定例委員会の開催状況
第１ 日 時 令和５年９月２８日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１０時５５分
場 所 国家公安委員会室
第２ 出席者 松村委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、野村各委員
露木長官、緒方次長、楠官房長、檜垣生活安全局長、渡邊刑事局長、太刀川交通局長、迫田警備局長、河原サイバー警察局長、島﨑技術総括審議官
第３ 議 事
１ 議題事項
（１）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
２ 報告事項
生活安全局長から、令和５年全国地域安全運動等の実施について報告があった。
宮崎委員より、「重点項目に挙げられている従来からの枠組については、今後、基本となる部分と時代の変化にあわせて変更すべき部分のバランスをとりながら検討していただきたい」旨、横畠委員より、「ジョギングや犬の散歩等の日常活動における「ながら見守り」を推進するための依頼は、具体的にどのように行うのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「「ながら見守り」については、制度的な取組には至っていないものの、犯罪被害防止のための声かけをジョギングや犬の散歩をしている方々にお願いし、その活動を広げている」旨の説明があった。
交通局長から、第５３回全国白バイ安全運転競技大会の開催について報告があった。
（３）インターネット・ホットラインセンター等の取組強化について
サイバー警察局長から、インターネット・ホットラインセンター等の取組強化について報告があった。
竹部委員より、「サイバーパトロールセンターから通報を受けたインターネット・ホットラインセンターにおいても、有害情報の該当性に係る判断をする必要があるのか」旨、櫻井委員より、「今回は、インターネット上の有害情報について、ＡＩを使って検索するシステムの運用を開始するという点に意義があると理解しているが、都道府県警察におけるサイバーパトロールへの導入も含めて、今後、これが有効に機能する仕組みを検討していくことが必要である」旨、横畠委員より、「違法・有害情報の検索について、ＡＩによる自動識別機能を活用していくという方向性は適当なものと考える。また、削除要請とは別の対応が求められるものであるが、対象をダークウェブ上の情報についても広げることを検討していただきたい」旨、宮崎委員より、「削除要請に基づく削除件数を定期的に公表しているところ、ＡＩを活用した検索により収集した違法・有害情報の削除件数についても、活動の成果として積極的に公表していただきたい」旨の発言があり、サイバー警察局長より、「インターネット・ホットラインセンターにおいても、全体の情報の流れを共有・把握するために違法・有害情報の該当性に係る判断をしている。違法・有害情報やダークウェブに係る対応、削除件数の公表の在り方等については、今後の情勢や御指摘を踏まえ、最適な対応を継続的に検討してまいりたい」旨の説明があった。
（４）サイバー分野における官民人事交流の推進について
サイバー警察局長から、サイバー分野における官民人事交流の推進について報告があった。
野村委員より、「人材供給の現実的な方法としては評価したいと思うが、同時に官と民の間で人材が動くことに伴う警察情報の管理を徹底していただくとともに、セキュリティ・クリアランスについても、警察庁として制度設計にコミットしていただきたい。また、官民人事交流による警察庁での勤務が、その後の長期的なキャリアパスにプラスになるといった魅力ある情報を積極的に発信していただきたい」旨、横畠委員より、「今回警察官として受け入れる方は、前回技官として受け入れている方であるところ、警察官として受け入れた趣旨について伺いたい」旨、宮崎委員より、「いざという時に備え、その専門分野の人材をあらかじめ把握しておくことが重要である」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「積極的に民間の活力を導入して警察内部に刺激を与えつつ、最新の知見を吸収していくこととしたい。警察情報の管理を徹底し、セキュリティ・クリアランスに関しても、警察も政府の一員として求められる役割を果たしてまいりたい。また、官民人事交流によるメリットについては積極的に広報する方針であり、有為な人材の確保に努めてまいりたい。サイバー事案に関する情報の集約・分析の総括や都道府県警察への指導といった業務の性質上、今回は技官ではなく警察官として採用した。部外の有識者とは、平素から国・地方レベルで連携を進めているところであるが、引き続き、その重要性を念頭に置いて業務を進めてまいりたい」旨の説明があった。