国家公安委員会定例会議

 

 

第1 日 時 平成30年6月28日(木)

午前10時00分 〜 午前11時25分

 

 

第2 出席者 小此木委員長、北島、安藤、小田各委員

栗生長官、三浦次長、松本官房長、山下生活安全局長、樹下刑事局長、桝田交通局長、村田警備局長、村田情報通信局長

植田サイバーセキュリティ・情報化審議官

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)人事案件について(決裁事項)

官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」に対する意見の募集について(決裁事項)

刑事局長から、Fintechに対応したオンラインで完結する本人確認方法の新設等を内容とする「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した

安藤委員より、「様々な意見が寄せられると思うが、検討すべきものはしっかりと対応していただきたい」旨の発言があった。

 

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について(了承事項)

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、最近の国会の状況について報告があった。

 

(2)警察庁デジタル・ガバメント中長期計画の策定について

サイバーセキュリティ・情報化審議官から、eガバメント閣僚会議が本年1月に決定したデジタル・ガバメント実行計画に基づき、警察庁デジタル・ガバメント中長期計画を策定した旨の報告があった。

小田委員より、「交通事故統計や犯罪発生情報のオープン化は、非常に意義があると思うので、しっかりと進めていただきたい。「遺失物法関係サービスの利便性向上」については、少なくともしばらくは警察が遺失物を取り扱わなければならないと思うので、的確に対応していただきたい」旨の発言があった。

北島委員より、「業務の合理化・効率化について議論されてきた内容が本計画にも盛り込まれているので、今後しっかりと検討していただきたい」旨の発言があった。

安藤委員より、「犯罪発生情報のオープン化については、個別の事案の詳細や個人のプライバシーが明らかにならないよう配慮していただきたい」旨の発言があった。

 

(3)監察の取扱い事案について

官房長から、大阪府警察の巡査長による傷害等事案に関し、同府警察は、7月4日に同巡査長を免職処分とする予定である旨の報告があった。

 

(4)登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議における決定について

    生活安全局長から、6月22日に登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議において決定された「登下校防犯プラン」について報告があった。

北島委員より、「非常に立派なプランであり、今後の実践に期待したい」旨の発言があった。

小田委員より、「関係閣僚会議を立ち上げ、関係機関が力を入れて取り組んでいるということを打ち出すことが重要である。例えば、2学期の始まる際に、新潟や岡山等で地域の人々が子供の登下校を見守る活動等をテレビで取り上げてもらうなどすることが非常に重要だと思う」旨の発言があり、生活安全局長から、「10月の全国地域安全運動の期間には、9月までに実施する合同点検で判明した改善点への対応も含めて情報発信をしてまいりたい」旨の説明があった。

安藤委員より、「関係機関の役割が整理されており、今後の取組に期待したい。地域や市民がみんなで子供を見守っているという雰囲気を醸成することが大事であり、「ながら見守り」は、ボランティア希望者の気持ちを引き出す良い方法だと思う。また、知識を与えるだけではなく、実地体験を通じて、子供自身の防犯意識を育てられるような取組に力を入れていただくと良いと思う」旨の発言があり、生活安全局長から、「効果的な事例については、内閣府が立ち上げるポータルサイトに掲載することとしているので、そのような場を活用していきたい」旨の説明があった。

委員長より、「これだけの対策をやっているということを社会に知らせること、プランの実施状況を検証して今後に繋げることが本当に大事だと思う」旨の発言があった。

 

(5)富山市における拳銃奪取及び殺人等事件について

刑事局長から、6月26日に富山市において交番勤務員が拳銃を奪取された上、付近の警備員が銃撃されて死亡した事件に関し、富山県警察が被疑者を殺人未遂罪で現行犯逮捕した旨、及び官房長から、拳銃奪取事案を踏まえた再発防止対策について、それぞれ報告があった。

小田委員より、「事件発生後、速やかに富山県警察本部長が会見し、拳銃が回収されたことを伝え、付近の方々に不安を与えた点を陳謝し、拳銃奪取の再発防止を努めることに言及した点を評価したい」旨の発言があった。

北島委員より、「警察官が拳銃を奪取され、それが民間人に対して使用されたこと、また、警察官が殉職したことは、警察庁にとってもかなりショックだと思うが、今後、再発防止に向けた対策を進めていただきたい」旨の発言があった。

安藤委員より、「今回の事態を受けて、拳銃が奪取されにくくする対策とともに、奪取されてしまった場合の対応についても対策を講じていただきたい」旨の発言があった。

 

3 その他

交通局長から、平成29年度における主な自動運転公道実証実験について報告があった。

北島委員より、「自動運転の普及が、地方の高齢者の移動手段の確保に繋がればよいと思う」旨の発言があった。

安藤委員より、「実験で得られたデータや失敗事例、問題点は共有されるのか」旨の発言があり、交通局長から、「その点は政府全体としても重要だと認識しているが、それぞれの実験主体の考えもある。警察庁としては、いわゆるヒヤリ・ハット体験のような情報が共有化されることを特にお願いしている」旨の説明があった。

 

 

≪配付資料≫

1 「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案」に対する意見の募集について

2 警察庁デジタル・ガバメント中長期計画の策定について

3 登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議における決定について

4 富山市における拳銃奪取及び殺人等事件について