定例委員会の開催状況
第1 日 時 令和7年4月10日(木)
午前10時00分 〜 午前10時45分
場 所 国家公安委員会室
第2 出席者 宮崎、竹部、野村、横畠、秋吉各委員
楠長官、太刀川次長、森元官房長、檜垣生活安全局長、谷刑事局長、早川交通局長、筒井警備局長、逢阪サイバー警察局長、飯濱技術総括審議官
第3 議 事
1 議題事項
(1)人事案件について
官房長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。
(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、国会の状況について報告があった。
(2)オンライン上の児童性的搾取事犯の集中取締りに係る国際協同オペレーションの実施結果について
生活安全局長から、オンライン上の児童性的搾取事犯の集中取締りに係る国際協同オペレーションの実施結果について報告があった。
野村委員より、「こうしたオペレーションに参加したことを評価したい。日本では児童ポルノに絡んだ様々な表現が展開されているところ、アニメに絡む児童の性的描写に関連する動向があれば教えてほしい」旨、竹部委員より、「今回はシンガポールの呼びかけでオペレーションに参加したが、日本には国際捜査共助のイニシアチブを取る能力があるので、今後しっかりとその能力を発揮し、国外に逃亡した犯人を追いかけるだけでなく、逃がさない、逃げ込ませないネットワークを関係諸国と構築していただきたい。自国の課題解決を優先するため、どうしても一対一のバイ会談を重視しがちだが、可能であればメンバーが一堂に会する閣僚会議の機会に詐欺対策等何であれ連携の場となる一つの大きな枠組みを日本から提案し、国際連携に活用できればよいと思う」旨、宮崎委員より、「この種のオペレーションは、サイバー空間も利用して国境を越えて広がる犯罪に対応するために必要な国際的取組であり、児童ポルノだけでなく様々なケースに応用できると思う。また、今回のようなオペレーションに従事する捜査員を今後どのように活用していくのか考えておく必要がある」旨、秋吉委員より、「犯罪の国際化が進み、外国の犯行拠点から世界の多数国に被害が波及する事案が多くみられる現状を踏まえると、都度個別の連携を図るのではなく、恒常的な国際連携の仕組みが必要な時期に来ているのではないか」旨の発言があり、生活安全局長から、「現状では、ただちにアニメが問題となっている状況にはないと承知している。また、オペレーションではないが、毎年日本の主催による子供の性被害防止セミナーを開催しており、アジア諸国や欧米等から関係者・団体に参加いただき、各種の連携を強化している。今回はシンガポールの要請を受けてオペレーションに参加したが、捜査員の育成や活用も含め、日本が主導できる態勢を整えながら、国際連携を深めてまいりたい」旨、長官から、「毎年ASEANと日本・中国・韓国で国際犯罪閣僚会議を開催している。また、ASEANAPOLやICPOの枠組でも諸外国と協力している。さらに、一昨年のG7茨城水戸内務・安全担当大臣会合では、我が国がリードして特殊詐欺対策を含む「G7内務・安全担当大臣コミュニケ」が採択されたほか、昨年は日本の呼びかけで国際詐欺会議を開催するなどしているところである。いろいろ工夫し、日本がリードしてまいりたい」旨の説明があった。
横畠委員より、「児童ポルノは、小児性愛性向を助長、拡散し、現実の児童に対する性犯罪の実行にもつながるものとして、欧州を中心として諸外国では、児童の実在性は問わない方向にあり、我が国においても適切に対応していく必要があると思う」旨の発言があった。
刑事局長から、タイ国家警察との協議の結果について報告があった。
横畠委員より、「これを機会に、実務担当者レベルでの継続的、恒常的な関係の確立も行っていただきたい」旨、宮崎委員より、「国際共同捜査の実施を世の中にわかりやすく情報発信するため、個別の事案ごとにオペレーション名を付けると訴求力が高まると思う」旨の発言があり、刑事局長から、「ハイレベルだけでなく実務担当者レベルでも関係を深め、維持するための取組を進めてまいりたい」旨の説明があった。
(4)天皇皇后両陛下の大阪府行幸啓及び秋篠宮皇嗣同妃両殿下の大阪府お成り(2025年日本国際博覧会開会式御臨席等)に伴う警衛について
警備局長から、4月11日から12日までの間、2025年日本国際博覧会開会式御臨席等のため、天皇皇后両陛下が大阪府へ行幸啓及び秋篠宮皇嗣同妃両殿下が大阪府へお成りになる予定であり、これに伴い、所要の警衛を実施する旨の報告があった。
横畠委員より、「万博会場にはなお工事関係者等の出入りがあると思われるが、問題はないか」旨、宮崎委員より、「今後の日程が流動的で、計画を立てづらい面もあると思うが、今回の警衛を踏まえ、今後の警備において必要となる手立てを講じていただきたい」旨の発言があり、警備局長から、「一部工事に従事する工事関係者等の出入りがあるが、身分確認の徹底や一般入場者と動線を分けるなどして不測の事態が生じることがないよう主催者側に強く申し入れており、問題なく対応できると考えている」旨の説明があった。