定例委員会の開催状況
第1 日 時 令和7年11月6日(木)
午前10時00分 〜 午前11時10分
場 所 国家公安委員会室
第2 出席者 宮崎、竹部、野村、秋吉、相星各委員
楠長官、森元官房長、山田生活安全局長、重松刑事局長、早川交通局長、筒井警備局長、逢阪サイバー警察局長、飯濱技術総括審議官
第3 議 事
1 議題事項
(1)ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律案について
生活安全局長から、ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律案について説明があり、原案どおり決定した。
竹部委員より、「警察官の職権行使に対する加害者の反応予測も含め、危険性の度合いをできる限り正確に判断できるシステムを作り、明確化された責任者の下で警察本部と警察署が一体となって対応するようにしていただきたい。また、個別の事案における職権行使の結果を整理して、今後発生する難しい事案を判断する際の参考資料を作成し、組織的に共有していただきたい」旨の発言があり、生活安全局長から、「心理の専門家の知見等を踏まえ、現場で使いやすい危険性判断のチェックシートを作成してまいりたい。また、ヒヤリハットのような対応事例を含め、今後の対応の参考となるような事例を集積し、都道府県警察に共有してまいりたい」旨の説明があった。
宮崎委員より、「位置情報を取得するための技術が日々進化しており、その度に法改正を行うのはタイムラグが生じかねないので、もっと包括的に対処し得る仕組みがないかを念頭に置きながら、引き続き適切に対応いただきたい」旨の発言があった。
(2)警察官等特殊銃使用及び取扱い規範の一部を改正する規則案について
警備局長から、警察官等特殊銃使用及び取扱い規範の一部を改正する規則案について説明があり、原案どおり決定した。
(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。
2 報告事項
(1)国会の状況について
官房長から、国会の状況について報告があった。
(2)監察の取扱い事案について
広島県巡査長による窃盗事案に関し、同県警察は、同巡査長を免職処分とする予定である旨の報告があった。
(3)警察による熊被害対策について
生活安全局長から、警察による熊被害対策について報告があった。
野村委員より、「熊が出没した際に出動する部隊の現場責任者と実際の駆除の判断を現場で行う指揮官の役割分担はどうなっているのか」旨の発言があり、警備局長から、「部隊の派遣先を管轄する警察署の生活安全課長が現場責任者として自治体との調整を行い、緊急銃猟の可否の確認等を行うこととなる。その上で警察がライフル銃を用いて熊を駆除することとなれば、現場に派遣されている機動隊中隊長又は小隊長が生活安全課長と連携の上で銃器対策部隊の隊員に駆除の指示を行うこととなる」旨の説明があった。
野村委員より、「装備の増強のための予算措置を検討しているか」旨、秋吉委員より、「身を守る装備品の整備や駆除のための効果的な資機材の導入は重要であり、安全対策に力を入れていただきたい」旨の発言があり、警備局長から、「現在は機動隊で保有しているライフル銃を用いて駆除に当たることを想定しているが、今後更に適切に対応していくためには、ライフル銃や防護服の増強が必要であると考えられることから、補正予算で必要な要求を進めてまいりたい」旨の説明があった。
秋吉委員より、「地元の猟友会との連携について説明いただきたい」旨の発言があり、警備局長から、「猟友会のハンターが現場にいる場合はハンターが緊急銃猟を行い、あるいはハンターに警察官職務執行法第4条第1項に基づく駆除を命じて猟銃を撃っていただき、警察はその側方支援を行うこととなる」旨の説明があった。
竹部委員より、「他の職業と兼務している一般人のハンターと比べ、警察官の方がより素早く現場に対応できる体制が整っていることから、住民の期待が警察官に集中していくと思われることを認識した上で各種の対応を進めていっていただきたい。また、熊の出没から警察官等が現場臨場するまでに被害が拡大することのないよう、自治体としっかりと連携して対応いただきたい」旨の発言があり、警備局長から、「住民の期待の高まりや警察に求められる役割を理解した上で、今後の対応を行ってまいりたい」旨、生活安全局長から、「自治体等と連携しながら、登下校時の通学路の警戒、見守り活動を行うほか、地域住民に対する情報提供をしっかり行い、またパトカーを十分活用した警戒も行ってまいりたい」旨の説明があった。
竹部委員より、「毎日のようにニュースが流れ、報道も過熱気味になっている気がするが、一歩引いて冷静に見ていく必要があり、根本的対策については、比較的長い目で講じていく必要もあると思う。また、現場対応に当たる警察官の安全確保なしに熊の駆除に当たらせることのないようにしていただきたい」旨の発言があり、生活安全局長から、「銃による駆除がクローズアップされているが、地元における熊の駆除は、箱わなによるものが多いと聞いている。地元の方々から事情をよく聴取しながら冷静な対応に努めたい」旨、長官から、「射撃による駆除だけでなく、個体数管理といった根源的な問題についても国と自治体で考える必要があり、このような問題についてもしっかりと提起してまいりたい」旨の説明があった。
宮崎委員より、「熊の出没が夜間帯に多いことを考えると、勤務時間外の緊急出動等が多くなったり、住民からの期待を背負った現場警察官のプレッシャーが非常に大きくなったりするのではないか」旨の発言があり、警備局長から、「プレッシャーの中、安全な状態で冷静に職務を遂行できるよう、地元の猟友会や専門家から様々な留意事項に関する教養を受けるほか、射撃のオペレーション訓練を行うこととしている」旨、官房長から、「大型銃器を用いた熊の駆除という特殊な任務であるので、特殊勤務手当の措置について急ぎ検討を進めている」旨の説明があった。
(4)第12次交通安全基本計画(中間案)について
交通局長から、第12次交通安全基本計画(中間案)について報告があった。
秋吉委員より、「多方面からよく検討された計画となっている。これからの5年間は、自動車、自転車、歩行者という三者の安全な交通に向けて、ソフト面とハード面の両方から道路環境を整備していくべき重要な期間になるのではないかと感じており、計画の実現にしっかり取り組んでいただきたい」旨の発言があり、交通局長から、「関係省庁が連携して様々な対策が進められているところ、警察としてもしっかりと取組を進めてまいりたい」旨の説明があった。
宮崎委員より、「第12次にして初めて、「重視すべき視点」の一つとして外国人に関する項目が設けられたことは特徴的である。外国人との文化の違いを乗り越え、いかに共に安全安心を保つかという点に配慮しながら、取組を進めていただきたい」旨の発言があった。
(5)第6次社会資本整備重点計画案及び第3次交通政策基本計画案に対する意見の募集について
交通局長から、第6次社会資本整備重点計画案及び第3次交通政策基本計画案に対する意見の募集について報告があった。
(6)天皇皇后両陛下の三重県行幸啓(第44回全国豊かな海づくり大会御臨席等)に伴う警衛について
警備局長から、11月8日から9日までの間、第44回全国豊かな海づくり大会御臨席等のため、天皇皇后両陛下が三重県へ行幸啓になる予定であり、これに伴い、所要の警衛を実施する旨の報告があった。
(7)AIとデジタル・フォレンジックに関する国際会議の開催結果について
サイバー警察局長から、AIとデジタル・フォレンジックに関する国際会議の開催結果について報告があった。
3 その他
(1)名古屋市西区における殺人事件の検挙について
相星委員より、「愛知県警察において、26年前に発生した殺人事件の犯人を検挙したと承知しているが、長期にわたる未解決事件に対する捜査体制はどのようになっているのか」旨の発言があり、刑事局長から、「今回の件については、昨年春の人事異動後、改めて事件を洗い直したことが検挙のきっかけになったと承知している。長期未解決事件については、先が見えない、いつ犯人に結び付くか分からない中での捜査が続くので、捜査員のモチベーションを維持しつつ、人事異動により新鮮な視点を持たせることも重要であると考えている」旨の説明があった。