案件について

官房長から、12月21日付けを始めとする地方警務官2名の人事案件及び1月1日付け国家公安委員会犯罪被害給付専門委員1名の任命について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)次期通常国会提出予定法律案件名・要旨について

官房長から、次期通常国会に提出する予定の法律案の件名・要旨について説明があり、原案どおり決定した。

北島委員より、「提出予定の法律案が2つというのは、例年よりも少ないのか」旨の発言があり、官房長から、「多くないが、前回の通常国会での提出法案は無かった」旨の説明があった。

 

(3)「犯罪収益移転危険度調査書」の作成・公表について

刑事局長から、国家公安委員会が毎年作成、公表することとされている「犯罪収益移転危険度調査書」の概要等について説明があり、原案どおり決定した。

安藤委員より、「疑わしい取引の判断の指針として、内容がよく整理されており、非常に分かりやすい。この調査書は、どのように公表、周知する予定か」旨の発言があり、刑事局長から、「ホームページ上で公表するとともに、特定事業者を対象とした研修会等を通じて、周知を図ってまいりたい」旨の説明があった。

 

(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

(2)平成29年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会の結果について

官房長から、11月17日に開催された平成29年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会の結果について報告があった。

 

(3)日中韓警察局長級会議(第3回)、日中警察協議(第10回)及び日韓警察協議(第6回)の開催結果について

官房長から、11月14日及び16日に開催された日中韓警察局長級会議(第3回)並びに11月15日に開催された日中警察協議(第10回)及び日韓警察協議(第6回)の結果について報告があった。

北島委員より、「最近、日中韓の外交が難しい局面にあるが、警察活動について協議が行われているのはとても良いと思うので、今後も継続されるように期待したい」旨の発言があった。

 

(4)第48回衆議院議員総選挙の違反取締りについて

刑事局長から、第48回衆議院議員総選挙の違反取締りについて報告があった。

 

(5)詐欺事件の検挙について

外事情報部長から、会社役員が第三者に利用させる目的で、銀行に口座を開設させ、キャッシュカードを騙し取ったとして、兵庫県警察が同人を11月21日に詐欺罪で通常逮捕した事案について、同銀行口座は、国際手配中の日本赤軍メンバーを支援していたとみられる国内の団体から資金が入金され、海外で引き出されていた旨の報告があった。

 

(6)秋田県における自称北朝鮮漁民の生存漂着事案について

外事情報部長から、自称北朝鮮漁民8人が11月23日に秋田県由利本荘市で発見された事案について報告があった。

北島委員より、「木造船が漂着する事案が相次いでいるが、これらの漂着者も漁民と考えられるのか」旨の発言があり、外事情報部長から、「例えば、秋田県由利本荘市に漂着した乗組員8名については、関係当局とともに慎重に事情聴取を行った結果、全員が一貫して「北朝鮮から漁のために来た」などと述べている」旨の説明があった。

奥野委員より、「同種事案が増えているようだが、現段階の調査では、その背景に何があると見ているのか」旨の発言があり、外事情報部長から、「朝鮮半島からとみられる船舶の漂着事案については、従来から一定数発生しており、本年の特徴や傾向、その背景について、確定的に申し上げることは困難である」旨の説明あり、奥野委員より、「最初に発見した通報者は大変驚いたと思うが、その地域の住民の間で、社会不安は広がっていないのか」旨の発言があり、外事情報部長から、「本件が発生した直後、秋田県警察に対して、現場周辺における徹底した検索を行い、住民の安全・安心の確保に万全を期すよう指示した」旨の説明があった。

川本委員より、「北朝鮮から多数の漂着者があった場合を想定して、警察署における初動的な対応も含めて、十分な通訳体制を準備していただきたい」旨の発言があり、外事情報部長から、「本件発生後、秋田県警察は、可能な限り通訳を活用して対応した」旨、長官から、「朝鮮語に関する通訳体制は各都道府県警察でも整えているが、それでも足りない場合には、他県の警察からの応援も含めて対応することとしている」旨の説明があった。

 

3 その他

11月20日に開催された全国公安委員会連絡会議について、川本委員より、その概要の説明とともに、「会議の中で全国の公安委員会委員から出された警察庁に対する意見・要望について、全国の公安委員会にフィードバックすることとなったので、警察庁において対応を整理していただきたい」旨の発言があった。

安藤委員より、「先般、全国警察本部長会議が開催されたが、全国警察に係る課題等について、警察本部長から各都道府県公安委員会に説明するようにしてはどうか」旨の発言があった。