定例委員会の開催状況

 

第1 日 時 平成31年1月24日(木)

午前10時00分 〜 午前11時10分

 

場 所 国家公安委員会室

 

 

第2 出席者 山本委員長、北島、木村、安藤、小田、川本各委員

栗生長官、中村官房長、白川生活安全局長、露木刑事局長、北村交通局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

 

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)警察法の一部を改正する法律案について

官房長から、警備局に警備運用部を設置することなどを内容とする警察法の一部を改正する法律案について説明があり、原案どおり決定した。

北島委員より、「統計事務を長官官房が総括することによる新たな取組に期待したい」旨、小田委員より、「統計事務を長官官房が総括することにより、どのようなことが改善されるのか。また、その業務に携わる人材についてはどのように考えているのか」旨の発言があり、官房長から、「各局部が様々な政策立案を行う過程で浮かび上がってくる統計に関するニーズを把握し、統計をどのように分析していくのかをEBPMの観点から長官官房においてしっかりと見ていこうとするものである。統計業務に携わる人材については、これから検討することになるが、統計学の知識のある人材を集めたいと考えている」旨の説明があった。

安藤委員より、「警備運用部が設置されることにより、警備局内での権限や責任の範囲が明確化され、充実が図られることを期待したい。一方、全体で対応しなければならないこともあると思うので、その際には、統合的にも動けるようにお願いしたい」旨の発言があり、警備局長から、「様々な事象に柔軟に対応できるよう、意思疎通をしっかり図りながら、適切に運用してまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)特定複合観光施設区域整備法施行令案に対する意見の募集について

刑事局長から、平成30年7月に公布された特定複合観光施設区域整備法の施行に向けた下位法令の整備を行うに当たり、カジノ口座に関する犯罪収益移転防止法施行令の改正等に対する意見募集手続を行うことについて説明があり、原案どおり決定するとともに、仮に、この決定の後に、国家公安委員会の判断を実質的に変更するものでない修正がなされた場合については、国家公安委員会申し合わせに基づき、委員長専決により処理し、委員にその旨通知することを決定した。

木村委員より、「取引時確認等の義務は、諸外国と同様のものなのか。また、入場時に本人確認をすると、その後のチップの購入等は会員カードを示すだけでよいのか。カジノ口座の開設や特定資金貸付契約の際は別途取引時確認を行うのか」旨の発言があり、刑事局長から、「一定の取引については、FATF勧告に基づく規制を行うこととしている。一方、カジノ口座の開設等については、最も厳しい規制を行っている米国やシンガポールに合わせたものである。本人確認については、入場時に行うこととなっており、その際に犯罪収益移転防止法上の取引時確認時に確認する事項と同等の事項を確認した上で会員カードが発行される場合には、現行の犯罪収益移転防止法の整理に従えば、その後は、カジノ口座の開設や特定資金貸付契約もそのカードでできることとなっている」旨の説明があった。

川本委員より、「パブリックコメントでの意見を踏まえて修正することがあるが、最初から様々な関係者の立場に立ってどのような意見が寄せられるかを考えながら原案を作成していくというスタンスが大切だと思う」旨の発言があった。

 

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)第8回「命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクール」表彰式の開催について

官房長から、2月2日に開催予定の第8回「命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクール」表彰式の開催について説明があった。

川本委員より、「男子の入賞者が少ない状況にあるが、作文の巧拙を問うことばかりではなく、できるだけ多くの子供達に命の大切さを自分のものとして捉えてもらうことが目的なので、もう少しやり方を工夫をしてもいいのではないかと思う」旨、北島委員より、「犯罪の加害者の男女の比率を踏まえても、男子生徒に関心を持ってもらうことは大事であると思う」旨、安藤委員より、「学校との連携を深め、教室の拡大、充実を図っていただきたいが、その際に、男子も女子も選ばれるというようなやり方があってもいいのではないかと思う」旨、木村委員より、「表彰の対象になるかは結果であり、真剣に考え、作文を書いたことに意味があるので、男女にこだわらず、子供達が意識をもってくれればよいと思う」旨、小田委員より、「書く努力をして応募することに意味があり、表彰されるような優秀な作文を読んでもらい、そこから学ぶことが大切だと思う」旨、委員長より、「様々な意見があるが、命の大切さを学ばせるという目標を踏まえて、効果的な方法を考えていただきたい」旨の発言があった。

 

(2)高速道路における100km/hを超える規制速度の試行について  

交通局長から、高速道路における100km/hを超える規制速度の試行について説明があった。

   木村委員より、「利用者アンケートによると、約8割が速度差への不安を感じなかったと回答しているが、大型貨物自動車運転者では、4割が速度差への不安を感じていると回答しているので、速度差への不安について検討していただきたい」旨、安藤委員より、「試行区間の始めと終わりに気付かなかった方が結構いらっしゃったので、この点についても対応していただきたい」旨の発言があった。

 

3 その他

川本委員より、「捜査におけるポイントカードの情報入手が最近話題となっているが、どのように考えているのか」旨の発言があり、刑事局長から、「個別の事案の事実関係に即して、捜査目的を達成するために必要な範囲で、ポイントカードの運営会社に対して照会を行うことはあり得るが、捜査が終了するなどその情報を保管する必要のなくなったときは、確実に廃棄している」旨の説明があった。