定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和2年2月20日(木)

午前10時00分 〜 午前11時45分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 武田委員長、木村、安藤、小田、北島、櫻井各委員

松本長官、中村次長、露木官房長、小田部生活安全局長、田中刑事局長、北村交通局長、大石警備局長、彦坂情報通信局長

 

第3  議事の概要

 

1 議題事項

(1)「道路交通法の一部を改正する法律案」について

   交通局長から、「道路交通法の一部を改正する法律案」について説明があり、原案どおり決定した。

   安藤委員より、「法律成立後の政令等の整備に当たっては、円滑な運用を図ることができるよう、進めていただきたい」旨、小田委員より、「あおり運転の問題は国民の関心も高いので、今回の改正法で悪質な運転行為を厳正に取り締まるということをしっかりと打ち出していただきたい」旨、木村委員より、「今後も高齢社会は続くので、高齢運転者に関するデータ収集等も行い、法律の不断の見直しをしていくことが重要である」旨の発言があった。

 

(2)「無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法及び重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律案」について

   警備局長から、「無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法及び重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律案」について説明があり、原案どおり決定した。

   木村委員より、「企業等においては、ドローンの利活用についての検討が進んでいるので、安全な運用のための規制は今後も考えていく必要がある」旨、小田委員より、「空港管理者が適切に法律を運用することができるよう、きめ細やかな指導をしていただきたい。また、ドローン等の技術革新は日進月歩なので、今後も法令の不断の見直しをしていくことが必要である」旨、北島委員より、「以前に議論したドローンの登録制度が今回の改正で実現する見込みであり、非常に良い動きであると思う」旨の発言があった。

   

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

   官房長から、国会の状況について報告があった。

 

(2)市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)審査について

官房長から、市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)審査について報告があった。

北島委員より、「被告人の海外逃亡事案を受け、今回は特に取調べへの弁護人の立会い等について関心が集まるのではないかと思うが、然るべく対応いただきたい」旨、安藤委員より、「取調べ中の弁護人の立会いの問題については、各国の状況や歴史的な背景等も見据えて早期に検討が進められ、結論が出されることを希望している」旨、小田委員より、「被告人の海外逃亡問題が発生し、日本の司法制度は注目されている。この審査に限らず、日本の制度について理解が得られるよう、随時の情報発信が行われることを期待している」旨、木村委員より、「今後の対面審査に向けて、我が国として主張すべき事項も含め、入念に準備していただきたい」旨の発言があった。

 

(3)令和元年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について

刑事局長から、令和元年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について報告があった。

北島委員より、「特殊詐欺等、最近の重要な犯罪については、他国の状況との比較ができるとより有意義ではないか。特殊詐欺被害は依然として深刻な状況にあるため、突き上げ捜査による組織中枢の検挙等の対策を今後も推進していただきたい」旨、安藤委員より、「被害が多い高齢女性に対して、その特性や心理面も考慮するなどの工夫をした広報啓発を行っていただきたい」旨、小田委員より、「70歳代後半から80歳代の女性に被害が多いという統計結果を踏まえ、どのように被害に遭うのかなどを分析することが重要である」旨、櫻井委員より、「現行法が想定する近代的な人間像の適否にまで立ち返った分析と、それを踏まえた施策の立案が必要なのではないかと思う」旨の発言があった。

刑事局長から、「外国の状況にも関心を払うほか、被害実態の分析を更に深めるなどして今後の対策に活かしてまいりたい」旨の説明があった。

 

 3 その他

(1)警備局長から、第25回参議院議員通常選挙における北海道警察の警護警備に関する事実確認状況等について報告があった。

     小田委員より、「真摯な姿勢が必要である」旨、安藤委員より、「現場の警察官が警備等の目的を理解してより良い警備を行うための方法を、よく考えてほしい」旨、木村委員より、「説明責任をしっかり果たす必要がある」旨の発言があり、警備局長から、「今後とも、不偏不党かつ公平中正を旨として、状況に応じた適切な警護警備が行われるよう指導していきたい」旨の説明があった。

  

(2)警備局長から、新型コロナウイルス感染症への対応について報告があった。

安藤委員より、「救急搬送の先導などの対応に従事した警察職員のケアを含め、今回の感染症への警察における対応に万全を期していただきたい」旨の発言があった。