定例委員会の開催状況
第１ 日 時 令和５年６月１５日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１０時５５分
場 所 国家公安委員会室
第２ 出席者 谷委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、野村各委員
露木長官、緒方次長、楠官房長、山本生活安全局長、渡邊刑事局長、太刀川交通局長、原警備局長、河原サイバー警察局長、島﨑技術総括審議官
谷総括審議官、飯利政策立案総括審議官
第３ 議 事
（１）人事案件について
官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。
（２）「国家公安委員会及び警察庁における政策評価に関する基本計画（案）」並びに「令和５年度国家公安委員会及び警察庁における政策評価実施計画（案）」について
政策立案総括審議官から、「国家公安委員会及び警察庁における政策評価に関する基本計画（案）」並びに「令和５年度国家公安委員会及び警察庁における政策評価実施計画（案）」について説明があり、原案どおり決定した。
横畠委員より、「これまでの政策評価は、何ごともコストや効果を金銭的に評価するなど画一的なものであったが、今回から業務の特性に応じた新たな評価手法を模索するということで、警察の政策の効果がどう発揮されているのかを何らかの方法で数値化する「評価のものさし」を独自に開発し、導入する３年間にしていただきたい」旨、櫻井委員より、「「現場執行力の強化」の業績目標に剣道や柔道等の術科訓練等が追加されているが、合理的な現場執行力がどういうものか、改めて包括的に考え直していただきたい。また、基本目標の「市民生活の安全と平穏の確保」と「組織犯罪対策の推進」は双方の関連性に留意するべきである。政策評価研究会を活性化させ、有識者の意見を有効に活用できるとよいと思う」旨、宮崎委員より、「定量分析ではない、新しい指標をどう開発できるか、また、ＰＤＣＡの観点から、この評価の結果を次の政策にどう有効に結びつけることができるかが大事である」旨、竹部委員より、「政策評価の本質は、各項目について、各局が自律自走できているか、ＰＤＣＡの観点から確認する作業をすることである。また、「現場執行力の強化」の業績目標においては、離れた位置から犯人を制圧できる拳銃より使い勝手の良い装備資機材の開発を検討するなど、社会情勢をよく見て、今後何が必要なのか考えていただきたい」旨の発言があり、政策立案総括審議官から、「今いただいた御意見のような観点が、政府の政策評価に関する基本方針に明確に示されており、非常に評価が難しい政策もあるが、何ができるのかしっかり考えてまいりたい」旨の説明があった。
（３）人事案件について
交通局長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。
（４）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
２ 報告事項
官房長から、国会の状況について報告があった。
（２）「経済財政運営と改革の基本方針２０２３」等政府決定文書について
官房長から、「経済財政運営と改革の基本方針２０２３」等政府決定文書について報告があった。
宮崎委員より、「マイナンバーカードには色々な問題点が指摘されているが、運転免許証情報を載せることに問題はないのか」旨の発言があり、官房長から、「マイナンバーカードの活用については、政府全体で取り組んでいるところであり、運転免許証との一体化についても、問題が起きないように進めてまいりたい」旨の説明があった。
（３）令和４年における山岳遭難及び水難の概況等について
生活安全局長から、令和４年における山岳遭難及び水難の概況等について報告があった。
野村委員より、「外国人旅行者も増えてきているが、外国人の遭難の状況はどうなっているか」旨、櫻井委員より、「遭難等した具体的な場所を踏まえた上で注意喚起することができるのではないか」旨、竹部委員より、「山岳遭難者の総数に占める死者・行方不明者の割合が減ってきているようであるが、背景には救助側の能力や技術の向上があるのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「外国人の遭難者はコロナ前までは年間１００名程度おり、コロナ禍では減少していたが、訪日外国人の増加に伴い増加傾向である。特にバックカントリースキーでの遭難者が増えており、関係機関と連携して広報啓発活動に力を入れている。また、遭難が発生した場所や具体的な遭難態様を踏まえ、効果的な注意喚起をしてまいりたい。死者・行方不明者の割合が減少している要因については、明確なデータはないが、ドローンの普及等で、実際に捜索にかける体制や装備は充実してきている」旨の説明があった。
（４）天皇皇后両陛下の海外御訪問（インドネシア）に伴う警衛について
警備局長から、天皇皇后両陛下は、６月１７日から６月２３日までの間、インドネシア国政府からの招請を受け、国際親善のため、同国を御訪問する予定であり、これに伴い、所要の警衛警備を実施する旨の報告があった。
３ その他
（１）陸上自衛隊敷地内における殺人等事件について
横畠委員より、「この事件では、送致までは警察が行い、その後の捜査は自衛隊の警務隊という仕切りになったと聞いているが、警察にはしっかりとサポートをしていただきたい」旨、宮崎委員より、「警察でも新人に殺傷能力のある武器を持たせて訓練するので、この事案をしっかり分析し、昨今の情勢等も踏まえ、訓練の在り方を検討していただきたい」旨の発言があり、刑事局長から、「勾留以降も警察が警務隊に協力する形で捜査を行うこととしており、しっかり支援してまいりたい」旨、総括審議官から、「拳銃の訓練は警察学校において段階的に進めているが、本件事案の捜査状況を踏まえ、今後の教養に生かせるところがあれば生かしてまいりたい」旨の説明があった。