定例委員会の開催状況
第１ 日 時 令和５年５月１８日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１１時３０分
場 所 国家公安委員会室
第２ 出席者 谷委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、野村各委員
露木長官、緒方次長、楠官房長、山本生活安全局長、渡邊刑事局長、太刀川交通局長、原警備局長、河原サイバー警察局長、島﨑技術総括審議官
第３ 議 事
（１）人事案件について
官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。
（２）「警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案」について
刑事局長から、「警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案」について説明があり、原案どおり決定した。
（３）「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令案」等について
刑事局長から、「安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を図るための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令案」等について説明があり、原案どおり決定した。
櫻井委員より、「意見募集における一般の方からの指摘を受けて改正案を修正したとのことであるが、金融庁や警察庁は事前にしっかりと改正案の検討を行うのが筋である」旨の発言があった。
（４）「国際的な不正資金等の移動等に対処するための国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案」等について
警備局長から、「国際的な不正資金等の移動等に対処するための国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案」等について説明があり、原案どおり決定した。
（５）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
２ 報告事項
（１）国会の状況について
官房長から、国会の状況について報告があった。
（２）自由民主党和歌山県支部連合会演説会場における警護について
警備局長から、自由民主党和歌山県支部連合会演説会場における警護について報告があった。
横畠委員より、「今回のまとめ方として、警護の更なる高度化を図るというよりは、より基本的な部分でしっかり運用するということではないか。また、評価の進め方は「なぜ発生したのか」ではなく、「なぜ阻止できなかったのか」とすべきであり、本件において必要だった具体的措置と、それ以外の措置とを区別して評価すべきである。聴衆の避難誘導は警護そのものではないが、混乱を防ぎつつ迅速に退避させることが重要であり、手順や経路、役割分担を決めて関係者間で共有しておくことが有効である」旨、櫻井委員より、「今後の対策の考え方について３点申し上げる。１点目は、「聴衆への対応」であり、手荷物検査の実施等による聴衆に対する危険行為の予防の観点と、事案発生時の早期退避による聴衆の安全確保の２つを論じる必要がある。２点目は、「主催者との連携強化」についてであるが、主催者の自主警備には限界があることを前提として、警察は警察として、その任務を全うしなければならない。３点目は「民間人の限界」で、民間人ではできないことについて、法的権限の範囲内で警察がどのような対応ができるのかを詳らかにしておく必要があるということである。また、今回の事案は深刻なものであり、国家公安委員会としてのステートメントを出すべきと考えている」旨、竹部委員より、「主催者との連携について、主催者において実施することと、警察で実施することの役割分担をしっかりすべきである。また、爆発物が使用されたことにより、対応のステージが変わっており、主催者側にも意識改革を促す必要がある。また、聴衆の避難誘導も警護計画の柱として打ち出してほしい」旨、宮崎委員より、「今回最も反省すべき点は、新たな警護要則を定めて、対策を強化したはずが実質的に機能していなかった点である。主催者との連携についても、手順を決めておくだけの対策になっており、実効性のどこに問題があったのか、しっかり分析していただきたい」旨、委員長より、「聴衆エリア出入口における主催者による聴衆の識別についての県警側の認識については、評価に甘いところがあるのではないか。また、国家公安委員会のステートメントを出す方向で調整したい」旨の発言があった。