定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 平成30年8月23日(木)

午前11時00分 〜 午後0時10分

 

場 所 国家公安委員会室

 

 

第2 出席者 小此木委員長、川本、北島、木村、小田各委員

栗生長官、三浦次長、松本官房長、白川生活安全局長、樹下刑事局長、北村交通局長、村田警備局長、村田情報通信局長

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

 

(1)人事案件について

官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)逃走事案の発生について

官房長及び刑事局長から、8月12日に大阪府の警察署留置施設から被疑者が逃走した事案が発生し、現在、捜査・捜索活動を継続している旨及び今後の対策の方向性についての報告があった。

木村委員より、「非常に残念なことである。日常のチェック体制ができていなかったのではないかと思う。また、弁護人との接見の際に状況が全く把握されていない点は問題である。国民からの信頼を回復するためにも、制度的なものも含めハード面、ソフト面双方からしっかりと見直し、再発防止を徹底していただきたい」旨の発言があった。

小田委員より、「中長期的な検討事項として挙げられた、弁護人の入構証の返却等により警察に告知させる方策は、速やかに検討、実施すべきではないか。また、防災無線で周知するまでに16時間を要したのは遅過ぎで、地元自治体との協定は締結されていることから、もっと早くできたのではないか。さらに、本部長の会見も8月20日と遅い。当初、大阪府警察の総務部長が会見し、本部長がコメントを出したが、それでは府民の不安は解消されないので、まずは警察行政の責任者として本部長が対応すべきだったと思う」旨の発言があった。

北島委員より、「滋賀県や富山県での事案と共に、国民の体感治安等に影響を与えている点は、非常に残念である。ハード面、ソフト面双方の問題はあるが、少なくともハード面で既に手当てされている点はしっかりとやることが大事だと思う」旨の発言があった。

川本委員より、「この機会に警察施設のセキュリティ自体を見直すべきであり、その際には専門家の知見を入れることがとても大事だと思う。また、挙げられている対策は、感覚が時代に合っていないものもあるので、その点は改善を図っていただきたい。本事案の報道を見ると、被疑者の特徴として入れ墨ばかりが強調されているが、既に消されたりしているかもしれないなど、市民の関心をミスリードしないような情報提供を行っていただきたい」旨の発言があった。

官房長から、「入構証の返却等を含め、各県の実情を把握した上で、早急に対策をまとめてまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)警察庁における行政文書の取扱いに関する訓令の一部を改正する訓令案について

官房長から、行政文書の管理の在り方等に関する閣僚会議決定「公文書管理の適正確保のための取組について」を踏まえ、決裁終了後の修正手続の厳格化等を内容とした、警察庁における行政文書の取扱いに関する訓令の一部を改正する訓令案について報告があった。

木村委員より、「今回の改正により決裁終了後の修正手続が明記されることとなるが、従来は、決裁後は修正できなかったのか。修正する必要は出てくるので、ルールを決めて修正できるようにしておくべきだったのではないか」旨、小田委員より、「当たり前のことを規定する内容だが、訓令を改正する必要があったのか」旨の発言があり、次長から、「明文化されてはいないが、決裁を改めて取り直して修正することとしていた。今回の改正は、内閣全体として決裁後の修正手続を再確認しようとしたことを踏まえている。今回の改正により新たな運用を行うものではなく、従来の運用を明文化したというものである」旨の説明があった。

また、これに関連して、国家公安委員会の決裁を受けた起案文書について、形式的に修正する場合には、これを国家公安委員会委員長において専決処理することとし、国家公安委員会委員は、その旨通知を受けることとすることについて申し合わせた。

 

(3)平成31年度警察庁予算概算要求(案)の概要について

官房長から、平成31年度警察庁予算概算要求(案)の概要について報告があった

北島委員より、「警備実施関係の様々な課題があることから、警備運用部の新設は非常に良いと思う。今回の組織改正は非常に重要なので、しっかりと取り組んでいただくことに期待したい」旨の発言があった。

小田委員より、「「サイバー空間の脅威への対処」については、他省庁との連携の中で進められるものと思われるが、警察が行おうとしていることが他省庁とはどのように異なるのかについて、上手な説明が必要だと思う」旨の発言があった。

川本委員より、「今年度も警察庁職員の増員を要求するが、今後の情勢を考慮すると、増員は決して続かないと思うので、スクラップ・アンド・ビルドを更に進めていただきたい」旨の発言があった。

 

(4)国家公安委員会委員のシンガポール・インドネシア視察について

官房長から、8月6日から10日までの間に実施された北島国家公安委員会委員のシンガポール・インドネシア視察について報告があった。

北島委員より、「ロンボク島での地震発生により御多忙の中、防災担当の大臣でもある国家警察委員会委員長、同委員の方々と会談できたことは良かった」旨の発言があった。

 

(5)平成30年度総合防災訓練の実施について

警備局長から、9月1日の「防災の日」を中心とした「防災週間」に、国家公安委員会・警察庁及び都道府県警察が各種防災訓練を実施する旨の報告があった。