定例委員会の開催状況
第１ 日 時 令和５年１２月７日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１１時１５分
場 所 国家公安委員会室
第２ 出席者 横畠、宮崎、竹部、野村、櫻井各委員
露木長官、緒方次長、檜垣生活安全局長、渡邊刑事局長、太刀川交通局長、島﨑技術総括審議官
谷総括審議官、猪原組織犯罪対策部長、早川審議官（警備局担当）、大橋審議官（サイバー警察局担当）
片倉首席監察官
第３ 議 事
１ 議題事項
次長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。
（２）「警備業法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等について
総括審議官から、「警備業法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等について説明があり、原案どおり決定した。
（３）「犯罪収益移転危険度調査書」の作成・公表について
刑事局長から、「犯罪収益移転危険度調査書」の作成・公表について説明があり、原案どおり決定した。
櫻井委員より、「法律・会計専門家が会則等でマネー・ローンダリング等対策を自主的に措置したとしても、法律や告示による規制がなされていなければ外形的に十分とはいいがたい。マネー・ローンダリング等対策では外から見てループホールがあってはならず、論点を整理し次回に向けて準備を進めていただきたい」旨、横畠委員より、「この危険度調査書は、毎年制度改正にも適合するよう整備が進んでおり、実効性のあるものと認識している。マネー・ローンダリング等対策について詳述している教科書的なものといえるので、業界団体を通じるなどして普及に努めてもらいたい」旨、宮崎委員より、「ホームページに掲載している前回の調査書には、非常に多くのアクセスがあると伺っている。アクセス数や活用例を把握した上で、実際にどの程度役立っているかを適切に評価して欲しい」旨の発言があり、刑事局長から、「御指摘を踏まえ、より良いものにしていけるよう関係省庁とも連携しながら継続して取り組んでまいりたい」旨の説明があった。
（４）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
２ 報告事項
（１）国会の状況について
総括審議官から、国会の状況について報告があった。
総括審議官から、次期通常国会提出予定法律案件名・要旨について報告があった。
竹部委員より、「ペダル付原動機付自転車をペダルで漕ぐ場合でなく、最近、ペダル付原動機付自転車をペダルで漕がずに走行する態様が問題となっていると認識しているが、道路交通法の改正では、どのように考えているのか」旨の発言があり、交通局長から、「ペダル付原動機付自転車が原付に当てはまるものであれば、ペダルを漕ぐ場合もペダルで漕がない場合もともに原付の運転であると解釈し、既に取締りも行っているが、その点を条文上明確化することを検討している」旨の説明があった。
宮崎委員より、「電動キックボード等の新たなモビリティに関するルールを検討する際、自転車のルールが基準となるので、自転車等に対する交通反則通告制度等を整えることが重要である。社会の流れから遅れることのないよう検討を進めていただきたい」旨、櫻井委員より、「刑事罰に執着しすぎると実質が伴わず、形式的な手続となりがちである。今回の道路交通法の改正による自転車等の取締りは、自転車政策の行政の合理性という観点からみて良い改正だと思う」旨の発言があり、交通局長から、「御指摘を踏まえて検討してまいりたい」旨の説明があった。
（３）監察の取扱い事案について
首席監察官から、千葉県警察の巡査長による窃盗・詐欺事案に関し、同県警察は、同巡査長を免職処分とする予定である旨の報告があった。
宮崎委員より、「装備資機材を活用するなどして、幹部等が現場に臨場した警察官の行動をリアルタイムで確認できるような手段も検討する必要があるのではないか」旨、横畠委員より、「毎週のように監察の取扱い事案が報告されており、この種の報告を受けることに対する馴れが生じることのないよう、今一度、自らを戒めたい」旨の発言があり、首席監察官から、「職員を守るという観点から、引き続き業務管理の徹底について指導するとともに、装備資機材の活用も検討してまいりたい」旨の説明があった。
（４）第９１回国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）総会の開催結果について
刑事局長から、第９１回国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）総会の開催結果について報告があった。
宮崎委員より、「日本からは幹部を輩出しており、引き続きＩＣＰＯにおける存在感を発揮していただきたい。国境を越える犯罪が増える中、こうした国際機関を活用していくことが重要である」旨の発言があり、刑事局長から、「特に東南アジア諸国において特殊詐欺の拠点が摘発されており、実務的な関係が重要度を増している中、ＩＣＰＯ等の幹部と会談を行うなどして日本のプレゼンスを高めている」旨の説明があった。
３ その他
（１）国家公安委員会委員のインドネシア・ベトナム視察について
竹部委員から、「先日、インドネシアとベトナムを訪問し、インドネシアでは国家警察委員会委員との意見交換や「インドネシア国家警察改革支援プログラム」実施状況の視察を行ったほか、ベトナムでは公安省副大臣との意見交換や人民警察学院の視察等を行った」旨の報告があった。