定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成30年8月2日(木)

午前10時00分 〜 午前11時05分

 

場 所 国家公安委員会室

 

 

第2 出席者 川本、北島、木村、安藤、小田各委員

栗生長官、三浦次長、松本官房長、白川生活安全局長、樹下刑事局長、北村交通局長、村田警備局長、村田情報通信局長

坂井政策立案総括審議官、藤本首席監察官

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

 

(1)人事案件について

官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)平成30年度の政策評価について

政策立案総括審議官から、平成30年度の政策評価について説明があり、原案どおり決定した。

木村委員より、「基本計画の期間を3年から5年にしたことにより、施策の目標達成のスピード感を損ねることにはならないか」旨の発言があり、政策立案総括審議官から、「基本計画は、評価の基本的な実施方法を決めたものであり、各施策の評価は、毎年度策定される実施計画により定められることになる」旨の説明があった。

北島委員より、「事後評価については、全施策を総花的に毎年度評価していたものを、評価する施策を重点化して絞りこんだ点は非常に良い。29年度実績評価書では特殊詐欺対策のみ達成が十分とは言い難いと評価されているが、本年上半期は改善が見られたので、今後の評価に期待したい」旨の発言があった。

安藤委員より、「スケジュールの変更により、更に充実した政策評価が実施されることを期待したい」旨の発言があった。

 

(3)監察の取扱い事案について

首席監察官から、大阪府警察の巡査長らによる地方公務員法違反等事案に関し、同府警察は、8月9日に同巡査長らを免職処分とするとともに、国家公安委員会の了承が得られれば、監督責任として、同日付けで地方警務官1名を本部長注意の措置とする予定である旨の説明があり、原案どおり了承した。

木村委員より、「警察情報を漏えいした収賄事案は多いのか」旨の発言があり、首席監察官から、「平成28年以来であり、件数としては多くはない」旨の説明があった。

川本委員より、「本件が氷山の一角ではないことを望むが、大阪府警察と風俗業者との癒着などがないよう、今一度、綱紀粛正をお願いしたい」旨の発言があり、首席監察官から、「大阪府警察でも再発防止に向けた取組をしており、それも踏まえ、適切に対応してまいりたい」旨の説明があった。

 

(4)風営法第20条第5項の規定による指定試験機関の指定及び風営法第20条第5項に規定する指定試験機関を指定する規則の一部を改正する規則案について

生活安全局長から、一般社団法人GLI Japanからの、遊技機の認定等に必要な試験事務を実施する指定試験機関の指定の申請に対し、審査の結果、指定試験機関として指定すること、及び同指定に伴い、指定試験機関の名称等として一般社団法人GLI Japanに係る事項を追加することを内容とする「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第20条第5項に規定する指定試験機関を指定する規則の一部を改正する規則案」について説明があり、原案どおり決定した。

小田委員より、「指定試験機関2社のどちらを選ぶかを決めるのはどこか」旨の発言があり、生活安全局長から、「遊技機の製造業者がぱちんこ事業者に遊技機を販売する際に型式に関する試験を受けており、試験機関を選ぶのは製造業者である」旨の説明があった。

木村委員より、「2社になったことで、製造業者も試験を受けやすくなるということか」旨の発言があり、生活安全局長から、「選択肢が増えることからそのようになると思う」旨の説明があった。

 

(5)「重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の実施に関する法律施行規則案」に対する意見の募集について

刑事局長から、「重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の実施に関する法律施行規則案に対する意見の募集」について説明があり、原案どおり決定した。

 

(6)「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について

交通局長から、免許申請等に添付する写真に関する特例の整備等を内容とする「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案に対する意見の募集」について説明があり、原案どおり決定した。

小田委員より、「運転免許証にパスポートと同様の写真の特例を認めることは当然である。有効期間の西暦表記を可能とする点は良いと思うが、個人的には西暦表記と和暦表記の併用について、政府全体として検討を進めてもよいと思う」旨の発言があった。

安藤委員より、「西暦表記を可能とした点については、外国人運転者への配慮等改正の理由をしっかりと説明すれば、国民の理解をより得られるのではないかと思う」旨の発言があった。

川本委員より、「写真の特例の実施においては、「頭部」の定義を明確にして、現場で混乱が無いようにしていただきたい」旨の発言があり、交通局長から、「改正案では、「顔の輪郭を識別できる範囲内」で認めることとした。パスポート写真は、国際民間航空機関(ICAO)が策定したガイドラインに沿って運用されており、運転免許写真もそれに倣ってまいりたい」旨の説明があった。

 

(7)「放射性同位元素等の運搬の届出等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について

警備局長から、「原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律」の一部施行等に伴う所要の改正を内容とする「放射性同位元素等の運搬の届出等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

 

(8)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)平成31年度警察庁予算概算要求の取りまとめ状況について

官房長から、平成31年度警察庁予算概算要求の取りまとめ状況について報告があった。

北島委員より、「警察庁の組織改正で国際課と地域課を廃止することの影響はあると思うが、組織全体を考えると非常に良い改正だと思う」旨の発言があった。

 

(2)平成30年上半期における特殊詐欺認知・検挙状況等について

刑事局長から、平成30年上半期における特殊詐欺認知・検挙状況等について報告があった。

北島委員より、「依然として被害が深刻であるものの、認知件数が減少に転じるなど大きな進展が見られ、検挙件数・人員が増加している点も良い」旨の発言があった。

安藤委員より、「交通部門と同様に、高齢者の特性に関する医師や専門家からの知見も得ながら対策を検討して、心に響く広報啓発に繋げていただきたい」旨の発言があった。

小田委員より、「何故、「高齢者に電話に出させない」ということを一番の対策としているのか、その目的がよく分からない」旨の発言があり、刑事局長から、「留守番電話に設定してもらうことが目的である。それにより、被疑者が通話するまでに時間がかかり、また、録音されることを警戒するので、被疑者側が犯行を断念することが多い。被疑者側の手口は巧妙なので、通話する前の段階で阻止することが重要だと考える」旨の説明があった。

川本委員より、「対策を進めていく上で国民の理解を得るためにも、分かりやすい表現に努めていただきたい」旨の発言があった。

 

(3)天皇皇后両陛下の北海道150年記念式典御臨席等に伴う警衛警備について

警備局長から、8月3日から5日までの間、北海道150年記念式典御臨席等のため、天皇皇后両陛下が北海道へ行幸啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。