定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和5年1月12日(木)

午前10時00分 〜 午前10時55分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 谷委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、小田各委員

露木長官、緒方次長、楠官房長山本生活安全局長、大賀刑事局長、太刀川交通局長、原警備局長、河原サイバー警察局長、増山技術総括審議官

山田審議官(国際担当)

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)人事案件について

官房長から、人事案件について報告があった。

 

(2)「日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定」への署名について

審議官(国際担当)から、「日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定」への署名について報告があった。

横畠委員より、「日本には過失犯の国外犯処罰規定がないため、日・豪協定と同様、このままでは英領内での公務上の過失犯についても英国の裁判権に服することになると思うが、その点の検討状況はどうなっているのか」旨の発言があり、審議官(国際担当)から、「防衛省に確認したところ、引き続き検討中とのことである」旨の説明があった。

 

(3)令和4年中の交通事故死者数について

交通局長から、令和4年中の交通事故死者数について報告があった。

横畠委員より、「交通事故死者数が減っていることは良いが、事故態様の分析については、マンネリ化することなく、実態が見えるように工夫して行ってもらいたい」旨、谷委員長より、「人口10万人あたりの死者数を見ると、継続的に四国4県の死者数が多くなっているが、その要因についてどのように分析しているのか」旨の発言があり、交通局長から、「詳細な分析をしているわけではないが、四国4県は他の県に比べてシートベルトの着用率が低いため、現在シートベルトの着用促進に努めている。なお、令和4年中の交通事故の詳細な分析については2月末頃に改めて報告する予定である」旨の説明があった。

 

(4)岸田内閣総理大臣の欧州及び北米訪問に伴う警護について

警備局長から、岸田内閣総理大臣は、1月9日から1月15日までの間、首脳会談等のため、欧州及び北米歴訪中であり、所要の警護を実施している旨の報告があった。

 

3 その他

(1)サイバー特別捜査隊の活動状況について

サイバー警察局長から、サイバー特別捜査隊の活動状況について報告があった。

竹部委員より、「警察は、個々の事案に対処すると同時に、国家としての抑止力を形成するというマクロの対策をすることになる。このような警察のマクロ対策が、民間人材を引きつけることになり得るので、今後の人材戦略にも生かしていただきたい」旨、小田委員より、「警察へ通報や相談をすればメリットがある、という風潮になることは間違いなく、サイバー特別捜査隊の活動状況を積極的に広報してよいと思う」旨、櫻井委員より、「詳細な手法等は明らかにできないという点を踏まえながら、可能な限り広報すればよい」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「人材については、各都道府県警察が民間から中途採用するなどした人材の中からサイバー特別捜査隊に配置し、地方に戻ってキャリアモデルとなり、地方での採用活動に生かされるサイクルを予定している。広報については、対抗措置防止等の観点から積極広報が難しい場合もあるが、ある程度区切りがついた時には積極的に広報してまいりたい」旨の発言があった。

宮崎委員より、「今回の活動事例は、我が国の高い能力を示した点で犯罪組織に対する抑止力となり、企業等にとっては、レピュテーションリスクの心配より警察に通報する方がメリットが大きいと判断する足がかりになると思う。また、政策評価については、事件を事前に防ぐことをどう評価するかという枠組の考察も含めていただきたい」旨、横畠委員より、「攻撃側も機能を高めてくるので、被害を最小限にとどめられるよう、早い段階で攻撃を検知し、被害拡大を防ぐといった技術的な対応策についても考えていただきたい」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「政策評価の指標について継続して検討してまいりたい。また、先端技術は攻撃者との勝負の場になることから、平素から研鑽に励んでまいりたい」旨の説明があった。